企業深層研究
-
日本電産(上)大番頭の小部副会長が社長ショートリリーフ 永守会長とは「親分と子分」の関係
日本電産の永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)は8月28日に78歳になった。超ワンマン経営者だから、面と向かって誰も何も言わない。「本音で忠告するような危険を冒さない」(日本電産の役員OB)。後継…
-
HIS(下)赤字解消の“ウルトラC級の切り札”は資本金1億円への減資
コロナ禍で旅行需要が“蒸発”した旅行業界のなかでも、エイチ・アイ・エス(HIS)は海外旅行が主体だっただけに打撃は大きかった。生き残りのために資産売却、事業売却に動いた。 創業40年目を迎え…
-
HIS(上)ハウステンボス売却は“日米経済安保”に発展か…不動産取引の裏に隠された深刻事態
旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)は傘下の大型リゾート施設、ハウステンボス(長崎県佐世保市)を香港の投資会社PAGに667億円で売却した。 HISはハウステンボス株式の66.7%にあたる全…
-
ディップ(下)コロナ禍でも貫いた「ユーザーファースト」で業界トップを狙う
アルバイト紹介サイト「バイトル」を運営するディップ(dip)。昨年からは「バイトの時給を上げよう」というキャンペーンを始め、それにより、アルバイト求職者の支持を高めている。 コロナ禍により、…
-
ディップ(上)バイトルのCMでアルバイト時給アップ交渉 顧客企業はどう反応した?
新型コロナウイルスの第7波も下火になりつつある。過去最多の感染者と死者を出しながらも行動制限をせずに乗り切ったことで、ウィズコロナ時代の感染対策と経済の両立に、ある程度の道筋をつけたと言えるだろう。…
-
串カツ田中HD(下)「助成金頼み」の黒字化…本格離陸はいつになるか
白いテント地の看板に「名物串カツ田中 大阪伝統の味」と書かれている。関東圏を中心に直営とFC(フランチャイズ)で300店余りを展開する「串カツ田中」の店舗だ。 「意外に思われるかもしれませんが…
-
串カツ田中HD(上)創業社長交代を生んだ「まん防」下の誕生パーティー
居酒屋チェーン「串カツ田中」を運営する、串カツ田中ホールディングス(HD=東証スタンダード)は6月15日に開いた取締役会で、坂本壽男取締役(46)の社長昇格を決めた。創業者の貫啓二社長(51)は代表…
-
AOKI HD(下)五輪汚職事件で絶体絶命のピンチ…危機脱出の手だてはあるのか?
青木拡憲前会長は2021年4月2日、長野県大町市で聖火ランナーを務めた。長野は青木氏が生まれたところであり、AOKIホールディングスの創業の地でもある。 故郷に錦を飾った彼は、周囲に「高橋(…
-
AOKI HD(上)“タタキ上げ”経営者の悲劇…創業者・青木前会長が贈賄容疑で逮捕
東京地検特捜部は8月17日、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の元理事・高橋治之容疑者(78)を受託収賄容疑で、AOKIホールディングスの創業者で前会長の青木拡憲(83)、前会長の弟で前副会長・…
-
パソナグループ(下)東京五輪の人材派遣を独占「すべての利権は竹中に通じる」と大炎上
東京五輪・パラリンピックの業務委託をめぐり、組織委員会から委託を受けた電通など広告代理店大手や人材派遣大手、パソナグループの実態が明らかになった。 パソナは人材サービスのカテゴリーで東京20…
-
パソナグループ(上)竹中平蔵会長は“政商”と呼ばれ続けたが、岸田政権で出番減か?
総合人材サービスのパソナグループは8月19日開催の定時株主総会をもって、竹中平蔵会長(71)が退任した。 2009年8月から取締役会長を務めてきたが、本人から「若いリーダーに託したい」と退任…
-
村田製作所(下)横浜市にオープンした新研究開発拠点の実力
村田製作所はコロナ禍に新たな研究開発拠点を神奈川県横浜市にオープンした。それは「みなとみらいイノベーションセンター」と呼ばれるもので、地上18階、地下2階、延べ床面積が6万平方メートルを超える。 …
-
村田製作所(上)コロナ禍を乗り切る成長戦略「3層経営」とは?
これまで拡大を続けてきた村田製作所の業績もついに転機が来たのだろうか。2022年4~6月期の連結決算が売上高4366億円(前年同期比0.7%減)、営業利益886億円(同15.7%減)、純利益752億…
-
フジテック(下)中国市場で敗れインドに軸足移すも…「物言う株主」から不興買う
フジテックの創業者、故・内山正太郎氏は立志伝中の人物だ。中国から復員し、1948年に大阪市西区でエレベーターの製造・販売・保守を目的とした富士輸送機工業(現フジテック)を設立した。30歳の時だ。 …
-
フジテック(上)内山高一社長の取締役再任案を株主総会直前に撤回
東証プライム上場のエレベーター・エスカレーター専業のフジテックは6月23日、滋賀県彦根市の本社で定時株主総会を開催した。総会開催を1時間後に控えた午前9時、創業家出身の内山高一社長(71)の取締役再…
-
大王製紙(下)脱創業家を掲げた佐光氏と中興の祖の“壮絶バトル”の行方
カジノで散財し尽くした井川意高の父親で、大王製紙の中興の祖と呼ばれた高雄は2019年9月19日、心不全のため死去した。享年82。 大王製紙は新聞用紙、段ボール原紙など産業用紙のメーカーだった…
-
大王製紙(上)佐光会長はなぜ、株主総会直前に取締役候補を辞退したのか
大王製紙は6月29日、愛媛県四国中央市の四国本社で定時株主総会を開催した。総会直前、佐光正義会長を再任する議案を取り下げた。「株主からの信任が得られない」と判断し、佐光会長から候補を辞退する申し入れ…
-
テイクアンドギヴ・ニーズ(下)売上高倍増計画の鍵を握るブティックホテル
ハウスウエディングの国内最大手のテイクアンドギヴ・ニーズ(T&G)。コロナ禍で結婚式のキャンセルが相次いだため、T&Gも2021年3月期は赤字に転落したが、前3月期は黒字復帰を果たした。 と…
-
テイクアンドギヴ・ニーズ(上)ハウスウエディング最大手をコロナ禍が直撃
ようやく収束に向かうと思われた新型コロナウイルスだが、ここにきて第7波が押し寄せてきている。今のところ政府は行動制限などを行わないとしているが、爆発的に感染者が増えた場合、「緊急事態宣言」や「まん防…
-
資生堂(下)「プロ経営者」魚谷雅彦社長の正念場 マジックは種切れか
資生堂は日本コカ・コーラで数々のヒットCMを手掛けた、マーケティングのプロの魚谷雅彦氏に、低迷していたブランドの再生を託した。同氏は2014年4月、資生堂の社長に就任した。役員の経験のない外部の人間…