大人の基礎ノート 5分でわかる世界史
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ガーナの歴史はカカオのようにほろ苦い…叶わなかった「アフリカ合衆国」の夢
今回はガーナ初代大統領ンクルマ(1909~72)を紹介しましょう。写真①はガーナで使われている2セディ紙幣です。ンクルマの肖像が描かれていますね。 従来の高校教科書では「エンクルマ」と表記さ…
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西アフリカ国境線の不思議…ギニア湾諸国が“細長い”秘密は「蚊」
地図①をご覧ください。アフリカ大陸西部のギニア湾に面した国々が並んでいます。なんだか不思議な形をしていないでしょうか? 海岸線から内陸部にかけて、国の形が細長くなっていることに気付いたかと思います。…
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英宰相チャーチルを知る(下)最期まで保ち続けた“帝国主義者”のメンツ
風刺画(絵①)をご覧ください。このド派手な絵は一体、何を表しているのでしょうか? ■「持たざる国」 世界恐慌後の1930年代、「持たざる国」である日本・ドイツ・イタリアは、各地に相次い…
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英宰相チャーチルを知る(上)名言の裏側にあった“めげない精神”
風刺画(絵①)をご覧ください。この人物はイギリスの首相を務めたチャーチル(1874~1965年)です。一体、何を風刺しているのでしょうか? 今回は、チャーチルにまつわる「キーワード」に焦点を当てなが…
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かつて「世界の半分」はイランにあった! あらゆる宗教が共存した都イスファハーンの特異性
資料①は、フランスの宝石商人だったシャルダンが17世紀後半、イランのサファヴィー朝を訪れた際に記録した「ペルシア旅行記」の一部で、イスファハーンという都の様子を紹介しています。シャルダンは一体、どう…
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イランにつながるサファヴィー朝の隆盛 一度の敗北で心を折られた“完璧王”の無敗神話
資料①をご覧ください。これは500年前のイランでサファヴィー朝(1501~1736年)を建国したイスマーイール1世(1487~1524年)が、トルコ語で語った詩の一部です。よく読むと、ずいぶん大胆な…
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ルターに先立つこと100年…「早すぎた宗教改革」フスを待ち受けた悲惨な末路
絵①をご覧ください。真ん中に描かれているのは、チェコ出身の神学者ヤン=フス(1369~1415年)という人物です。どうやら木の杭に縛り付けられて火刑にされているようですが、いったい彼は何をしたのでし…
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公民権運動のリーダー キング牧師が訴えた「人種差別撤廃」のコール&レスポンス
写真①をご覧ください。1939年のアメリカ合衆国オクラホマ州での一コマです。水を飲む黒人男性の左右に、“WHITE”“COLORED”と書かれた看板が見えます。よく見ると、男性が使用した給水器に“C…
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2回の改名から知る“マルコムX”とは何者か…黒人差別にあらゆる手段で対抗
皆さんはマルコムXという人物をご存じでしょうか? 写真①を見ると、黒人であることが分かります。インテリっぽい印象を受けるでしょうか? 今回は彼の生涯をたどってみましょう。 ■生い立ち …
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あの独裁者もあやかった…新バビロニア王ネブカドネザル2世の征服、統治の手腕
絵①をご覧ください。イラクの新聞に掲載された絵です。左下の人物は今回の主人公である新バビロニアのネブカドネザル2世(位前605~前562年)です。では、右上の人物は誰でしょうか? どこかで見たことが…
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東大入試から読み解く「歴史認識問題」中国と韓国に横たわる“満州帰属”論争
昨今の国際情勢の中で目立たなくなっていますが、日本と、韓国や中国との間には「歴史認識問題」と言われる一連の争点があります。しかし、このような問題は、実は韓国と中国との間にも存在し、国際的な論争にまで…
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史上初の世界帝国アケメネス朝…ベヒストゥーン碑文に秘められた「王の捏造」
イラン西部の都市ケルマンシャーの東方35キロの地点に、世界遺産のベヒストゥーン碑文があります。地上66メートルの断崖絶壁に巨大な浮き彫りと、資料②の記録が楔形文字で残されています。それでは、資料文中…
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エリザベス英女王が70年を捧げた「帝国という大いなる家族への奉仕」
イギリスの歴史で最長の在位記録を更新中だったエリザベス2世(写真①)が今月8日(現地時間)に崩御しました。70年7カ月に及ぶ在位期間は、第2次世界大戦後の歴史とほぼ重なっています。エリザベス2世の人…
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スペイン国旗に描かれた複雑な歴史 「太陽沈まぬ帝国」が陥った3つの罠
図①はスペインの国旗です。ところで、ここに描かれているエンブレムは一体、何を意味しているのでしょう? それを理解するためには、近世スペインの絶頂期を築いたフェリペ2世(位1556~98年=絵②)の正…
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オスマン帝国史(下)最大版図から領土縮小…「空白の250年」は衰退期だったのか
1299年ごろから約600年続いたオスマン帝国の歴史には、世界史の教科書でまったく取り上げられることのない、いわば「空白の250年」があります。それは、オスマン帝国の最盛期を築いたスレイマン1世(位…
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オスマン帝国史(中)辺境から巨大帝国へ「最強の騎馬隊」を撃破
2枚の戦闘図があります。絵①はよくご存じでしょう。恐らく絵②は初見だと思いますが、1514年にオスマン帝国軍(右)が、イランで栄えたサファヴィー朝の軍団(左)に勝利した「チャルディラーンの戦い」を描…
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オスマン帝国史(上)千年の都を墜落させたメフメト2世「2つの秘策」を絵画から読み解く
今回はフランスの画家ジャン=ミエロが15世紀半ばに描いた細密画を読み取ってみましょう。 絵①は、オスマン帝国(1299年ごろ~1922年)のスルタンであるメフメト2世(位1444~46年、5…
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近代サウジアラビアの礎を築いた「王族ビッグダディ」の巨大な影響力
図①はサウジアラビア王国の国旗ですが、旗の中央の文字は何と書かれているのでしょう? アラビア語で、「アッラーのほかに神はなく、ムハンマドはその預言者なり」という、イスラームの五行のひとつ、シ…
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清朝を揺るがした「キリスト教反乱」滅満興漢に燃えた太平天国の“兵どもか夢の跡”
図①は、近代中国を揺るがす大反乱を起こした太平天国(1851~64年)で、建国者の洪秀全(1814~64年)が使用した支配者の印章である玉璽です。中央部分に注目して、何と書かれているかを解読してみて…
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ミニ氷河期に世界が揺れた…17世紀の危機をもたらした太陽黒点の消滅
まず、絵①をご覧ください。ロンドンを流れるテムズ川の様子を1677年に描いたものです。よく見ると、凍っていることが分かります。あれ? テムズ川って氷結する川でしたっけ? そして、それが太陽黒点と関係…