声を放つ 当事者の証言
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和歌山市長 汚職事件(前編) 旅田卓宗さん「拘置所では幻覚を見たり、体がけいれんしたりも」
和歌山市の名物市長だった旅田卓宗さん(78)は2003年、収賄と背任の容疑で逮捕され、無実を訴えながら裁判で懲役4年の判決を受けて服役した。逮捕から20年。本人に当時の話を聞いた。 ◇ …
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2006年東大阪集団リンチ殺人事件 小林竜司死刑囚は「面会室ではにこやかで、話し方も丁寧だった」
2006年6月に、「生き埋め」という残酷な殺害方法が社会を震撼させた東大阪集団リンチ殺人事件。死刑確定した実行犯の男と面会や文通を重ね、「慈悲と天秤 死刑囚・小林竜司との対話」(ポプラ社)を上梓した…
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帝銀事件・平沢貞通元死刑囚支援者「いつも和服で髪は整え、身だしなみにも気をつかっていた」
1948年1月、東京都の職員を装った男が帝国銀行椎名町支店で行員ら16人をだまして毒物を飲ませ12人を死なせたうえ、現金と小切手を奪った「帝銀事件」。無実を訴え続けた末、87年5月に病死した平沢貞通…
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上田美由紀死刑囚が獄中死前に見せていた異変…文通を続けたライターに八つ当たり
2009年に社会を騒がせた鳥取連続不審死事件の上田美由紀死刑囚(享年49)が1月14日、収容先の広島拘置所で食べ物をのどに詰まらせ、窒息死した。私は彼女が裁判中に2年ほど面会や文通をしたが、これまで…
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目標はチェ・ゲバラ 警察庁長官狙撃事件の犯人名乗る老受刑者が貫いた反社会的な生き方
2010年に未解決のまま迷宮入りした警察庁長官狙撃事件には、メディアに犯人は自分だと訴え続けた有名な人物がいる。中村泰──01年に大阪で銀行の現金輸送車を襲撃するなどした罪により岐阜刑務所で無期懲役…
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オウム真理教事件 井上嘉浩元死刑囚「死刑判決が出て“究極の修行”をさせてもらっている」
1990年代に社会を震撼させた一連のオウム真理教事件は、教祖の「麻原彰晃」こと松本智津夫元死刑囚(執行時63)ら教団幹部13人が2018年に死刑を執行され、一応の決着をみた。そのうちのひとり、井上嘉…
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「ロス疑惑」元被告人・三浦和義氏が無実の訴え「検事自身が2人組の犯人の目撃者に会い調書も取っていた」
1980年代に国民的注目を集めた「ロス疑惑」。保険金目的で妻を殺害した疑いをかけられた三浦和義氏(享年61)は裁判で無罪が確定したが、2008年に米国を旅行中、現地の警察に再び妻殺害の容疑で逮捕され…
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2008年金沢・橋本清勝さん殺害事件 事件から14年…目撃人物の似顔絵を公開
2008年6月27日の夜、金沢市の会社員・橋本清勝さん(当時22)が自宅アパートで何者かに殺害された事件は、14年が過ぎた今も犯人が検挙されていない。石川県警は今年6月、事件当日に現場で目撃された人…
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1999年桶川ストーカー殺人事件 冤罪を訴え続ける“首謀者”「再審請求がダメなら一生獄中です」
1999年10月26日、女子大生の猪野詩織さん(当時21)が桶川駅前で元交際相手の配下の男に刺殺された「桶川ストーカー殺人事件」。元交際相手の男の兄で、事件の“首謀者”として最高裁で無期懲役が確定し…
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1989年北方事件(後編)「警察は前科のある人を犯人に仕立て上げ、死刑台に送ろうとした」
1989年1月に佐賀県北方町(現在は武雄市)の雑木林で女性3人の遺体が見つかった「北方事件」。覚醒剤取締法違反容疑で勾留中の同年11月に「3人を殺した」と“自白”した地元の男性Mさん(当時26)が、…
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1989年北方事件(前編)「殺害した3人の遺体を自宅近くの林に捨てるのはあり得ないと思った」
1989年1月、佐賀県北方町(現在は武雄市)の雑木林で女性3人の遺体が見つかった「北方事件」。3人を殺害した罪に問われた男性が裁判で死刑を求刑されながら、1、2審共に無罪判決を受けて確定する異例の結…
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相模原 知的障害者施設殺傷事件「自分の生命を犠牲にしてでも、やらないといけないと思った」
2016年7月26日未明、相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」に侵入した元職員の植松聖死刑囚(32)は、入所者たちに次々と刃物を突き立てた。最終的に入所者19人が死亡、ほかにも職員2人と入所…
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「今市事件」服役中の勝又拓哉受刑者「『有希ちゃんを殺してごめんなさい』って50回言わされた」
2005年に栃木県今市市(現・日光市)の小学1年生、吉田有希ちゃんが失踪し、他殺体で見つかった「今市事件」。無期懲役刑に服する勝又拓哉受刑者(40)については、裁判中から冤罪を疑う声がよく聞かれた。…
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小嶋進氏が今語る耐震偽装事件「30万円程度の利益のために偽装を指示するわけがない」
2005年に首都圏のマンション20棟とホテル1棟で耐震強度の偽装が発覚し、「震度5で倒壊の恐れがある」とセンセーショナルに報道された。当時、事件の「主犯格」のように報じられた不動産ディベロッパー「ヒ…
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元厚生次官宅連続襲撃事件の小泉毅死刑囚「私の人生は一言で言って幸せでした」
2008年11月18日、小泉毅死刑囚(60)はさいたま市の元厚生事務次官の男性(当時66)宅を襲撃し、男性とその妻(同61)をナイフで刺殺。さらに翌19日、東京・中野区の別の元厚生事務次官の男性(同…
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堺市資産家連続強盗殺人事件 西口宗宏死刑囚がアクリル板越しに流した涙
2011年11月、無職だった西口宗宏死刑囚(60)は強盗目的で歯科医夫人の60代女性を殺害、翌月には同市の80代男性を男性宅で殺害した。2人とも手足を拘束し、顔にラップを巻きつけて窒息死させている。…
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石巻3人殺傷事件 千葉祐太郎死刑囚「事件の時の記憶がないんです」
2010年2月10日、交際相手・S子さん(当時18)の自宅(宮城県石巻市)に押し入り、交際に反対するS子さんの姉と友人女性を包丁で刺殺した千葉祐太郎死刑囚(30)。居合わせた男性の胸も刺し、重傷を負…
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和歌山毒カレー事件 林真須美[後編]面会室で見せた「夫婦漫才」
和歌山カレー事件の林真須美死刑囚と人生の多くを共有してきた夫の健治さん。かつて真須美死刑囚と共に「疑惑の夫婦」と呼ばれたが……。 〈主人に毎日1時間でも歩くことか、自転車こぎするよういってね〉…
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和歌山毒カレー事件 林真須美[前編]死刑制度の是非に「人を殺した人間は死刑になるべきです!」と訴え
昭和・平成・令和と時代を象徴する事件や社会現象がある。その当事者や周辺取材で得た証言をもとに振り返る。 ◇ ◇ ◇ 「待たせてごめんなー。お風呂の時間やったんよ」 2007…