大人の基礎ノート 5分でわかる世界史
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偉大な伯父の威光で復権 ナポレオン3世は「茶番」だったのか?
風刺画①をご覧ください。4人の人物がコミカルに描かれていますね。右から順に、フランスの七月王政のルイ=フィリップ王、1848年の二月革命で政権を担ったラマルティーヌ、六月暴動を鎮圧したカベニャック将…
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異民族勃興のキッカケは「安史の乱」 インターナショナル軍団が中国史を変えた
高校時代に「安史の乱」(755~763年)について習ったことを覚えているでしょうか? 唐の後半期、安禄山(705~757年=絵①)と史思明(?~761年)による大反乱だったことからついた名称ですが、…
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1783年5月の浅間山噴火とフランス革命の意外なつながり
今回は、絵①の読み解きから始めましょう。何を表したものでしょうか? 書かれている文字は漢字とカタカナのように見えます。ということは日本の話なのでしょう。鮮烈な赤が目にとまります。 ■天明の大飢…
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明の建国者・朱元璋「名も無い貧農」から皇帝への“成りあがり術”
まず2枚の肖像画(①、②)をご覧ください。今から650年ほど前の中国で活躍した人物ですが、それぞれ誰か分かりますか? ①は明を建国した朱元璋(1328~98年)です。子供のころ天然痘に罹患し…
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ハイチは世界初の黒人共和国 ナポレオンの騙し討ちが革命に火をつけた
皆さんはハイチという国がどこにあるかご存じですか? 南米大陸の北に位置するカリブ海に「西インド諸島」と呼ばれる島々がありますが、その中のイスパニョーラ島の西3分の1がハイチです(地図)。ここは「世界…
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塩で大儲け!「サハラ縦断交易」の繁栄から零落まで 黄金狙ったヨーロッパの横やり
さて、今回はクイズから始めましょう。写真①に写っているものは何でしょうか? ヒントは、サハラ砂漠で取れるもので、人間にとって欠かせないものです。 実は、これはサハラの岩塩なのです。サハラはか…
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ダ=ヴィンチにつながる「12世紀ルネサンス」西ヨーロッパ世界の源流はイスラームにあり
皆さんはルネサンスというと何を想像されるでしょうか? 恐らく写真①や②あたりを想起されるのではないかと思うのですが、いかがでしょう。しかし実際のところ、レオナルド=ダ=ヴィンチやミケランジェロ以上の…
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母は強し!プロイセンを追い詰めた女帝マリア=テレジアの剛腕、恋愛結婚で子ども16人
皆さんは、この絵をご覧になったことがありますか? いったいどのような印象を受けるでしょう。幸せな家族の光景でしょうか。それにしても子どもが多いですね。きっとこの夫婦はとても仲が良いのでしょう。 …
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ナセル大統領は戦争に負けてもアラブの英雄…スエズ運河の国有化で英米支配から脱却
写真①をご覧ください。これはいったい何をしているところでしょうか? これはエジプトのアスワン=ハイダムの建設に伴い、水没する予定だったアブシンベル神殿を60メートル上に移築する国際的なプロジェクトの…
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日米中に翻弄された台湾…中国史上初「民主的政権交代」を達成するまで
■正式国名は? 皆さんは台湾の正式国名をご存じでしょうか。オリンピックや国際機関で使われる「チャイニーズ・タイペイ」(図①)は、苦肉の策としての呼び名です。正式には中華民国(図②)と言いますが…
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「激動の台湾」支配者が清から日本へ…犬が去ったと思ったら豚が来た!
アメリカのバイデン政権が「民主主義サミット」に台湾を招待したことで、中国が強く抗議しています。その背景にはどのような事情があるのでしょうか。また、そもそも台湾の歴史はどのようなものなのでしょうか。ア…
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ビスマルク神話の限界を風刺画で見る “アメとムチ”で支配は幻想だった
図①はドイツの画家アントン=フォン=ヴェルナーによる、1871年のドイツ帝国成立の瞬間を描いたものです。壇上の皇帝ヴィルヘルム1世と白い軍服姿のビスマルクが見えますが、周囲にいる人々は、実はドイツ帝…
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「鉄血宰相ビスマルク」元ダメ人間がドイツ統一を導くまで
皆さんは、ビスマルク(写真①)という人物をご存じでしょうか。1862年にプロイセンの首相となって軍拡の象徴と言われてきた「鉄血政策」を行うことで、ドイツを統一に導いた「鉄血宰相」として知られています…
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エリザベス1世の手練手管! 結婚を外交カードとして利用、海賊を常備軍として戦力に
今回は、クイズからです。日本で言えば安土桃山時代にあたる16世紀後半のイングランドは、ヨーロッパの中で、どのような位置づけだったと思いますか? ①ヨーロッパの先進国 ②ヨーロッパの二流国 ③ヨ…
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イングランド国王ヘンリ8世は結婚6回 そして離婚と処刑を繰り返した
「バツイチ」という言葉がありますが、生涯に6回も結婚した国王がいます。イングランド国王ヘンリ8世(写真①)です。彼は、なぜ結婚にこだわったのでしょうか? ■テューダー朝 1453年に「百…
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利害・疫病・封建制が絡んだ「百年戦争」がダラダラと続いたワケ
「百年戦争」について知っていることをあげてくださいと聞かれたら、皆さんは何と答えるでしょうか。おそらく、「イギリスとフランスとの戦争」とか「ジャンヌ=ダルクが活躍した」などのイメージを持っていると思い…
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ローマ独裁者カエサルの暗殺を招いた「調子乗り過ぎ伝説」
「来た、見た、勝った」「賽は投げられた」「ブルータス、おまえもか」――。数々の名言を残したカエサル(写真①)ですが、今回はその生涯をたどってみましょう。 ■共和政の始まり カエサルを理解…
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「国際連盟」はもっと評価されていい 植民地問題の解決、戦争抑制の努力に尽くす
まずは地図をご覧ください。1920~46年に存続した国際連盟に加盟した国々です。皆さんはここから何を読み取るでしょうか。 アメリカ合衆国が不参加だったことは有名ですね。でも意外に思われるかも…
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「喜望峰からマゼラン海峡まで」徳川時代になぜオランダ船は日本に来たのか
今回はクイズから始めましょう。図①は何でしょうか? 簡単だったかもしれません。この特徴的な扇形は長崎の出島ですね。それでは、徳川時代の日本にオランダ商人が来航したのは、なぜなのでしょうか? ■…
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アレクサンドロス大王の東方遠征 実は父親の計画だった!
皆さんはアレクサンドロス大王が東方遠征を行ったことをご存じでしょう。でも、本当は別人がそれをやるはずだったと言ったら驚かれるでしょうか? ■フィリッポス2世 時代はアレクサンドロス大王…