権藤博の「奔放主義」
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ベンチの焦りが選手に伝染 今季巨人のBクラス争いは必然
みっともない、としか言いようがない。 今年も広島に独走を許したセの5球団。ヤクルトを除く3位以下の球団は、借金を抱えたままCS進出争いを展開している。トップの広島に15ゲーム以上も離されてい…
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故障はフォームと無関係 大谷の肘を蝕む“火事場のバカ力”
残念だ。日本時間3日の大谷翔平(24)の復帰登板を喜んでいた直後、問題の右肘に新たな部分断裂が見つかった。医師と球団は、一度は回避した靱帯再建の「トミー・ジョン手術」を促しているというから心配だ。 …
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金足農・吉田の881球を「酷使」と簡単に否定はできない
あれは、2013年のことだった。知人を介して、米国人ジャーナリストから取材の依頼があった。その年春のセンバツ甲子園で、愛媛・済美高校の2年生右腕、安楽智大(現楽天)が772球を投げて物議を醸していた…
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CS導入から12年目…改めてペナントレースの価値を問いたい
広島が異常な戦いを続けている。普通、リードしていた試合をひっくり返されると、チームのムードは悪くなる。勝ち試合の終盤に投手が打たれようものなら、野手からはあからさまな不満がにじみ出る。投手はどんどん…
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ZOZO騒動で話題 「球団拡張問題」で希望より先に立つ不安
アパレル通販サイトで財を成す新進気鋭の経営者が表明した、プロ野球への参入希望が話題になっている。現時点では彼の希望が、既存球団の買収なのか、新規球団の立ち上げなのか、判然としていないが、後者であれば…
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昨季3勝から完全復活 ロッテ石川に“飄々淡々”が戻ってきた
改めて、「味のある男だなぁ」と感心した。 先月、交流戦で名古屋にやってきたロッテの石川歩(30)とグラウンドで会った。昨年のWBCで一緒に頂点を目指して戦った間柄だ。私の姿を認めて挨拶に来て…
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阪神・金本監督は現役時代と同じで一生懸命に過ぎる
プレーをするのは選手と割り切り、彼らをグラウンドに送り出したら、あとはじっと見守り、信じて我慢するのが監督の一番の仕事――これが私の持論だが、そういう物差しで見ると、阪神・金本知憲監督(50)の評価…
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故障が癒えても続く…大谷の“フォーク”という劇薬との闘い
イヤな予感が当たってしまった。 エンゼルスの大谷翔平(23)が、右肘靱帯の損傷で故障者リスト入り。とりあえず、血小板注射による保存療法で様子を見ることになったが、靱帯移植手術の可能性も否定で…
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制球難で片づけてはいけない 松坂の「四球を出す勇気」
らしい投球だった。30日のオリックスとの交流戦で6回1安打無失点の好投を見せた中日の松坂大輔(37)。 9三振を奪う一方で、初回に26球を費やすなど球数は114球に達した。ボールが先行する場…
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扇風機大いに結構 日ハム清宮「空振り三振」に大物の片鱗
「いつまで一軍で使い続ける気なんですかね」 過日、旧知の新聞記者からこう聞かれた。 日本ハムのルーキー、清宮幸太郎(18)のことだ。5月2日に一軍昇格したものの、打率は1割台(.174…
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もっか首位打者 巨人小林の成長を阻んできた周囲の白い目
巨人の小林誠司(28)のことを、ずっと気の毒に思っていた。 盗塁阻止率は2年連続で12球団トップ。昨年の捕逸はわずかに2で、これもセ・リーグの正捕手では最少だった。地肩が強く、スローイングも…
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今やカーブは希少種…興味深かった中日柳のプロ初完封勝利
ナゴヤドームで行われた10日の中日―ヤクルト戦を地元局とCS放送の中継で解説した。中日2年目のドラ1投手、柳裕也(23=写真)がプロ初完封勝利を挙げた試合である。 好調ヤクルト打線を2安打2…
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権藤博氏が大谷に進言 強打者に「高め厳禁」の常識捨てろ
先日、アメリカに行ってエンゼルスの大谷翔平(23)に会ってきた。 開幕ローテ入りは決まったが、オープン戦では投打ともに結果が出なかった。私が渡米翌日に球場で見た現地16日のロッキーズ戦の投球…
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日本式キャンプの無意味さ 10年ぶり巨人復帰の上原が証明
上原浩治(42)が巨人に復帰し、がぜん興味が湧いてきたことがある。 10年ぶりに戻ってきた日本球界で、彼がどれくらいの成績を残すか――ということではない。 来月3日で43歳になるもの…
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ブルペンで制球がバラつく松坂大輔を見てむしろ安心した
先日、沖縄の中日キャンプで松坂大輔(37)を見てきた。 調整順調との評判は聞いていたが、ブルペンでの投球練習はストレートが高めに抜け、かと思えば、外角低めにひっかける。制球がバラつき、暴れて…
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投手や監督を錯覚させる キャンプのブルペンには落とし穴
監督や投手コーチを務めているとき、キャンプでなかなか調子の上がってこない投手に、私はよく「室内練習場で投げてきなさい」と指示を出した。1球投げては首をかしげているような選手に、これが効果的だった。 …
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“地獄のキャンプ”は無意味 練習時間自慢は高校野球までに
プロ野球のキャンプが始まった。毎度のことだが、この時期になると、スポーツ紙には「地獄のキャンプ」だとか、「8時間の猛練習」などの文字が躍る。例えば、最下位からの浮上を目指すヤクルトは、早出から居残り…
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上原浩治はまだまだメジャーで使える 球速がないからいい
メジャー球団のGMはどこに目をつけているのか。イチロー(44)や上原浩治(42)の今季のメジャー契約交渉が難航しているとの報道を見るにつけ、そう思わずにはいられない。メジャーが年齢に対してシビアな評…
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仲間と合同が主流の今でも 孤独な自主トレには効用がある
ちょうど1年前、巨人の菅野智之(28)がハワイで行う恒例の自主トレを見た。たまたま同時期に現地に滞在していたため連絡を取ると、「3勤1休でやっていますから、ぜひ、見にきてください」との返事。巨人の若…
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直球を高めに 下手投げ“希少種”牧田が米国で通用する条件
大谷翔平のエンゼルス入りが決まったが、私には彼以上に興味を持っている日本人投手がいる。 牧田和久(33)だ。メジャー挑戦を目指し、西武にポスティングシステムの利用が認められた。アンダースロー…