語り部の経営者たち
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アビー 大和田哲男社長<6>CASの技術を町おこしの切り札に
島根県の隠岐諸島にある海士町は、沖合約60キロに浮かぶ島にある小さな町だ。決してアクセスがよいとは言えない町なのだが、2014年に行われた安倍晋三首相の所信表明演説では地域創生の成功例として取り上げ…
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アビー 大和田哲男社長<5>「CASはインチキ」とバッシング
大和田はその後も試行錯誤を重ねて、1998年、ついに現在の主力製品である「CAS」の商品化に成功する。 フリージングレインという北米特有の気候現象をヒントに、氷点下でも氷結晶にならない技術を…
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アビー 大和田哲男社長<4>世界初生クリーム冷凍技術を開発
アビーは、冷凍による品質劣化を防ぐことができる世界初の冷凍技術「CAS」を擁する機械メーカーだ。 大和田はその前にも、世界初の技術を開発している。 1975年、従来の冷凍機では品質劣…
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アビー 大和田哲男社長<3>取引先に自ら頼み冷凍技術を学ぶ
アビーは、冷凍による品質劣化を防ぐことのできる画期的な技術「CAS」で知られる機械メーカーだ。 大和田は20代前半、父の会社である製菓・製パン機械メーカー「大和田製作所」で働いていた。食材の…
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アビー 大和田哲男社長<2>「誰も食材を学ぼうとしない」
アビーは、冷凍による氷結晶化を防ぎ、細胞膜が破壊されない「CAS」という画期的な冷凍技術を開発した機械メーカーだ。 大和田は19歳の時、山小屋経営を夢見ていたものの、父に大反対された。 …
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アビー 大和田哲男社長<1>フォーブス誌で「Mr.フリーズ」
千葉県流山市に、画期的な冷凍技術を擁している企業がある。 冷凍のリスクは、氷結晶ができることにより食材の細胞膜を破壊して、解凍するとドリップ現象(うま味や栄養成分が流れ出ること)を起こしてし…
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ケアネット 大野元泰会長<4>稲盛和夫氏と出会い 4つの質問
当時、東京・八重洲の駅前にあった京セラの東京本社で大野元泰氏は稲盛和夫氏と面会した。 「素性のよくわからない僕と、あれだけの人物が会ってくれるなんて、どう考えてもおかしいと思った」と振り返る大…
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ケアネット 大野元泰会長<3>製薬メーカーの成長を確信
シンクタンクをつくるという趣旨に賛同して、住友銀行傘下の日本総合研究所(日本総研)に入ったはずだった。ところが、現実はそうした大野元泰氏の思いとはまったく逆の方向に進んでいく。日銀の総量規制によって…
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ケアネット 大野元泰会長<2>東大時代はバイトと劇団活動を
東大では劇団の活動とアルバイトに明け暮れた。 「授業に出なくても何とかなることがわかったんです。1~2年の時は試験の日以外は行かず、3年になって駒場から本郷にキャンパスが移っても、試験とゼミの…
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ケアネット 大野元泰会長<1>医療者向け情報矢継ぎ早に発信
世間一般にはほとんど知られていないのに、一部の業界で抜群の知名度を誇る企業がある。ケアネットもそうした企業のひとつだ。医療業界ではなくてはならない頼られる存在になっている。 ケアネットの最大…
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アース製薬 川端克宜社長<8>お客様の期待値を上回りたい
川端克宜は社員に対して常々「コミュニケーション」の大切さを説いている。今回、インタビュー取材の場となった「ACT CAFE(アクトカフェ)」は、コミュニケーションのためにつくられた場所だ。センスのい…
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アース製薬 川端克宜社長<7>社員には何もかもオープンに
42歳の若さで創業120年を超える老舗企業の社長に就いた川端克宜。オーナー家出身の前社長、大塚達也会長から禅譲された形だが、当初から「長期政権でやれ」と言われたという。 「もし『息子がいるから…
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アース製薬 川端克宜社長<6>バスクリン買収は「強者連合」
2014年4月、川端克宜はアース製薬社長就任後、初めての大仕事である「白元」の買収を成し遂げた。民事再生手続き中の白元に対する買収額は75億円。受け皿となる子会社をつくり、事業を引き継いだ。 …
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アース製薬 川端克宜社長<5>100億円のM&Aの決断を迫られる
2014年3月、当時42歳の若さでアース製薬の社長に就任した川端克宜。翌4月に行われた、社長就任後初めての役員会の案件は「白元」の買収についてだった。 白元は1923(大正12)年創業の老舗…
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アース製薬 川端克宜社長<4>“お荷物”部署からヒット商品
2013年、41歳の時、ガーデニング戦略本部長に就任した川端克宜。ガーデニング事業は、当時、社内で“お荷物”扱いだった。 アース製薬のガーデニング事業は後参入で、3番手、4番手という位置づけ…
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アース製薬 川端克宜社長<3>大阪支店長からまさかの異動
35歳という異例の若さで広島支店長、3年後には要の大阪支店長就任、40歳の2011年にはそこに役員待遇の肩書が加わるなど、順風満帆なサラリーマン生活を送っていたアース製薬社長の川端克宜。「あの日」の…
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アース製薬 川端克宜社長<2>営業は何でも屋と思えばいい
近畿大学の4年生の時、付き合っていた彼女に気に入られたいという動機で会社を選び、就職試験の問題用紙に<湯気の立つハート>を描く奇策で見事アース製薬に入社した川端克宜。不純ともいえる動機だが「それでい…
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アース製薬 川端克宜社長<1>入社試験の用紙にハート描いた
創業1892(明治25)年。殺虫剤などの虫ケア用品で国内最大手の老舗企業「アース製薬」を率いる川端克宜が社長の座についたのは、6年前の2014年。当時42歳という若さだけではなく、オーナー家である大…
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リンクアンドコミュニケーション渡辺敏成社長<3>海外展開も
渡辺は13年勤めた「味の素」を1999年2月に退社し、翌3月に“3年間”という条件付きで医療ベンチャー「ケアネット」に入社した。最新の医療情報を発信する衛星放送事業の責任者として、2年目に事業を軌道…
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リンクアンドコミュニケーション渡辺敏成社長<2>「味の素」から医療ベンチャーへ
リンクアンドコミュニケーションは、AI健康アプリ「カラダかわるNavi」などを展開するヘルステックベンチャーだ。 約40人のスタッフを率いる渡辺は1986年に一橋大学商学部を卒業し、「味の素…