企業深層研究
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霧島酒造<下> 有事の際は…オンリーワン製品最大のリスク
芋焼酎のクロキリこと「黒霧島」の発売から、18年間で売り上げは8倍増。もともとあった「霧島」を2年前から「白霧島」と名称変更しただけで、売り上げは1・4倍増に。今年で創業100周年の霧島酒造(宮崎県…
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霧島酒造<上> 売り上げ8倍に成長 クロキリ快進撃の舞台裏
「トロッと キリッと」の芋焼酎、クロキリこと「黒霧島」が大ヒット。今年で創業100周年の老舗「霧島酒造」(宮崎県都城市)の快進撃が止まらない。 帝国データバンクによると、焼酎メーカー売上高ラン…
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ヤマダ電機<下> PB商品増やし、目指すは“家電のユニクロ”
2011年の地上波デジタル化の買い替え需要により業績を大きく伸ばしたヤマダ電機だが、その特需が終わってからは苦戦続き。13年9月中間決算では初の営業赤字に転落、そして昨年は2カ月間で約60店舗という…
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ヤマダ電機<上> 「爆買い」の波に乗れず悪戦苦闘が続く
東京駅八重洲口のほぼ目の前にある「コンセプトLABI東京」が誕生してから、この10月でちょうど1年が経った。 家電量販店トップのヤマダ電機が、「最先端コンセプトの情報発信基地」と位置付けた店…
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ヤマハ発動機<下> 悲願の「四輪車」進出が現実になる日
HY(ホンダ対ヤマハ)戦争に完敗したヤマハ発動機は、日本楽器製造(現ヤマハ)取締役の江口秀人が社長に就任し敗戦処理に当たった。希望退職、賃金カットの大リストラを実施する一方、船外機やボートのマリン事…
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ヤマハ発動機<上> 農薬散布にドローン参入の勝算
ヤマハ発動機は無人ヘリコプターを2017年から世界市場で販売する。国内では水田の農薬散布用の無人ヘリが主流だが、手作業が中心のワイン用ブドウ畑で普及を進める。 12年からカリフォルニア大学デ…
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カルビー<下> 最高益更新続けるプロ経営者“松本マジック”
カルビーの会長兼最高経営責任者(CEO)の松本晃はプロ経営者として高い評価を得ている。マスコミ受けする派手なパフォーマンスはしないが、投資家をうならせる実績を積み上げてきた。2008年3月期決算で1…
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カルビー<上> 北海道大水害で「じゃがポックル」がピンチ
北海道の地域限定商品で北海道土産の定番の、じゃがポックルはカルビーの大ヒット商品である。北海道以外では成田国際空港、羽田空港などの国際線の免税店で販売しており、外国人観光客が買う人気ナンバーワンのお…
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PCデポ<下> 経常利益V字回復「内需株のホープ」の錬金術
認知症が疑われる80代の独居老人に対し、高額のサポート契約を結ばせたPCデポ。契約時の説明が十分だったか、顧客をだますまでに現場を追いつめる風土ではなかったか、今も検証が続いている。 PCデ…
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PCデポ<上> バッシングの連鎖から抜け出せるか
「シニア世代の駆け込み寺」「世界に誇れるITコンシェルジュ」――マスメディアで使われたPCデポ評である。 前者は全国ネットの情報番組、後者は新卒採用サイトのもの。その「世界に誇れる」IT機器の…
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ラオックス<下> 突然やってきた一本足経営の破綻
インバウンドの増加、中国人観光客の爆買いにより、我が世の春を謳歌していたラオックスに突然、逆風が吹き始めた。 5~7月の3カ月間、月次の売り上げは前年に比べほぼ半減。6月中間決算で、営業利益…
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ラオックス<上> 最大のピンチ迎えた中国系免税店の今後
「5月44%減、6月49%減、7月44%減」 これはラオックスの月次売上高の対前年比。ほぼ半減していることが分かる。ラオックスといえば、中国人の爆買いの恩恵を最大限に受けてきた企業だ。しかしこ…
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タニタ<下>レシピ本の神通力が消え問われる3代目の経営力
「私たちは、『はかる』を通して世界の人々の健康づくりに貢献します」――。社長の谷田千里が定めたタニタの「理念」である。コンサルタントの経験がある千里は、理念に基づき判断し、行動すれば方向性を間違うこと…
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タニタ<上> 勝算あり? タニタ食堂が大激戦の宅配に進出
タニタ(谷田千里社長、非上場)は健康志向の社員食堂、タニタ食堂で知名度は全国区になった。2月から首都圏の1都3県でタニタ食堂が監修した弁当を宅配するサービス「からだ倶楽部」を始めた。 メニュ…
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湖池屋(フレンテ)<下> 伝説のマーケッターの手腕いかに
「こんなおいしいものが世の中にあったのか」 ポテトチップスを初めて口にした創業者の小池和夫(09年死去)の感動から始まった湖池屋の成長は、12、13年6月期で2期連続の営業赤字と、失速してしま…
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湖池屋(フレンテ)<上> ポテチのパイオニアはなぜ失速した
23日は「コイケヤポテトチップスの日」。1962年のこの日に、「コイケヤポテトチップス のり塩」が発売されたからだ。 当時は手揚げだったが、5年後の67年、湖池屋は日本で初めてポテトチップス…
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NEC<下> 西垣vs関本で経営陣が大ゲンカした空白3年のツケ
2001年3月期の売上高5兆3549億円が、15年後の16年3月期には2兆8211億円と半減してしまったNEC。当然それに伴い社員も激減、10年代に入ってからでも4万人近くが去っていった。事業移管に…
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NEC<上> リオの玄関口で活躍 顔認証システムが復活起爆剤
五輪が開催されているブラジルの玄関口、リオ国際空港でNECの顔認証システムが稼働している。テロ対策にも役立つだけに、今後の期待は大きい。 一方、7月29日にNECが発表した今期(17年3月期…
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双日<下> 資源高の波に乗れず「5大商社」の圏外に
1990年代末から2000年代の初めは「商社冬の時代」だった。バブル期の不動産投資で、巨額の有利子負債を抱えた。 大手銀行が抱える不良債権は「表の爆弾」とされ、総合商社のそれは「隠れ爆弾」と…
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双日<上> 母体はダグラス・グラマン事件で悪名とどろかす
「総合商社双日へと続く 広岡浅子・広岡信五郎の物語」――。双日がホームページに掲載した文章のタイトルだ。広岡信五郎は双日の源流の一社である日本綿花(後のニチメン)の発起人の一人。妻は明治・大正の女傑と…