三枝成彰の中高年革命
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日本に“本当の民主主義”は根づくのか? 国は国民を守るためにある
岸田総理は“いい人”なのだろうが、その政治は最悪だ。国会を空洞化させ、防衛費増額や反撃能力保有や原発再稼働を仲間内だけで決めた。就任以来、方々への気遣いで消耗してきた末に、自説を押し通す方策として「…
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日本は民主主義の本道を行け 平和を守ることこそが国是である
保阪正康氏の著書「歴史が暗転するとき」によれば、ナチスが旧ソ連領土内で殺した人数はおよそ2600万人にのぼるそうだ。 ヒトラーは前線の兵士たちに現在の覚醒剤にあたる薬物「メタンフェタミン」を…
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国の評価は人口だけでは決まらない 「あるべき女性像」を強いる少子化対策の空しさ
暴論を恐れずに言えば、日本は人口を無理に増やす必要はない。人口が少なくても、国民が能力を生かして活躍できる土壌があればよいのだ。 G7各国の人口を見ると、アメリカ3億3000万人、日本1億2…
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平和を生む日本の「変わり身の早さ」と「節操のなさ」がおかしな方向に…
きのうまで「鬼畜米英」を唱えていた人たちが、敗戦となった途端、「アメリカ大好き、民主主義バンザイ」を唱えた。この変わり身の早さと節操のなさゆえに日本は滅びなかったといえる。 日刊ゲンダイの保…
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防衛費のための増税は論外!「強国志向」の流れに乗ってはいけない
「強い国」「強い日本」を求める声に流されてはいけない。これは日本を強国にしたい政治家たちとマスコミによってつくり出された一過性の醜悪なブームだ。日本が毅然として守るべきなのはただひとつ、「戦争放棄」で…
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国に対する評価は国力だけにあらず…今こそ「戦争をしない国」になろう
サッカーのワールドカップで準決勝に進んだ4カ国(フランス・アルゼンチン・モロッコ・クロアチア)は、いずれも日本と比べると小国だ。人口は400万~7000万人。GDPは1番上のフランスが世界7位で、ク…
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戦時体制が常態化して「非常時」が「常時」になると、人は己の狂気に気づかない
ウクライナ戦争はまもなく停戦になるだろう。このまま戦争状態が長引けば、アメリカをはじめとするNATO加盟諸国からの武器供給が先細りになり、戦争の継続が困難になるからだ。 ロシアの石油は世界シ…
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欧米にも見劣りしない新国立劇場の舞台 日本のオペラ劇場は世界レベルになった
1965(昭和40)年、23歳の私は「スラブ歌劇」の来日公演でムソルグスキーのオペラ「ボリス・ゴドゥノフ」を見た。ボリスを演じたのは伝説のバス歌手ミロスラフ・チャンガロビッチ。本来重々しい低音を響か…
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今の日本人に一番足りないのは努力…生まれ変わったように働くべきだ
ツイッター社の新しいCEOとなったイーロン・マスク氏は、同社の買収直後に経営陣を追放し、社員の半分の3700人を解雇するなど大なたを振るっている。残った社員に対してもリモートワークを禁止し、「週に最…
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「効率が悪いこと」こそ愚直に続けるべき 努力家をあざ笑う人は間違っている
「努力はかっこ悪い」と思う人が増えたように感じる。もちろん今に始まったことではない。いつの時代にも努力家をあざ笑う人間はいる。だが、ここにきて、その度合いが強まったように思う。効率を重視し、時間がかか…
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「群衆」は強い力に隷属する だから常に「これでいいのか」と自らに問い続ける
NHKの「100分de名著」でギュスターブ・ル・ボンの「群衆心理」(1895年)を取り上げているのを見た。司会は伊集院光さん、解説はライターの武田砂鉄さん。 ル・ボンは19世紀後半から20世…
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「80歳の壁」を読んで考えた…我々は「医者の言うこと」をどこまで聞くべきか
ベストセラー「80歳の壁」の著者で精神科医の和田秀樹さんはよき友人だ。 彼は「優秀な医者ほど自分で薬を飲まず、高齢者ほど血糖値もコレステロール値も高めでかまわない」と言う。 それも正…
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旧統一教会と政治の癒着はゆがんだ選挙制度の産物だ 選挙にかかる費用は国が負担すべき
選挙に臨む立候補者に、どれほど尋常ではない手間暇のかかる作業が待っているか、ご存じだろうか。 まずは掲示板へのポスター張りだ。衆議院選挙(小選挙区)の場合、公職選挙法の規定枚数は候補者ごとに…
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日本が目指すべきは「軍事費世界3位」よりも「子育てしやすい世界1位」じゃないのか?
東京五輪の協賛企業をめぐる贈収賄容疑や統一教会と政界との癒着など、安倍政権の負の遺産が次々と明るみに出ている。 円安は止まらず、物価も上昇中だ。平均給与はこの30年間、ずっと400万円台でG…
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北朝鮮のミサイル実験は金正恩の対米恐怖の表れ 日本は恐れる必要がない
北朝鮮によるたびたびのミサイル実験で日本は大騒ぎだ。しかし私は何も心配していない。日本を対象にしていないからだ。こうした実験や軍事演習で、彼らが己の強さをアピールしている相手は日本ではなくアメリカで…
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NHK大河「鎌倉殿の13人」“劇伴”への違和感…音楽にもウソが通る社会が反映される
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を見ていると、たびたび驚かされる。その音楽に、聞き覚えのあるメロディーが出てくるからだ。ドボルザークやビバルディなど、クラシックの名曲のメロディーである。 …
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かつての大英帝国のような「太陽の沈まない国」は再び現れるのか
イギリスのエリザベス女王が逝去した。在任期間世界最長の君主であるとともに、自国の凋落を目の当たりにした不幸な女王だったと思う。 かつての大英帝国は世界中に版図を広げ「太陽の沈まない国」と呼ば…
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日本人が持っていたはずの「正直さ」の美徳はもう戻らないのか
芸術家に求められるのはルールを破ることだ。いつの時代もモラルを疑い、社会の常識をひっくり返してみることで、新しい芸術は生まれてきた。 政治家に求められるのも、凝り固まった旧弊をひっくり返して…
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日本はあらためて戦争放棄を宣言すべきだ
将来、日本と外国との間に戦争が起きたとする。地理的条件や政治情勢などから考えれば、武力衝突する可能性が高い相手は中国かもしれない。実際に起こるかはともかく、ぶつかったら勝ち目はない。 中国の…
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日本は先進国ではなく“中進国”と化した…もう一度元気を取り戻すための秘策
経済学者の島田晴雄さんが凋落した日本経済の現状を「週刊新潮」に書いておられ、大いに共感するところがあった。島田さんによれば、日本はすでに先進国ではなく「中進国」に転落しているという。 なにし…