ここがおかしい 小林節が斬る!
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意味不明な自民党女性局「改憲」啓蒙冊子
自民党女性局が「幸せのカタチ:私たちの憲法」という小冊子を発行した。党是の「改憲」原案の国会発議に向けた環境を整える活動の一環である。 まず、「憲法は国の政治の仕組みを定め、ひとりひとりの幸…
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安倍首相の改憲論の「嘘」を見逃してはならない
2月12日の衆院予算委員会での辻元清美議員との質疑で、安倍首相は聞き捨てならない本音を漏らした。 それは、自衛隊を合憲化するために憲法に自衛隊を明記する……という首相の改憲案に対して、辻元議…
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検察官の定年延長は違法で違憲 法治国家否定の首相の暴論
私人間の取引を規律する一般法(原則法)は民法である。しかし、私人間の取引の中でも会社間の取引は、大量・定型取引で危険も大きいので、商法という特別法(例外法)で別異に規律することになっている。つまり、…
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「賭博」の説明を避けた横浜統合リゾート・エキスポの欺瞞
1月29日に横浜で開催された「統合リゾート(IR)産業展」に行ってみた。要するに、山下埠頭にカジノ「賭博」を誘致したい横浜市と、そこに参入して利益を得たい業者が一堂に会して、バラ色の「夢」を拡散しよ…
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安倍首相の的外れな憲法論 まず現行憲法を守ってから言え
20日の施政方針演説の中で安倍首相がまた「憲法」について語った。しかし、それは「的外れ」な妄言としか評しようがない。 いわく「国のかたちを語るものは憲法です」。しかし、憲法の定義を一文で語る…
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IR整備ではなく「カジノ賭博合法化」考えるべき3つの論点
政治が何か新しい政策を打ち出す時には、それが何を意味するかを主権者国民に分かりやすく提示するのが筋であろう。 ところが、政治は、真の論点を主権者国民に知らせずに決定を下しやすいように言葉のト…
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大臣の育休は単なる勘違いだ 制度の趣旨にかなっていない
小泉環境大臣が「育休」を取ることが話題になっているが、私は、それは行政機関の長として甚だしい「勘違い」だと思う。 まず、「育休」という制度は、「従業員」の子の養育を容易にし、その「労働者」の…
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興味深い共産党の挑戦 資本主義が高度化する中で綱領改定
今月14~18日まで、日本共産党の大会が開かれ綱領の改定が行われた。その内容が大変興味深い。 共産党は「暴力」革命政党だと批判されている。それに対して、帝政ロシアを倒したソ連の時代と異なり、…
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政治の使命に反する安倍政権 我々は明らかに貧しくなった
政治の使命は主権者国民大衆を幸福にすることである。その幸福の条件は「自由」と「豊かさ」と「平和」である。 安倍政権に懐柔されたメディアと忖度官僚のせいで、私たちは、主権者として当然な情報も与…
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カジノで景気を語る政治家はまるで権力を握った“詐欺師”だ
刑法は賭博(つまり、財物を賭けて偶然性が支配する勝負)を行うことを犯罪だとしている(185条)。それは、すべての人間の本性に潜む射幸心(偶然の利得を期待する浅はかな心)が人間を廃人に転落させることが…
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「驕る平家は久しからず」の状況に…政権交代は可能である
史上最長を誇る安倍政権も、ついに、「驕る平家は久しからず」の状況に陥ってきた。「自分の地位・権力を頼みとして勝手な振る舞いをする者は、遠からず滅ぶ」という歴史の教訓通りになってきた。 言うま…
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まるで殿と代官と悪徳商人…政権と官僚の正しい関係どこへ
政治という職業があまりにも「おいしい」ためか、それを「家業」にして世襲し、特権階級化した与党議員たちとそれに封建時代の家臣のように隷従する官僚たち。この関係が、今のわが国を、権力者に近いか否かで国家…
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入試選択は根幹 大学の自治を理解しない自民党文科族議員
憲法23条は「学問の自由」を保障している。それに「大学の自治」の保障も含まれていることは、世界の常識である。 イタリアのボローニャで8世紀に始まった大学という仕組みは、その後、フランス、イギ…
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正直に答えてほしい 自民党改憲案と安倍首相発言の矛盾
日本国憲法を改正することが安倍首相の持論であることは公知の事実である。とはいえ、改憲には大変な政治的エネルギーが要ることも事実で、首相の最近の発言によれば、首相は「自衛隊」の加憲だけに焦点を絞ったよ…
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閣僚のスキャンダル 国会は疑惑を徹底究明する義務がある
閣僚のスキャンダルのたびに、野党は審議を止めて国会で徹底的に追及しようとする。 それに対して与党は、政治を停滞させてはならないから、法案審議をきちんとするべきだ……と言う。 これは、…
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国内で最上位の権威性 天皇の地位は「公人」中の公人だ
天皇の肖像を燃やすパフォーマンスは、私には単に「くだらない」行為にしか見えない。だが、それを「けしからん」と怒る人がいることも理解できる。 しかし、不敬罪が廃止された現在のわが国で、自己が所…
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見過ごせない事実誤認「『恩赦』は憲法に書いてある」の嘘
今回の政令恩赦について、私は、それが原理的にも機能的にも不都合であるから、「抜かない刀」にしたらよい――と主張した。 原理的に不都合だということは、「天皇の大御心により罪一統を赦す」と言う語…
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教師間集団イジメ 神戸市教育委はまだ事件を放置するのか
神戸の小学校における教員間の集団イジメ事件は、社会の崩壊はここまで来たか……と思わせるほど、悪質で単純明解である。 それは、暴行罪を超えて、被害者の心身に傷を残しているのだから傷害罪である。…
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表現の自由と真の民主主義を理解しない「嫌『反日』」論者
愛知の「表現の不自由展」を巡っては、「『反日』表現を自費で行うのは自由だが、それを公費で行う自由はないはずだ」という怒声が全国で発せられ、それが多数の共感を得ていることも実感させられた。 し…
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憲法は国の目指す形を掲げ、何より権力者を統制するものだ
10月4日の所信表明演説の中で、安倍首相は持論の改憲に触れ、「未来を見据えながら、この国の目指す形、その理想をしっかりと掲げるべき時です。新しい国創りを進めていこうではありませんか。その道しるべは憲…