大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言
大阪・関西万博開催まで2週間となった。だが、1970年の大阪万博を知っている私には、“異常”とも思える盛り上がりのなさである。
70年万博は高度成長の真っただ中、「人類の進歩と調和」をテーマに、アメリカのアポロ12号が持ち帰った「月の石」がアメリカ館で展示され、長蛇の列ができた。
今回は不況と物価高の真っただ中、「いのち輝く未来社会のデザイン」がテーマで、目玉は日本の観測隊が“南極で発見”したラグビーボール大の「火星の石」だという。この国の宇宙船が月面着陸に成功したのは昨年の1月だから、アメリカに遅れること半世紀以上。それでも石は持って帰れなかったから、南極で拾った(?)火星の石らしきものでお茶を濁すようだ。
もともと今回の万博は不純な動機で開催が決まったのである。大阪維新の会が牛耳っていた大阪府と大阪市が万博誘致を言い出し、維新主導で全てが決まっていった。
維新は選挙のたびに「誘致に成功したのは維新の功績」と宣伝してきた。メタンガスが埋まっている人工島「夢洲」を万博会場にしたのも、やはり維新が誘致したギャンブル場・カジノを隣に建設するためだったといわれている。