骨の健康維持に役立つ!静岡県産ミカンの実力

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 コロナ禍は、良くも悪くも生活を一変させた。その影響の一つが、感染から身を守る自粛生活だろう。その影響で事務系の仕事ではテレワークが普及し、飲食店や小売店ではデリバリーが広がっている。その生活様式がいまでは定着し、テレワークやデリバリーを利用する人は少なくない。それで心配されるのが、運動不足にともなう骨の健康だ。実は、そこにミカンが役立つという。

■45%は「運動不足解消の方法が分からない」

 第一生命経済研究所は22年9月「新型コロナウイルスによる生活と意識に関する調査(新型コロナ生活調査)」を実施している。その中で注目は、運動習慣や運動に対する意識の変化だ。

 同調査で「運動不足だと感じている」の問いに「あてはまる」「どちらかといえばあてはまる」と答えた割合は、71.5%もいる。自粛生活の広がりで、コロナ禍以前より運動不足を感じている読者も多いのではないだろうか。

 この調査結果が浮き彫りにするのは、もっと困った事態だ。「運動不足を解消する方法がわからない」割合は、45.1%もいる。自宅にいながらデリバリーなどで生活必需品をそろえられる自粛生活は、一部の生活者から運動する気持ちを奪ったと解釈できなくもない。

 では、運動不足が続くと、体にはどんな影響があらわれるのか。その一つが骨への影響で、特に女性は要注意だ。

 骨の合成には、適度な運動とカルシウム、ビタミンDが不可欠。ビタミンDは食事での摂取が難しく、ほとんどは日光浴で合成される。つまり、自粛生活や運動不足が続くと、骨の合成に必要な3要素のうち2つが不足することになりかねないのだ。

 骨量は、男女とも20代をピークに年を重ねるごとに減っていく。特に女性は50歳前後で閉経すると、骨量の低下がより大きくなる。それだけに閉経を迎える50代はもちろん、その前の30代くらいからなるべく十分な骨量をキープする努力をつづけておきたい。

生鮮食品初! 三ヶ日みかんが機能性表示食品に

 その予防にミカンが強く関わってくる。静岡県浜松市北区には、三ヶ日町と呼ばれるエリアがある。浜名湖の北岸に位置し、日本有数のミカン産地として名高い。

 ここで生産される「三ヶ日みかん」は2015年9月、生鮮食品として初めて機能性食品表示が認められた。その機能性とは、ミカンの成分の「β-クリプトキサンチン」に骨の健康を保つ効果がある、というものである。β-クリプトキサンチンは、黄色い色素の正体だ。

 消費者庁が「機能性表示食品」制度をスタートしたのはその年の4月。それまで食品の機能を表現するには、「特定保健用食品(トクホ)」「栄養機能食品」があった。「トクホ」は、消費者庁が一つ一つの食品の安全性や機能性を個別に審査するため、認可まで長い時間と多くの費用がかかるのがネックだった。「栄養機能食品」は、国が定めた表現で機能性を表示できるものの、事業者の届け出も国の審査も不要で、安全性に不安があった。

 これに対して「機能性表示食品」は、事業者が臨床試験や観察研究を行い、肯定的な結果が示された上で、その科学的根拠となるデータを安全性とともに消費者庁に届け出ると、表示が認められるようになる。トクホのようなマークはないものの、商品のパッケージには「機能性表示食品」とPRできるのが大きなメリットだ。

β-クリプトキサンチンと骨の関係

 その裏づけとなる三ヶ日町の研究は古く、2003年にさかのぼる。住民健診受診者で同意を得られた1072人を対象に、ミカンの摂取と健康に関する栄養疫学調査「三ヶ日町研究」を開始した。10年に及ぶ前向き調査の中でさまざまな疾患との関係を調べる過程で、骨密度の調査も行われた。その後も調査は継続され、β-クリプトキサンチンと骨との健康を示す研究結果が得られたのだ。

 まず「三ヶ日町研究」のベースライン調査時点で、閉経女性を対象にβ-クリプトキサンチンの血中濃度と骨密度を調べたところ、血中濃度が高い人ほど、骨密度が高い傾向が認められ、また骨密度が低くなるリスクは血中濃度が高いほど有意に低くなることが明らかになった。

 その結果を踏まえ、次に調査開始時点で骨粗しょう症ではない閉経女性187人を対象に、4年後に前腕の骨密度を調べて骨粗しょう症の発症リスクについて調査した。β-クリプトキサンチンの血中濃度が最高値の人は、最低値の人に比べて骨粗しょう症の発症リスクが約92%も低いことが判明している。

 これらの研究結果が実を結び、β-クリプトキサンチンと骨の健康維持との関係が浮かび上がった。それが、生鮮食品初の機能性表示食品の根拠となる。

静岡は普通温州ミカンの収穫量全国一

 ここでミカンについて基本的なことをおさらいしながら、静岡県産ミカンについて押さえておきたい。一般に国内でミカンというと、温州ミカンを指す。関東より西の沿岸部で広く栽培されていて、中でも和歌山、愛媛、静岡が3大産地だ。

 冬によく食べるミカンだが、9~11月にかけて収穫されてピークの12月ごろまでに出荷されるものは「早生温州ミカン」、11~12月にかけて収穫されて1月以後に出荷されるものは「普通温州ミカン」と呼ばれる。

 温州ミカン全体の収穫量は和歌山、愛媛、静岡の順だが、「普通ミカン」に限ると静岡がトップに躍り出る(農林水産省「2021年産みかんの結果樹面積、収穫量及び出荷量」)。和歌山や愛媛は「早生」の比率が高いためで、これから店頭でミカンを購入すると、静岡県産を手に取る可能性が高いかもしれない。

 これが、今こそ静岡県産ミカンにフォーカスするもう一つの理由だ。静岡では貯蔵技術が発展し、1カ月ほど貯蔵して熟成を重ねてから春先の4月ごろに出荷するミカンもある。ワインを熟成して、おいしくするのと同じ理屈だ。

 そんな静岡県産ミカンは、全国に先駆けて「三ヶ日みかん」が、その成分のβ-クリプトキサンチンと骨の健康において機能性表示食品の認定を獲得したのは前述した通り。その後、県内で機能性表示食品の届け出が相次ぐ。現在は「三ヶ日みかん」に加えて、「とぴあみかん」「清水のミカン」「西浦みかん」「大井川みかん」「ハイナンみかん」「JA静岡市青島みかん」「富士みかん」の計8ブランドに広がっている。

 >>>静岡県産みかんスペシャルサイト

1日に3、4個を。糖質は心配しなくていい

 なるほど、静岡県産ミカン8ブランドに含まれるβ-クリプトキサンチンが、骨の健康に役立つことは分かった。気になるのは食べ方と糖分だろう。

 三ヶ日町研究などから推奨される食べ方は、1日3、4個。毎食後のデザートに1個、おやつに1個食べるイメージだ。気になる糖分については、ミカン100グラムに含まれる糖質は11グラムほどで、同15グラム前後のリンゴやブドウ、同20グラムほどのバナナより少ない。ミカン1個のカロリーは約40キロカロリーだから、3、4個食べても、ご飯茶碗1杯分(230キロカロリー)に満たない。

 そこを心配するなら、ミカンに豊富に含まれるほかの栄養素に注目する方が健康面では意味がある。β-クリプトキサンチンのほか、ビタミンCやカリウム、カルシウム、鉄、食物繊維などをまんべんなく摂取できる。しかも、包丁を使わず、手で皮をむいて食べられるから楽でいい。

 体調を崩しやすく、健康が気になる今こそ、静岡県産ミカンに注目しない手はないだろう。

 >>>静岡県産みかんスペシャルサイト

【提供】JA静岡経済連柑橘委員会

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