写真家・小原玲の「シャッター無頼」
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<10>芸能人隠し撮りのノウハウを駆使した巣立ちフォト
僕が撮影したアザラシの赤ちゃんの写真を電車の中で雑誌から切り抜く女性を見かけたことがあります。報道写真ではできない経験、決定的な違いを感じましたね。 いま北海道に生息するシマエナガに夢中です…
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<9>ラーメン特集に負けたソマリア難民キャンプの飢餓写真
いまもなお内戦が続くアフリカ最東部ソマリアにて撮影した一枚です。僕が現地を訪れたのはバーレ政権崩壊の翌92年、PKO多国籍軍が現地へ派遣され始めた頃。米写真通信社「Black Star」の契約カメラ…
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<8> アザラシでひと山当てる気はさらさらなかったが…
天安門事件から半年後の89年師走、運命の出会いがありました。アザラシの赤ちゃんが写った一枚のポストカードです。闘病中だった当時の妻の元に見舞いの方が持ってきたもので、愛らしい姿に魅了された僕ら報道カ…
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<7> LIFE誌総集号に掲載された1枚の写真で痛感した限界
1989年6月、天安門事件における学生たちの最後の姿を写した一枚です。当時はフリーの報道カメラマンとして、香港の英字ニュース誌「ASIAWEEK」やフォーカス、週刊宝石、週刊プレイボーイなどで仕事を…
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玉置浩二との破局報道を覆した 石原真理子の“不倫巻き”
1985年9月にロス疑惑の三浦和義氏が逮捕されると、時事ネタは途端に少なくなりました。週刊誌全般が芸能ゴシップにシフトしていったのは、ちょうどこの頃。長渕剛&志穂美悦子、戸川純&チェッカーズ武内享、…
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<5> 逮捕直前ではなく逮捕直後の表情が撮りたかった
ロス疑惑発覚から1年半が経った1985年9月11日午後11時過ぎ、三浦和義が警視庁捜査1課の刑事らに連行される様子を捉えた一枚です。場所は、銀座東急ホテルの地下駐車場。詰めかけた報道陣は200人以上…
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<4> 日航機墜落事故の現場へ「一緒に登らせてください」
1985年8月12日、520人という航空機事故史上最大の犠牲者を出した日航機墜落事故が発生しました。 事故発生時、編集部は合併号を出したタイミングで夏休みでした。僕も北海道で旅行中でしたが、…
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“デビュー作”はエロ本の「休み時間」 被写体T君はその後
この写真は「第3回高校生フォトコンテスト」(旺文社主催)でグランプリを受賞した一枚です。タイトルは「休み時間」。地元の県立前橋高校に通っていた僕が3年の秋に撮影したもので、化学の授業後にクラスメート…
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<2> 角栄の入院先で張り込み 至上命令は「はな夫人の姿」
この写真は1985年2月、僕が初めてフライデーで張り込んだ大きな現場、脳梗塞で倒れた田中角栄の入院先だった東京逓信病院(東京・飯田橋)前で撮影したものです。当時、張り込み班が命じられたのは、「風邪を…
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<1> 巨人・定岡の小指が立った瞬間に「いまだ!」
写真週刊誌「フライデー」創刊時はエースカメラマンとして活躍。その後は報道カメラマンとして戦地も飛び回ったが、いつしか動物写真家に転身した小原玲氏。彼はどんな時代を写してきたのか。 ■楽しんで撮…