語り部の経営者たち
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中央魚類・伊藤裕康会長<2>石原都政の方がマトモでした
伊藤会長が小池都知事に疑問を感じたのは、2017年3月、石原慎太郎元東京都知事の証人喚問が行われた時だ。 「当時は私にもマスコミが注目していて、証人喚問の中継中も某テレビ局に密着されていました…
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中央魚類・伊藤裕康会長<1>小池知事と対峙する“築地のドン”
10月11日、豊洲市場が開場する。しかし、現在も追加の土壌汚染対策工事が進められていて、小池百合子都知事による安全宣言は出されていない。さらに、昨年6月に「築地を守る、豊洲は生かす」と発表したものの…
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若松・齊藤俊一社長<3>すべてが常識破りの手法で酒造り
10年前、3店舗あった雑貨店を1店舗に絞った。酒造りに力を注ぐためではあったが、実は、もうひとつ理由がある。 ネット通販が普及すれば、物販は衰退していくだろうという情報を随分前から聞いていた…
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若松・齊藤俊一社長<2>始動後11年かかった清酒の免許取得
「都心に酒蔵を造れたら」という齊藤が抱いた夢は、杜氏の寺澤善実との運命的な出会いによって、動き始める。 2000年を過ぎた頃、「アクアシティお台場」が港区商店街連合会に加盟することになったため…
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若松・齊藤俊一社長<1>100年ぶりによみがえった都心の酒蔵
2016年、東京・芝に「江戸開城」という清酒が誕生した。酒蔵の名は「東京港醸造」。100年ぶりの復活を目指して奔走したのは、若松屋(若松の前身)の7代目に当たる齊藤俊一だ。 幕末の頃、芝で造…
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石坂産業・石坂典子社長<4>年間3万人が見学に訪れるように
1999年の「所沢ダイオキシン騒動」の後、2002年に2代目社長に就いた石坂典子。当時、「石坂産業」(埼玉県入間郡三芳町)は、地域住民から、事実上の撤退、廃業を求める行政訴訟を起こされていた。 …
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石坂産業・石坂典子社長<3>社長就任半年で社員の4割が退社
産業廃棄物の焼却事業からリサイクル事業へと方向転換した「石坂産業」(埼玉県入間郡三芳町)。2代目社長・石坂典子が進めたのは、事業内容の改革だけではなかった。 「人の改革、社員教育です。リサイク…
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石坂産業・石坂典子社長<2>リサイクルへ 40億円投資の博打
石坂典子が産業廃棄物処理会社「石坂産業」(埼玉県入間郡三芳町)の2代目社長に就任したのは2002年。会社が「所沢ダイオキシン騒動」に端を発した激しいバッシングにさらされている渦中のことだった。 …
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石坂産業・石坂典子社長<1>父の志を知り2代目社長に就く
産業廃棄物処理会社の「石坂産業」(埼玉県入間郡三芳町)は、業界屈指の廃棄物リサイクル率を誇る環境再生企業だ。 2002年、石坂典子(45)は創業者の父・好男の後継者として、30歳で社長に就任…
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光潤社・重光宏之社長<4>対立していた実弟が実刑判決に
「ロッテ」創業者の長男として生まれた重光宏之。創業者の父・武雄は、後継者の宏之に帝王学を学ばせ、日韓にまたがる巨大企業を束ねる「ロッテホールディングス」の副会長に就けていた。 ところが、201…
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光潤社・重光宏之社長<3>「雪見だいふく」大ヒットの秘訣
「ロッテ」創業者の長男として生まれた重光宏之は、2009年、日韓にまたがるロッテグループを束ねる「ロッテホールディングス」の副会長に就任したが、15年、いきなり解任され、現在、最大株主の「光潤社」の社…
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光潤社・重光宏之社長<2>米国で人気商品が売れない大誤算
菓子業界大手「ロッテ」創業者の長男として生まれた重光宏之。 2009年、日韓にまたがるロッテを束ねる「ロッテホールディングス」の副会長に就任したが、15年、突然解任され、現在、最大株主である…
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光潤社・重光宏之社長<1>カリスマ創業者の長男に生まれる
「お口の恋人」――のキャッチフレーズで知られる菓子業界大手の「ロッテ」。グループ会社の「韓国ロッテ」は、いまや韓国の5大財閥の一角を担う巨大企業となっている。 ロッテ創業者の長男として生まれた…
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マダムトモコ武石麗子社長<4>離婚を機に事業を本格展開
加齢で腰の曲がったお年寄りにとって着心地のいい洋服を作るマダムトモコ。2009年、武石氏は思いがけない人生の転機を迎える。15年連れ添った夫と離婚したのだ。 「自分にも元夫にも、もっとふさわし…
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マダムトモコ武石麗子社長<3>巣鴨で洋服を買わない高齢女性
腰の曲がったお年寄りが美しく着こなせる婦人服で、特許を取得したマダムトモコの武石社長。相手にしてくれる企業は少なかったが、「ビジネスコンテストではそれなりの評価を得られました」と話す。川崎市のコンテ…
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マダムトモコ武石麗子社長<2>特許取得に込めた母への思い
腰の曲がったお年寄りが着ても美しく見え、しかも動きやすい婦人服を作るマダムトモコ。2003年当時、子供がいる専業主婦だった武石麗子社長は、たまたま八王子の実家へ遊びに帰っていた。そこで、母が「祖母の…
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マダムトモコ武石麗子社長<1>高齢者が動きやすい服で成長
加齢で腰の曲がったお年寄りにフィットし、動きやすい婦人服を製造、販売するマダムトモコ。2003年、当時子持ちの専業主婦だった武石麗子社長は、母が祖母の米寿の祝いにと手作りした洋服を目にした。腰の曲が…
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SPI篠塚恭一社長<7>要介護高齢者に五輪を生で見せたい
この20年で、介護に対する社会的な認識はかなり変わってきた。 「ようやく保険会社が、介護者賠償保険などの商品を作ってくれるようになりました」 「あ・える倶楽部」の介護旅行の基本は、オーダ…
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SPI篠塚恭一社長<6>手探りしながら風穴をあけていく
介護旅行事業はビジネスモデルもなく、まったくの手探りで始まった。 そもそも、ターゲットである要介護高齢者自身が、旅行に行けるとは思っていなかった。家族も含め、旅行できるわけがないと最初から諦…
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SPI篠塚恭一社長<5>大手旅行会社が切り捨てた客をすくう
篠塚がシニアをターゲットにした事業を考えているころ、高齢者福祉関係の海外視察に随行する機会が何度かあった。 「老人施設に挨拶に行ったりもしたのですが、そこが本当に人里離れた山の中で、ここまで追…