声を放つ 当事者の証言
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埼玉愛犬家殺人事件 元死刑囚の知人が回想「いい人だったよ。どこで変わっちゃったんだろうね」
「透明なボディーにしてやる」 埼玉愛犬家殺人事件の犯人で東京拘置所で2017年に亡くなった関根元・元死刑囚が吐いた言葉である。犬の取引を巡るトラブルなどから4人を殺害した。あくまでも立証された…
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「布川事件」の冤罪犠牲者 検事にも「君の言葉には真実の響きがない」言われて絶望した
有名な冤罪事件の一つ、「布川事件」で2011年に再審で無罪となった桜井昌司さんが昨年8月、がんのために亡くなった。享年76。亡くなる直前まで冤罪撲滅の活動に奔走した桜井さんの死は多くの人に惜しまれた…
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連続幼女誘拐殺人事件 宮崎勤元死刑囚の実家近くの住民が明かす「いつもそっぽを向いていたよ」
「あそこにカメラを持った何か変な人がいます」 集団下校をするために校庭に集まった小学生たちが、先生にそう伝える声が聞こえてきた。変な人とは私のことだ。私が不審者に間違われた場所は、今から35年…
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2005年姫路2女性バラバラ殺人事件「資産家の息子」と称した殺人犯
2005年1月に姫路市の女性ら2人が犠牲になったバラバラ殺人事件では、犯人の高柳和也死刑囚(57)が逮捕された際、警察の不手際に批判が集まった。だが、その後に裁判で明らかになった事件の実相は意外に知…
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2000年ルーシー・ブラックマン事件「事件のずっと前から何人もの白人女性を連れ込んでいた」
「このあたりにいたって話を聞いたことがあるけど、はっきりわからんなぁ」 大阪環状線・桃谷駅を降りて、在日朝鮮人が多く暮らす地区を歩いていた。小さな雑貨屋の主人は、珍しいことを聞くなというような…
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茨城・上申書殺人事件 映画『凶悪』のモデルになった「先生」は獄中で“冤罪”を訴え続けた
死刑囚の男が警察への上申書で殺人の余罪を告白した「茨城上申書殺人事件」は、山田孝之主演の映画「凶悪」のモデルになったことで有名だ。この事件の首謀者とされる「先生」と呼ばれる男は獄中で“冤罪”を訴え続…
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2007年リンゼイさん殺害事件 市橋達也受刑者に仕事を斡旋した手配師「最初からおかしいなって」
「お兄さん、遊んでって」 通りを歩く男たちに、やり手婆の声が響く。大阪を代表する一大売春街・飛田の中で、若い女たちが集まり、ひときわ人通りが多い青春通り。この中にイギリス人女性殺害事件の犯人・…
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2009~11年兵庫連続監禁殺人事件 死刑を逃れた主犯格の男は「兄弟みたいな関係でした」(上村隆死刑囚)
2009~11年に兵庫県で会社社長や元暴力団員の男性ら3人が監禁、殺害されるなどした事件は、配下の者らに犯行を指示した「主犯格」の男と、犯行を指示された「実行役」の男が共に裁判で起訴内容を否認。「主…
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2001年青森県住宅供給公社横領事件 11億円を貢がせたアニータのいま「貢いでくれた男性を選んだの」
彼女に会ったのは、もう今から13年前のことだ。 彼女というのは、何の根拠もないが、おそらく日本の水商売史上最高額を貢がせたチリ人のアニータ・アルバラードである。 彼女が渦中の人物とな…
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2014年川口・祖父母殺害事件 映画「MOTHER マザー」のモデルにもなった“毒母”の後悔
2014年3月、埼玉県川口市で70代の夫婦が孫の17歳の少年に殺害され、金品を奪われた事件は、少年に犯行を指示したとされる母親A子(当時41)の毒親ぶりに注目が集まった。直接取材でわかったその素顔と…
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2006年秋田児童連続殺害事件 商店を営む女性「彩香ちゃんの最後の晩ご飯があのカップ焼きそばだと思うとね」
「なんでぇ、あんなことになっちまったんだろうねぇ、いまだに疑問なのよ。もし面会に行ったら、どうしたんだって、聞いてみたいんだよね」 畠山鈴香受刑者が暮らしていた町営住宅から程近い場所で商店を営…
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1951年八海事件「戦後最大の冤罪事件」の真犯人に6年密着、事件記者魂を燃やした日々
1951年1月、山口県熊毛郡麻郷村字八海で60代の夫婦が殺害され、金を奪われた「八海事件」は、無実の男性4人が一時は死刑や無期懲役の判決を受けた。全員の無罪が確定するまでに7度の裁判が行われ、約18…
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1990年新潟少女監禁事件 元受刑者の母は「2階に女の子がいるなんて思いもしなかった」
今から33年前の冬に起きた新潟少女監禁事件──。犯人の男が少女を監禁していたのは、JR柏崎駅から歩いて30分ほどの場所にある住宅街の民家だった。 9年2カ月にもわたって少女を監禁していた男の…
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日立市妻子6人殺害事件(2017年)「家族写真に無意識に手を合わせていることがあります」
2017年10月、茨城県日立市の自宅アパートで妻と小さな子供5人を包丁で刺すなどして殺害した男は、警察に自首後、獄中で病に倒れ、記憶を失った。裁判では犯行の記憶が蘇らないまま、1、2審ともに死刑判決…
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2013年三鷹ストーカー殺人事件 受刑者から届いた手紙…差別やイジメを受けたことはないと言い切った
私の手元に1通の封筒が届いた。手紙の主は、2013年10月8日に元交際相手の女子高生を殺害した池永チャールストーマス受刑者である。 池永受刑者の母親はフィリピン人で、彼にはフィリピン人の血が…
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2014年前橋高齢者連続殺傷事件 幼少期からいじめに遭い続けた死刑囚、高齢者宅を襲ったのは「たまたま」
2014年に群馬県前橋市で起きた高齢者連続殺傷事件。犯人の土屋和也死刑囚(34)は同年11月、90代の女性宅に侵入して女性をバールや包丁で殺害し、現金約7000円を強奪。さらに翌12月、80代の夫婦…
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1998年和歌山カレー事件 林真須美死刑囚の長男「感情を押し殺す性格になりました」
「はじめまして、林です。よろしくお願いします」 私は和歌山毒物カレー事件で逮捕された林真須美死刑囚の長男と挨拶を交わしていた。上下黒ずくめの洋服が、世を忍ぶ姿のように思えて、これまでの人生で背…
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被告は末期がんで余命宣告…「死刑に不満はないが、罪名の強盗殺人が納得できない」
2017年3月、名古屋市で80代の夫婦が自宅で刺殺され、財布を盗まれた事件は、強盗殺人容疑で逮捕された近所の無職の男・松井(現姓・山田)広志被告(49)が今年3月、名古屋地裁で死刑判決を受けた。だが…
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2017年リンちゃん事件 被害者父「死刑になって当たり前だと思うんです」犯人は無期懲役
「あの事件が起きるまでは、毎日が楽しくて、本当に幸せな日々だったんです」 千葉県松戸市の自宅でそう語るのは、娘のレェ・ティ・ニャット・リンちゃんを殺害されたベトナム人のレェ・アイン・ハオさん。…
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1995年東住吉事件の冤罪被害 取り調べでは「共謀してやっただろう認めろ」と強く言われた
1995年7月22日の夕方、大阪市東住吉区にある青木惠子さん(当時31)宅で火災が発生した。入浴中だった娘、めぐみちゃん(当時11)が死亡し、青木さんと内縁の夫Bさん(当時29)は逮捕され、放火、殺…