日本外交と政治の正体
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安倍元首相の「国葬」は行うべきではない 国民の意志を軽視する岸田首相の選択
岸田首相が安倍元首相の葬儀について「本年秋国葬として行う」と述べた。松野官房長官は会見で、国葬とするにあたっての明確な基準を問われると、①安倍氏が憲政史上最長の首相であること②選挙遊説中に銃撃を受け…
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安倍元首相銃殺事件で批判を封じる大手メディアの異常さ
安倍晋三元首相が8日、銃撃され死亡した。この事件は今日の日本社会の特異性を示している。主要メディアの報道は①哀悼の意を強く出すこと②安倍への賛美はいいが批判をしないこと③メディア間で一体性を持つこと…
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参院選後「護憲グループ」は何をなすべきか 和平の道をしっかり探せ
私は今、日本の将来に極めて悲観的である。 10日に投開票される参院選で、おそらく「護憲グループ」は負けるだろう。「護憲グループ」が結束し、自民・公明に対抗するためには、選挙協力する必要がある…
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経済制裁で政権が揺らいだのはプーチンではなく西側という事実
バイデン大統領への支持率が急速に下落している。米国政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の各種世論調査平均では、バイデン大統領への支持率は、政権発足当時の2021年1月末の54.6%に対し、6月…
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ゼレンスキーはウクライナ国民にとって最悪の大統領になるのか
ウクライナ情勢に関する基本構図は明確になった。米国などNATO諸国の武器供与によって、もはやロシア軍がウクライナ全土を支配することはない。他方、米国の提供する武器は防御が主体で、東部で優勢に立ったロ…
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ウクライナ問題で米国一極支配崩壊が加速 世界の多くの国は制裁に参加していない
日本のテレビ・新聞の報道を見ると、ウクライナ問題を契機に米国の支配が強化される印象を受ける。確かにスウェーデンやフィンランドがNATO加盟の動きを示し、欧州では米国主導のNATOの支配体制が強化され…
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なぜ今、松本竣介展なのか 日中戦争から太平洋戦争の時代を生きた昭和の洋画家
日中戦争から太平洋戦争の時代を生きた昭和の洋画家、松本竣介の作品を集めた企画展「生誕110年 松本竣介」が5月29日まで、神奈川県立近代美術館鎌倉別館で開かれていた。 県立美術館の開催の意図…
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日中ロのオンライン対話で実感 ウクライナ問題を日本と中国に当てはめると…
中国研究所主催の日・中・ロの各国識者によるオンライン対話に参加した。議題はウクライナ情勢の分析と、それが極東に与える影響である。 話の内容もさることながら、オンライン対話に臨む環境整備に驚い…
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日本の遅れが目立つ企業の「無形資産」高度経済成長期の経営手腕は通用しない
随分と昔の話である。カナダに勤務している時、故・盛田昭夫ソニー会長(当時)がオタワで講演し、大歓迎された。 盛田氏は、松下電器産業(現パナソニック)の創業者である故・松下幸之助氏から掛けられ…
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日本の報道の自由度は世界71番目 「記者クラブがジャーナリストを自己検閲」
国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」が2022年の世界各国の報道自由度ランキングを発表した。180カ国・地域中、日本は昨年から4つ順位を下げて71位である。G7諸国のランキングは、ドイツ16位、…
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ウクライナ問題で悪いのはプーチン大統領だけなのだろうか?
少し前、地方で食事をした。日本酒の器にウクライナの国旗が張り付けてある。給仕は「売り上げの一部はウクライナ支援に寄付します」と得意げに話していた。今、日本国内の雰囲気は「悪いのはプーチン」「かわいそ…
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アメリカの一極支配が崩れていく 対ロシア制裁を訴えても多くの国が同調しなかった
20カ国(G20)財務相・中央銀行総裁会議が先週の20日、米ワシントンで閉幕した。議長は輪番で、今回はインドネシアだった。こうした会合は通常、波風を立てることなく、共同声明を発表してつつがなく終わる…
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ウクライナ侵攻の早期終結はない 米国の目的はロシアを破壊すること
国家が危機にひんした時、指導者は何を最優先すべきか。ウクライナ問題が提示している問題である。最優先すべきは、国民の命の消耗をできるだけ少なくすること、国民ができるだけ正常な生活に戻ることと思う。 …
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憲法9条は弊原喜重郎の発案 意義を語れるのも今年限りになるかもしれない
今年も憲法記念日が近づいてきた。ウクライナ問題を契機に、憲法改正の声が高らかに謳われ、「9条を守れ」という声はか細くなっている。 今の流れなら参議院選挙で自民が大勝し、憲法9条の意義を語れる…
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北方領土を「日本固有の領土」とする外務省の虚偽説明
外務省は日本が外国と結んだ条約、及びその環境を国民に正確に説明する責任がある。だが、外務省はまた、実を歪める行動をとり始めた。全く罪深い行為である。 3月31日付の朝日新聞は、<今年の外交青…
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攻撃の軸足をキエフから東部に移したプーチン大統領の思惑
ウクライナ問題で最も「事情通」なのはイスラエルだろう。ベネット首相は和平の仲裁に乗り出し、プーチン大統領やゼレンスキー大統領と個別会談を行い、その後も電話で連絡を取っている。 そのイスラエル…
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今の日本は一億総ロシア糾弾 国会で一方の意見だけを聞くことが正しい道なのか
ウクライナのゼレンスキー大統領が23日、日本の国会でオンライン演説を行った。 ゼレンスキー大統領はNATO参加国の米国、英国、ドイツ、カナダでも演説した一方、ロシアのプーチン大統領とゼレンス…
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神宮外苑の樹齢100年に及ぶ木が1000本伐採へ…小池都知事の「再開発」とは何か
明治以降、来日した多くの外国人が、日本社会が自然を愛する社会であることに感激した。 日伊文化交流に大きく寄与したイタリアの日本学者フォスコ・マライーニは奈良の都を見て、「西欧の都市は要塞から…
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キッシンジャー、ケナンら米国の大御所の視点で見るウクライナ問題
ウクライナに侵攻したロシア軍の攻撃が激しさを増している。日本国内でも「非難」と「報復」の声が上がり、1億総「反ロシア」「反プーチン」の様相を呈してきた。だが、世界の世論は「非難」ばかりではない。 …
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ウクライナ指導者はロシア軍に侵攻の口実を与えてしまった
侵攻したロシア軍に対し、ウクライナ軍は首都キエフの占領は許さない──として徹底抗戦する様子が報じられている。ウクライナでは一般市民が義勇兵として戦うために延々と列をつくっていたが、彼らの多くの命が脅…