独白 愉快な“病人”たち
-
タレント 稲川淳二さん (66) 前立腺がん ㊦
「おはようございます! 吉田です!」 毎朝明るい声で看護師さんが病室に入ってくる。病室の雰囲気が明るく、病気の「気」の部分を治してくれる要素があったので、この病院を選びました。 講演で…
-
タレント 稲川淳二さん (66) 前立腺がん ㊤
3年前の9月。それは、夏の怪談話の東京公演の最終日でした。DVDの収録も兼ねていたので、怪談の本数を多くして立て続けに話したんです。すると途中でね、クラーッとしたかと思ったら、セリフが飛んでしまいま…
-
お笑い芸人 中川パラダイスさん (33) 網膜剥離
網膜剥離の手術をしたのは昨年12月。「THE MANZAI」で優勝し、やっと仕事が増えると思った矢先でした。 「左目がほとんど見えへん」って嫁に話したら、嫁がもろもろ手配してくれ、1週間後に近くの大…
-
ファッションデザイナー ドン小西さん (63)心臓弁膜症の手術の後、うつに…
テレビの番組中に体験した人間ドックで心臓弁膜症が見つかり、手術はカメラを入れてドキュメントにしました。主治医は番組のご意見番でもある南淵明宏先生ですから、先生も相当気を使って最善を尽くしてくださいまし…
-
棋士 先崎学 (44) 本態性高血圧
うちは父が高血圧で、私もその血を継いで本態性高血圧(囲み参照)なんです。小学生の時から上が140(㎜Hg)ありました。 おかげで、寝ざめは良くて、小学4年から米長邦雄先生のもとで住み込みで修…
-
ものまねタレント コロッケさん (54) 真珠腫性中耳炎
中学の頃から右耳はほとんど聞こえていませんが、特に苦に思ったことがないんです。 たまたま2009年にインタビューを受けていた際、話の流れで「僕、右耳聞こえないじゃないですかぁ……」なんて当然…
-
元キックボクサー 俳優 武田幸三 (41)
ムエタイはヒザ蹴りやヒジが目に入りますからね。形勢が不利な時や、全5ラウンド続けたら体のダメージが大きいと判断した時は、相手の目を狙う。目の皮膚は薄くてパックリ切れて流血するから、ドクターストップで…
-
日本ブラインドサッカー協会理事長 釜本美佐子さん (73) 網膜色素変性症 ㊦
全盲になってから注意深くなりましたね。メモが取れないので、記憶力がフル回転。スケジュールも頭で覚えるし、電話するには、音声電話帳で相手の番号を呼び出し、10桁以上の番号を一度暗記してから電話をかけま…
-
日本ブラインドサッカー協会理事長 釜本美佐子さん (73) 網膜色素変性症 ㊤
50歳を過ぎた頃から、時々目が痛くなることがありました。目の奥がキリキリ痛んで、1時間ぐらいしたら治まる。思い起こすと、それが最初の自覚症状でした。 目にホコリが入り、まばたきをしても取れま…
-
コメディアン・俳優 小松政夫さん (72) 敗血症
芸能界に入って50年、一度も体調不良で仕事を休んだことがないんですよ。 そんな僕がワイドショーで大騒ぎになったのは60歳のころ。忙しい日が続きすぎてもう限界。14日間の休みをもらうことにした…
-
講談師 一龍斎 貞水さん (74) ㊦
肺がんは71歳の時に見つかった。たばこをやめて3年ほど経った頃で、やめない方がよかったのかと思ったよ。それで1回目の切除をしたんだけれど、また別の箇所に肺がんが見つかった。そいつが抗がん剤治療中に消…
-
講談師 一龍斎 貞水さん (74) ㊤
66歳で膀胱がん、71歳で肺がん、ついでに昨年は前立腺がんもやっつけて、高座を務められているのは私だけなんですよ。 初めは膀胱がん。ちょうど人間国宝の認定を頂いて忙しかった頃、スイカの汁みた…
-
料理研究家 重野佐和子さん (52) 大腸がん
腸に異変が見つかったのは38歳の秋でした。日曜日の夕方、トイレで下血したのがきっかけです。かかりつけの内科医を受診すると、様子見で大丈夫だろうと言われたので、その時は1カ月ほど放置していたんです。 …
-
漫画家 武田一義さん (38) 精巣腫瘍 ㊦
精巣腫瘍が分かった時は、奥浩哉先生のアシスタントのひとりとして「GANTZ」の連載などを手伝っていました。非常に恵まれた環境で、つい安穏として、「漫画家」になることを先延ばしにしていました。 …
-
漫画家 武田一義さん (38) 精巣腫瘍 ㊤
妻が子宮筋腫の切除手術をし、久々に夜の営みを……とベッドに入ったら、片方の睾丸だけが肥大していると妻に言われたんです。 右が“うずらの卵”なら、左は“小さめのニワトリの卵”。ネットで「睾丸/…
-
元プロレスラー 小橋建太さん (47)
腎臓がん発症からもう8年。摘出手術、現役復帰、そして昨年5月の引退と、今思うと生活の変化に目まぐるしいものがありましたね。昔は朝4時からトレーニング。レスラーとしてとにかく練習最優先で一日のスケジュ…
-
お笑い芸人 安田大サーカス 団長安田さん (39) 精巣捻転
小学生の頃から年に1、2回すごくキンタマが痛くなることがあって、男ならだれでもあるんだろうって思っていたんです。 痛い時は家の柱を押して「グーッッ」て踏ん張ると、スッと痛みが取れる。いつもそ…
-
落語家 林家こん平さん (71) 多発性硬化症 ㊦
倒れてから病名が分からなかった半年間、巷では重病説が流れていたそうです。この多発性硬化症は、まあ重病ですね。神経の間が阻害されて、筋肉が硬直したり、体がしびれたりで、視界が狭まる。原因不明で、明確な…
-
落語家 林家こん平さん (71) 多発性硬化症 ㊤
今から10年前、2004年の8月に日本テレビの24時間テレビで「笑点」の生放送後、緊急入院しましてね。その頃の記憶はなくて、今になってやーっと思い出してきた。そういった記憶障害も、症状のひとつなんだ…
-
コラムニスト 神足裕司さん (56) くも膜下出血 ㊦
2011年9月に発症した僕のくも膜下出血はグレード5の重篤な状態。手術の翌日には脳圧が上がってしまい、頭蓋骨の一部を外す手術。さらに、大量出血による脳のダメージを回復させるための麻酔で眠らせる処置。…