企業深層研究
-
双日<下> 資源高の波に乗れず「5大商社」の圏外に
1990年代末から2000年代の初めは「商社冬の時代」だった。バブル期の不動産投資で、巨額の有利子負債を抱えた。 大手銀行が抱える不良債権は「表の爆弾」とされ、総合商社のそれは「隠れ爆弾」と…
-
双日<上> 母体はダグラス・グラマン事件で悪名とどろかす
「総合商社双日へと続く 広岡浅子・広岡信五郎の物語」――。双日がホームページに掲載した文章のタイトルだ。広岡信五郎は双日の源流の一社である日本綿花(後のニチメン)の発起人の一人。妻は明治・大正の女傑と…
-
アイリスオーヤマ<下> 株式非公開を貫く究極の同族経営
アイリスオーヤマの大山健太郎社長(71)は毎週月曜日に新商品開発会議を開き、毎年1000アイテムの新商品を送り出す。 製品の多様化が進むにつれて、販路はホームセンターからスーパーやコンビニ、…
-
アイリスオーヤマ<上> 園芸ペット用品から家電メーカーに
アイリスオーヤマは、今や家電メーカーである。ホームセンターなどで売られているプラスチック収納用品やペット用品が主力製品だが、最近は家電の新製品を次々と出している。 2011年に家電の自社開発…
-
大戸屋HD<下> お家騒動長期化で第2の大塚家具になる恐れ
大戸屋ホールディングスは6月18日、株主総会に諮る人事案を公表した。窪田健一社長ら3人の取締役の再任と8人を新たな取締役に選任する。亡くなった三森久実氏をはじめ、この1年で実に、10人中7人の取締役…
-
大戸屋HD<上> 創業者の急逝で勃発した一族の“骨肉の争い”
定食屋「大戸屋ごはん処」をチェーン展開する大戸屋ホールディングスは6月23日、東京・西新宿のハイアットリージェンシー東京で定時株主総会を開催した。5月に大株主である創業家が、会社側が諮る人事案に「納…
-
星野リゾート<下> 都市型ホテル進出は“諸刃の剣”の懸念も
不動産投資信託(REIT)の星野リゾート・リート投資法人(以下、星野Rリート)が2013年7月12日、東京証券取引所に新規上場した。星野リゾートが運営するホテル・旅館と付帯施設に投資し、子会社の星野…
-
星野リゾート<上> 7月に開業する「星のや東京」の仕掛け
純和風の高級旅館などを運営する星野リゾート(長野県軽井沢町、非上場)は7月20日、東京・大手町の一等地に日本旅館「星のや東京」を開業する。建物は地下3階、地上18階建て。外観はオフィスビルのようだが…
-
ウェザーニューズ<下>参加型天気予報で快進撃
「『不言実行で達成』より『有言実行で半達成』の方が上」。ウェザーニューズの創業者、石橋博良氏のポリシーだ。トップから新入社員までがオープンスペースで議論を戦わせる。これが気象をキーワードに、ユニークな…
-
ウェザーニューズ<上>船舶の転覆事故を機に会社設立を決意した商社マン
お天気おねえさんは女子アナと並ぶ人気職種である。お茶の間のアイドルとなった女性気象予報士もいる。しかし、誰でもが気象予報士になれるわけではない。国家試験の合格率は5%前後と超難関なのである。合格して…
-
ロック・フィールド<下>グリーン・グルメが2本目の柱に
ロック・フィールド会長兼CEOの岩田弘三氏(75)は、固定観念に縛られることはない。 2012年12月、上海高島屋にRF1アジア1号店を出店した。サラダを中心にした総菜の品揃えや売り場のつく…
-
ロック・フィールド<上> デパ地下の洋風総菜「RF1」
デパ地下ブームで一番変わったのは、「中食」と呼ばれる総菜の注目度が格段に上がったことだ。 百貨店の食品売り場は老舗の店が並ぶのれん街が定番だったが、神戸の総菜チェーンのロック・フィールドが殴…