ここがおかしい 小林節が斬る!
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「緊急事態条項新設」案の嘘と危険性…"緊急事態”に乗じて首相独裁体制に
2011年3月11日の東日本大震災の直後に自民党の議員から電話で、「国民を説得できる良い改憲のテーマが見つかった」と言われた。緊急事態条項の新設である。非常時に国民の勝手な行動(人権行使)を禁じた上…
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「自衛隊」明記案の嘘と危険性 「海外派兵合法化」の意図を隠している
この改憲案の提唱者・安倍元首相は、これは、自衛隊違憲論の根を断つだけで「9条の意味は何も変わらない」と語っていた。しかし、それは事実ではない。 まず、前提問題として現行9条の意味を確認しない…
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憲法改正問題を考える「改憲論議」では自民案だけが叩き台になる
「改憲論議」と言うと、野党などは、「衆議院解散権の制限」「地方自治の強化」など、独自の主張をし始めるのが常である。しかし、それは野党特有のむなしい論点そらしで、時間の無駄以外の何ものでもない。 …
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憲法改正案の是非を問う「国民投票」は必ずやって来る
「改憲」は自民党の党是である。その自民と同じく改憲に前向きな維新と国民民主を加えて衆議院では3分の2の議席を超えた。参議院でもこの3党に公明を加えれば現に3分の2以上の議席がある。 しかも、最…
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皇族という公人の婚約は「公的関心事」正当な疑問まで“誹謗中傷”と呼ぶには無理がある
かつて、どの国の歴史においても、国王は「神の子孫」だと自称して国を支配していた。しかし、実際には、武力と富を手中に収めた最も有力な豪族であった。そして、王族という別格の階級がその他の国民を統治してい…
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「納税が政治的発言権を生む」という勘違い
政府の重要な諮問機関である規制改革推進会議の議長に就任した実業家の発言が、物議を醸している。 問題の発言は次のものである。いわく、「税金(を)払っていないくせに格差を問題視する若者(には)、…
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「1人の未来より10人の未来が大切」発言者は「人間失格」である
中学2年の女子生徒が上級生の男女10人にいじめぬかれて、学校が守ってくれない中で、冬の北海道で失踪し、後日、凍死体で発見された事件は、信じ難い狂気に満ちている。 加害者の上級生たちは、暴行、…
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「ホームレスの命はどうでもいい」という発言の意味 人権に関する恐るべき無知
「人権」とは、英語でHuman Rights(人間の権利)と言うが、それは、その者が「人間である」という事実だけを根拠に先天的に発生する最高の権利つまり法的な力である。 人権の一つである「生存…
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常識で考えろ! 安倍前首相「不起訴不当」が意味するもの
公選法は有権者を買収・供応してはならないと規定している。それは犯罪で、5年以下の懲役または禁錮に加えて当選も無効になる。 安倍首相(当時)は、首相が各界功労者を招くべき「桜を見る会」に自分の…
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西村大臣の暴言は菅政権の特色そのもの 非科学的・無法・傲慢な人治政治
西村コロナ担当相が、酒類提供を続ける飲食店に、銀行や酒の卸売業者を使って圧力をかける方針を表明して、舌禍事件になってしまった。 これは、安倍・菅長期政権の悪しき特徴を端的に示す事例である。 …
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宮内庁長官の発言こそ憲法に適合 国民に寄り添ったお気持ちの代弁である
6月24日、宮内庁の西村長官が、記者会見で、コロナウイルスの感染状況下で、天皇陛下が、「国民の不安の声がある中で、ご自身が名誉総裁を務めるオリンピックの開催が感染拡大につながらないか懸念されていると…
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夫婦別姓は今や最高裁にしか救済できない…違憲判決に踏み込むべきではないか
23日、最高裁は、夫婦別姓による婚姻を認めていない民法750条と戸籍法74条は、憲法24条(婚姻の自由)と14条(法の下の平等)に違反しない(つまり合憲だ)という決定を下した。 理由は、要す…
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枝野代表には説明責任がある<下>共産と連立すると「国会が止まる」のか?
18日、立憲民主党の枝野代表は、ラジオ番組で、「(共産は)『天皇制や自衛隊や日米安保は棚上げする』と言っているが、(共産と連立した)政権はすぐ倒れる」「(共産が)『党の考えを(連立)内閣に持ち込まな…
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枝野代表には説明責任がある<上>共産とは「理念」のどこが違う?
17日、立憲民主党の枝野代表は、総選挙で勝っても、共産党とは、「理念に違っている部分があるので連立政権は考えていない」と記者たちに明言した。 立民が総選挙で自公を過半数以下に抑え込んだとして…
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LGBT法案への自民党内の不当な懸念 「差別禁止」は当然だ
自民党の政調審議会が、5月27日、性的少数者(LGBT)への理解増進に向けた法案をようやく了承した。 しかし、その際に、「性的指向および性自認を理由とする差別は許されない」という文言を巡って…
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目に余る政治家の劣化 無知で討論拒否では政治家失格だ
自民党の若手の衆院議員が、党の会合で、LGBTなど性的少数者を巡り「生物学上、種の保存に背く。生物学の根幹に抗う」旨の発言をしたと、複数の出席者が明らかにした。それに関する取材に対して、当人は、「会…
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政権交代第一の効用は情報公開…モリ、カケ、桜、東北新社の闇が暴かれる
9年弱の安倍・菅政権の間に、国民の過半数が「役立たず」の政治を「見捨てた」と言うよりも「諦めてしまった」ように見える。だから、過半数の有権者が恒常的に選挙で棄権している。 それは、モリ、カケ…
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皇族の人権と制約 天皇制を支える公人としての特権と義務
天皇と皇族も、日本国に所属する自然人である以上、日本国憲法が保障する人権を享受できることは当然である。 ただし、憲法で規定された天皇制の本質に由来する制約は当然にある。 憲法上、天皇…
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下村政調会長新刊は「不快度世界一」の間違いではないか
自民党の下村政調会長が「GDW興国論 幸福度世界一の国へ」と題する著書を出版するという予告記事を読んだ。いわく、「世界では『経済』から『幸福度』重視へと潮流が変わりつつある」「『たくさんお金を稼いで…
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野党共闘なぜこんなに困難?2050年までに原発ゼロは常識
自公長期政権の文字通りの「腐敗」は明らかで、今、民心は倦んでいる。 このような時には、次の総選挙で自然に政権交代が起こるはずのものである。 それでも、小選挙区中心の現行選挙制度の下で…