検察vs政界 経済事件記者の検証記
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【東京佐川急便事件】異聞(199)金丸信への罰金刑で厳しい批判を受けた特捜部の「惨事」は続く
金丸信に対する取り調べ抜き上申書での罰金処理で厳しい世論の批判を受けた東京地検特捜部。悪いことは続く。今度は「ミス」だ。東京佐川急便元社長、渡辺広康らに対する特別背任事件の公判に本来は開示すべきでな…
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【東京佐川急便事件】異聞(198)無理してでも立件し法整備を整えようと考えた
東京佐川急便事件摘発当時、政治権力の実権は、政府から政党に移っていた。政界のドン、金丸信がその象徴だった。 その世界では、職務権限を認定できない「生の政治力」と趣旨のはっきりしない「生のカネ…
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【東京佐川急便事件】異聞(197)捜査環境の変化で贈収賄捜査は次第に困難に
時代は移り、世の中は変わった。特捜検察の政界汚職摘発はますます難しくなる。 贈収賄立件のカギは贈賄側など関係者からの自白獲得にある。それが簡単に取れなくなってきたのだ。日本社会に根強かった「…
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【東京佐川急便事件】異聞(196)検察の十八番は贈収賄罪摘発…政治資金規正法はほこりまみれ
特捜検察が「巨悪」に迫り切れなかったのは、検察側が政治に忖度したわけではない。捜査構造と捜査モデルに原因があったと筆者は考えている。 特捜検察には、検察権行使の長い歴史の中で練り上げた捜査の…
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【東京佐川急便事件】異聞(195)法の不備を指摘し改正を促す狙い。それはあえなくついえた
1992年9月28日、東京地検特捜部は、東京佐川急便から5億円もらった金丸信に対する20万円の罰金処分、1億円もらった新潟県知事の金子清に対する公判請求処分を同時に行い、発表した。 特捜部長…
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【東京佐川急便事件】異聞(194)知事は有罪。佐川マネー3億円のうち残り2億円は未解明
金丸信の5億円闇献金事件と同時処分となった元新潟県知事・金子清の政治資金規正法違反に対する東京地検特捜部の捜査の話を続ける。 特捜部の捜査記録によると、特捜部は新潟地検に検事を派遣し1992…
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【東京佐川急便事件】異聞(193)金丸5億円事件に比べ、新潟県知事事件の捜査はすべて順調だった
金丸処分の「えこひいき」批判の引き金になった金子事件の顛末も紹介しておこう。 政界のドン、金丸信の5億円闇献金事件の影に隠れてしまったが、新潟県知事の金子清の事件は、政治家(知事)本人を政治…
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【東京佐川急便事件】異聞(192)金丸事件では終始、腰が引けていた検察首脳
「特捜部=関東軍」論の話を続ける。 検事総長まで決裁した金丸信の闇献金事件の捜査手順や処理について、検察部内から「特捜部の独走」という声が出るのは異常だった。ただ、つらつら考えると、金丸事件で…
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【東京佐川急便事件】異聞(191)「特捜部=関東軍」説が検察部内から広がった
金丸処分をめぐる検察批判の話に戻る。 札幌高検検事長の佐藤道夫、元特捜部長の河上和雄、前特捜部長の石川達紘らの特捜捜査批判は、現役特捜検事にとって厳しくはあるが、見方を変えれば、身内ゆえの叱…
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【東京佐川急便事件】異聞(190)覚書が明かす…敏腕副部長が特捜部長になれなかった理由
元法務事務次官の根来泰周の覚書は、1983年1月に任官同期の河上和雄が東京地検特捜部長に起用された際の舞台裏の話も記している。 政官財の巨悪に挑む東京地検特捜部を陣頭指揮する特捜部長は、多く…
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【東京佐川急便事件】異聞(189)河上元特捜部長は本当に「検事総長になれないなら」と退官したのか
金丸信の闇献金事件処理をめぐる検察批判に対し、月刊誌に異例の反論寄稿をした法務事務次官の根来泰周。すでに「検事総長の椅子」と題する覚書で佐藤道夫ら「身内」の検察批判の背景には人事の不満がある、と示唆…
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【東京佐川急便事件】異聞(188)高まる検察批判に法務事務次官も月刊誌で異例の反論
法務省法務総合研究所長の亀山継夫に続き、法務事務次官の根来泰周も1992年11月10日発売の月刊「文芸春秋」12月号に検察批判に対する反論を寄稿した。 「政治と法務と検察と-検察批判に答える」…
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【東京佐川急便事件】異聞(187)亀山寄稿は、検察批判への反論を検察擁護と受け止められた
金丸信の闇献金事件処理をめぐる検察批判に対する法務総合研究所長の亀山継夫の反論寄稿。「検察の常識が非常識だといって責められるべき」というフレーズは新鮮だったが、「身内による検察擁護論」と受け止める向…
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【東京佐川急便事件】異聞(186)「金丸を特別扱いしていない」と法務省幹部が反論
金丸信の闇献金捜査をめぐる検察批判の話に戻る。札幌高検検事長の佐藤道夫の朝日への「告発」投稿が、検察批判の世論の沸騰に寄与しているのは明らかだった。それに対する検察側の反論が11月4日の読売新聞朝刊…
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【東京佐川急便事件】異聞(185)特捜部長2人の応酬の背景に蛇の目事件の捜査方針変更めぐる確執?
金丸信の5億円闇献金事件の罰金処分をめぐり、東京地検特捜部長の五十嵐紀男と前特捜部長の石川達紘が激しくやり合った一件について話を続ける。 ※ ※ ※ 筆者は1985年春から1年半余り、…
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【東京佐川急便事件】異聞(184)ある送別会で前特捜部長と現職の特捜部長が激しく応酬
現職検事長や検察OBからの厳しい批判は「特捜一家」の結束にもひびを入れた。 ある検察幹部の送別会があった。その宴席。検察首脳ら主立った幹部がグラス片手に談笑する中、五十嵐の前任の特捜部長で最…
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【東京佐川急便事件】異聞(183)河上和雄元捜部長が検察捜査を批判「不報告罪で捜査に入れば、強制手続きは可能だった」
東京地検特捜部による金丸信の取り調べ抜き上申書決着に対する批判は、札幌高検検事長の佐藤道夫だけでなく、特捜部長OBからも上がった。 五十嵐紀男の5代前の東京地検特捜部長を務めた河上和雄もその…
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【東京佐川急便事件】異聞(182)野党は国会で「権力の私物化、形を変えた指揮権発動」と政府糾弾
金丸信の罰金処分に対する世論の厳しい批判を受け、1992年10月30日に召集された臨時国会では野党が法務・検察当局を厳しく追及した。 まず、社会党委員長の田辺誠。11月4日の衆院本会議で「5…
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【東京佐川急便事件】異聞(181)金丸罰金処分、検察の理由説明は庶民に通じず…
金丸信の5億円闇献金事件に対する刑事処分。金丸を取り調べず、容疑を認める上申書提出で20万円の罰金とした検察に対する庶民の怒りは大きかった。 処分発表2日後の1992年9月30日の朝日新聞「…
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【東京佐川急便事件】異聞(180)佐藤検事長の「告発」の背景に人事の不満を指摘する根来覚書
札幌高検検事長、佐藤道夫の「告発」の背景に検察人事への不満があると勘繰る声もあった。法務事務次官だった根来泰周は覚書で佐藤の行動について以下のように記している(太字部分)。 (1991年3月の…