独白 愉快な“病人”たち
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作家・村野正好さん 乳がんで「なぜ男性が?」の重圧感じ
男性の乳がんの罹患率は、女性の200~300分の1ほどらしいです。多くの人が「乳がんは女性の病気」と思い込んでいますし、男性の大半はまさか自分が乳がんになろうとは思いもせずに生きているはずです。だか…
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結核、紫斑病乗り越えた 医師・梅木信子さんの長寿の秘訣
最初の大きな病気は、大学卒業間際の23歳のときにかかった「結核」でした。わが家は、姉、母、弟とみな結核を患ったので、看病していた私ももらったんだと思います。レントゲンを撮ったら肺に空洞が見つかり、医…
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タレント生稲晃子さん 焦りと恐怖が高まったがんの再々発
ここ5年の間に、組織検査のための部分切除も含め、5回も手術を受けました。右胸の全摘出はさすがにショックでしたけど、さらに強烈だったのは乳房再建のために皮膚を伸ばす際の痛みでした。もう、再建を後悔した…
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作家・なかにし礼さん救った執刀医のひらめきと“神の一手”
1回目のがんの時は、「勝った勝った」とまるで子供でしたね。でも、相手は手ごわかった。 最初は食道がんで、2012年、74歳の時でした。口臭が気になるようになり、歯磨きをして口をゆすぐと、吐き…
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大桃美代子さん 原稿の一部がぽっかり見えなくなり手術を決意
60歳を越える7~8割の人は白内障だと聞いています。でも、まさか40代で自分がそうなるとは思ってもいませんでした。 眼科を受診したのは2013年2月でした。目に違和感があって、手でこすったら…
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元ラグビーA日本代表・酒井宏之さん(43)精巣がん
2005年に、大学の後輩でラグビー選手の生沼元が精巣がんで亡くなったんです。現役選手だった彼が26歳で亡くなったことに驚き、引退後に俳優として活動していた僕も検査を受けに行きました。彼の死の直後から…
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エッセイスト・岸本葉子さん(54)虫垂がん
大腸がんの一種である「虫垂がん」の手術をしたのは2001年10月、40歳の時でした。一般的に「盲腸」といわれる虫垂炎の、あの虫垂です。そこにがんが見つかるのはとても珍しくて、大腸がん全体の1%に満た…
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医師・精神科医 宮島賢也さん(42)うつ病
医師国家試験に合格し、母校の防衛医大に研修医として勤務を始めて2年目のことです。当時26歳の私は、内科救急である循環器内科を専門にしたいと考えており、その研修2カ月目に入っていました。 ■研修…
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歌手・米良美一さん(44)くも膜下出血
くも膜下出血というと激しい頭痛に襲われるとよくいわれますけれど、僕の場合、倒れる前の記憶がほとんどないんです。 「予兆」と呼べるようなものもなくて、気づいたら病院でした。 倒れたのは2…
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エッセイスト・スエノブ由美子さん(48)子宮がん
結婚2年目の5月、41歳の時のことです。友人とのカリフォルニア旅行中、1週間の滞在の間、ずっと体がだるく何もできなかったんです。何度も何度も尿意を催すけれど出ない。 しかも、血尿も出て。自宅…
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元横綱・芝田山康さん(53) 睡眠時無呼吸症候群
「睡眠時無呼吸症候群」という病名は、今でこそ誰もが一度くらいは耳にしたことがあると思いますが、私がそう診断された1989年当時は、世間にまったく知られていない病気でした。 診断してくださった…
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俳優・石倉三郎さん(69)痛風
10年前の夏にね、風邪かなんかで医者に行ったんですよ。で、「血液検査しときましょう」って言われて調べたら、尿酸値がものすごく高かった。通常は7で異常値、ところが俺は11・4もあった。医者は「すごくだ…
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日本水泳連盟理事 萩原智子さん(35)子宮内膜症
ずっと、月経は軽い方でした。痛くなりはじめたのは高校生ぐらいから。「なんかおかしいな」と思って友人に聞くと、腰が痛かったり、お腹が痛いのは当たり前みたいでした。それに、みんな痛み止めの薬を飲んでいる…
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女優・大空眞弓さん(75) 乳がん・多臓器がん
58歳で左乳房の全摘出手術をしたのが、さまざまながんの始まりでした。 55歳の時、人間ドックで乳房の腫瘍が見つかりましたが、良性だったので様子見にしていたんです。ところが、2年半後の検診でそ…
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NTT Comラグビー部コーチ 栗原徹さん(37)喘息
いままでで体調が一番危なかったのは、実は去年でした。コーチになって初めての夏、1カ月間近く37.5度ぐらいの微熱がずっと続いていたのに、そのまま2週間の夏合宿に突入。合宿を終えて帰ってきたら40度の…
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フリーキャスター・梶原しげるさん(65)軽度脳梗塞
57、58歳の頃でした。日曜の午後、妻と犬の散歩に出かけたら、突然、動けなくなって右足が前に出なくなりました。 「これは脳梗塞か……」 妻が不思議な顔をしている中、ろれつは大丈夫、手先…
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女優・シャンソン歌手・画家 藤田三保子さん(62) 膠原病
25歳のときに麻疹(はしか)にかかったんですよ。思えばそれが、この病気を知るきっかけでした。ちょうど結婚して家庭と仕事との両立を始めた頃。麻疹の後、「念のため」と言われて尿検査をすると、高タンパク尿…
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演歌歌手・松原のぶえさん(54) 腎臓病(腎移植)
8年前の3月、46歳のときです。幼少の頃から腎臓が悪かったのですが、その時は2カ月も風邪が抜けず、寒けが続きました。咳をすると心臓が苦しく、声が出にくくなった。次第に横になって眠ることができなくなり…
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脚本家・内館牧子さん(67) 心臓弁膜症
「大病して変わったことはありませんか?」と必ず聞かれるんだけれど、まったく変わってないですよ。“生きているんじゃなくて生かされている”と感じるようになったとか? それはそうかもしれないけれど、わざわざ…
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東貴博さん(46)アナフィラキシーショック
昔からおいしいものが大好きで、独身の時から自炊したり、果物を買ってきて食べていました。中でも桃は好物で、シーズンになるとよく食べていたんです。それが6年前、家で桃を食べたら顔が赤くなり、喉の中がイガ…