権藤博の「奔放主義」
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いずれ野球界には「1番打者最強説」時代がやってくる
11月23日に横浜スタジアムで行われた、横浜OBによる「レジェンドマッチ」に参加した。 5回制の試合は、私が監督を仰せつかった「TEAM 1998」が3―2で勝利。同窓会的な雰囲気の強いエキ…
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「リクエスト」導入でプロ野球の醍醐味が失われないか
くだらん、と思ってしまう。またメジャーの物真似か、という印象だ。 来季から日本のプロ野球に導入される、「リクエスト」制度のことである。判定に異議がある際に、監督が映像による検証を審判に要求で…
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格の違いを見せること…プロの投手の意地が清宮を育てる
7球団が競合した末に日本ハムが交渉権を獲得した清宮幸太郎が、1年目から一軍で活躍できるかどうかは分からない。 プロで成功する条件をひとつだけ挙げるとするなら、私は「順応性」だと答えている。ど…
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巨人打撃コーチ3人制に疑問 “船頭多くして”はマイナス大
ピント外れもいいところではないか。 10日に発表された来季の巨人一軍スタッフの陣容を見て、まずそう思った。メディアによれば、目玉は打撃コーチ3人制だとか。復帰した吉村打撃総合コーチ、留任した…
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仮に清宮を預かるなら コーチには「指導禁止」と指示する
早実の清宮幸太郎くん(3年)がプロ入りを表明した。史上最多の高校通算111本塁打。スター性もあるこの超高校級スラッガーには、今秋ドラフトで10球団前後の1位指名が競合すると予想されている。仮に私が彼…
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今季4度目の二軍落ち 阪神は藤浪をトレードに出すべき
藤浪晋太郎(23)がまた、二軍に落とされた。 12日の巨人戦で四回途中に4失点で降板。三回までは、長野のソロ本塁打を含む2安打1失点に抑えていたが、四回の先頭打者・坂本勇に死球を与えた直後に…
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揺れる金本阪神「超変革」 数字での判断は“並”のやり方だ
先月29日、阪神のドラフト2位新人・小野泰己(23=富士大)がプロ初勝利を挙げた。金本監督は、今年一番かという笑みを浮かべていたが、そりゃそうだろう。 今季13度目の先発にして、ようやくつか…
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球団に翻弄されて…阪神・藤浪に必要なのは“聞き流す力”
16日に阪神の右腕・藤浪晋太郎(23)が久々に一軍マウンドに上がった。5月26日以来の先発で、結果は五回途中に7安打3失点で降板。5四球にあわや危険球という2死球もあって、球場を騒然とさせた。 …
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トレードはもっと頻繁にもっと大胆に 埋もれた原石に光を
24日にヤクルトの杉浦稔大(25)と日本ハムの屋宜照悟(28)の交換トレードがまとまった。 杉浦は13年のドラフト1位投手。しかも、現在は右肩を痛めてリハビリ中である。ファミリー球団といわれ…
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中日・岩瀬の「フフフ」に見た史上最強リリーフの矜持
中日の岩瀬仁紀(42)に「どうだ、先発をやってみないか?」と言ったことがある。私が中日の一軍コーチに復帰した2012年のことだから、5年前のことになる。 本人は、イエスともノーとも言わず、た…
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軍事機器の導入で球界から不勉強コーチは駆逐されていく
やがて、私のような指導者は過去の遺物になるのだろう。そう思わされたのは、今、各球団がこぞって導入している「トラックマン」なる最新テクノロジーが登場したことである。 軍事レーダーを応用したこの…
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あの落合でも“プロ”になれず…日本プロ野球GMの難しさ
メジャーリーグにおけるGMは、絶大な権限を持つ。決められた予算の中で、自分が理想とするチームの青写真を描き、それを実現し得る監督とコーチを集め、選手を揃える。つまり、チームづくりのすべてを任されるわ…
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エース菅野もメッタ打ち G投手陣KOの連鎖は人災だ
巨人の交流戦の初戦を見てガッカリした。 楽天打線に5回10安打8失点でKOされた、エース菅野智之(27)の投球にではない。菅野にだって、こういうことはある。初回、先頭打者の茂木にファウルで粘…
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チームにもマイナス 中日・大野の中継ぎ調整は疑問だらけ
私が横浜を率いていた2000年、主軸の駒田徳広が開幕から絶不調に陥ったことがあった。結果が出ないから、当てに行く。持ち前の力強いスイングが影を潜め、相手投手から見下ろされるようになり、いよいよヒット…
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楽天ストッパー松井裕を生かすも殺すも梨田監督の腕次第
開幕前の大方の予想に反し、楽天が首位を走っている。2番から外国人を3人並べる超攻撃的布陣が奏功しているのもさることながら、守護神・松井裕樹(21)の存在も原動力のひとつだ。 ここまで14試合…
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WBC日本代表投手が派手に打たれているのには理由がある
ロッテの石川歩(29)が、今季初登板から2試合連続でKOされた。 先のWBCで日本代表の先発を任せ、投手コーチだった私が最も頼りにしたひとりだ。本人に聞くと「調子はいいんですが……」と言って…
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WBCの敗因 米代表投手の“動くボール”に歴史の重み感じた
世界一奪還を目指して臨んだWBCは、準決勝敗退という結果に終わった。悔しいが、選手たちはみな本当に立派に戦ってくれた。その充足感の方が今は強い。 来週からこのゲンダイ紙上で侍ジャパンの激戦を…
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侍J権藤博投手コーチ「WBCは8年前と明らかに変わった」
前回の第3回大会を見るまで、実は私はWBCに対していいイメージを持っていなかった。 それは、日本が連覇を果たした2009年の第2回大会に起因する。第2ラウンドに進出した日本を追いかけ、私はサ…
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WBC日本代表全投手陣に野茂英雄のメッセージを伝えたい
昨年の11月、野茂英雄に会った。侍ジャパンが東京ドームにメキシコ代表、オランダ代表を迎えて強化試合を戦った直後のことである。 その強化試合、日本代表の投手陣は打ち込まれた。4試合で29失点。…
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大谷WBC不参加 私の本音と頭を下げる彼に直接伝えたこと
14日に日本ハムの沖縄名護キャンプに出向き、大谷翔平(22)と対面した。痛めた右足首の回復が遅れているため、WBCへの不参加が決定。顔を合わせるや否や、「本当にすいませんでした」と頭を下げられた。 …