著者のコラム一覧
権藤博野球評論家

1938年12月2日、佐賀県鳥栖市生まれ。鳥栖高からブリヂストンタイヤを経て61年に中日入り。1年目に35勝19敗、防御率1.70という驚異的な成績を挙げ、最多勝や沢村賞などタイトルを総ナメに。連投に連投を重ねる姿に「権藤、権藤、雨、権藤」の流行語が生まれた。68年に現役引退後は各球団の投手コーチを歴任。横浜で初の監督に就任した98年にはいきなりペナントを制し、38年ぶりの日本一に導いた。

球団に翻弄されて…阪神・藤浪に必要なのは“聞き流す力”

公開日: 更新日:

 16日に阪神の右腕・藤浪晋太郎(23)が久々に一軍マウンドに上がった。5月26日以来の先発で、結果は五回途中に7安打3失点で降板。5四球にあわや危険球という2死球もあって、球場を騒然とさせた。

 思えば、彼ほど阪神という球団の特殊性に振り回された投手もいなかったのではないか。高卒1年目から、やれインステップがどう、シュート回転がどう、右ヒジの位置がどうだ、と欠点をあげつらわれた。

 甲子園の優勝投手で素材抜群のスター候補。期待が大きい分、コーチもOBもメディアもいろいろなことを言って、それが必要以上に大きなニュースになる。まさに阪神ならでは。ルーキーイヤーに10勝(6敗)を挙げても、いや2ケタ勝ったからこそ、周囲はもっと上を望み、またぞろ四球が多いだ、力み過ぎだ、もっと低めに投げろと、おせっかいを焼く。

 藤浪は5年目の今季、8試合に先発して43四死球といよいよ「暴れ馬」に拍車がかかり、危険球から崩れる悪循環に陥った。コントロールやフォームを気にし過ぎ、どんどんスケールが小さくなっているのも、入団以来ずっと耳に入り続けてきた周囲からの“雑音”と無関係ではないと思うのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ吉井監督が佐々木朗希、ローテ再編構想を語る「今となっては彼に思うところはないけども…」

  2. 2

    20代女子の「ホテル暮らし」1年間の支出報告…賃貸の家賃と比較してどうなった?

  3. 3

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 4

    「フジ日枝案件」と物議、小池都知事肝いりの巨大噴水が“汚水”散布危機…大腸菌数が基準の最大27倍!

  5. 5

    “ホテル暮らし歴半年”20代女子はどう断捨離した? 家財道具はスーツケース2個分

  1. 6

    「ホテルで1人暮らし」意外なルールとトラブル 部屋に彼氏が遊びに来てもOKなの?

  2. 7

    TKO木下隆行が性加害を正式謝罪も…“ペットボトルキャラで復活”を後押ししてきたテレビ局の異常

  3. 8

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  4. 9

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  5. 10

    松たか子と"18歳差共演"SixTONES松村北斗の評価爆騰がり 映画『ファーストキス 1ST KISS』興収14億円予想のヒット