語り部の経営者たち
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玉寿司 中野里陽平社長<1> 理念は「4つのことを大切に」
木を基調とした心地よい店内にリーズナブルな価格。大正13(1924)年に創業した「築地玉寿司」は、親しみやすさで人気を博す江戸前寿司の老舗だ。現在、東京を中心に全国29店舗を展開する玉寿司を率いるの…
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アサヒビール平野伸一社長<8> 困難を“ラッキーだ”と歓迎
サラリーマン人生の後半、社長に就くまで、平野伸一の肩書と仕事はめまぐるしく変わっていった。 九州地区本部広域営業担当副本部長という、やたら長い肩書をもったのは2003年9月。九州で大手のスー…
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アサヒビール 平野伸一社長<7> あの光景は忘れられません
「もう、俺を泣かすなよ……」 会長の瀬戸雄三は、女子社員たちに向かいおどけるように言いながら、会場の社員食堂に入っていった。 2001年のビール商戦の結果が明らかになったのは02年1月…
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アサヒビール平野伸一社長<6> 批判のストレスで体に異変
1989年、マーケ部から東京支社南支店に異動し、課長補佐となる。3年ぶりに営業現場に戻り、91年9月には課長に昇進した。93年秋には社内選抜で合格し、早稲田大学ビジネススクールに国内留学する。修了し…
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アサヒビール平野伸一社長<5> 国民的ヒット商品たるゆえん
1987年、5期先輩で“伝説の営業マン”と呼ばれ、後にアサヒ飲料の社長となる菊地史朗と一緒に大ヒット商品「スーパードライ」の発売を手がけた平野伸一。 「酒販店への商品見本の送付に宅急便を使いま…
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アサヒビール平野伸一社長<4> スーパードライ発売前夜
東京支店営業推進課を経て、平野伸一がマーケティング部に異動したのは1986年8月だった。同時期に、群馬支店からマーケ部にやってきたのが菊地史朗。平野よりも5期上の74年入社の菊地は“伝説の営業マン”…
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アサヒビール平野伸一社長<3> “指名解雇”された先輩の愚痴
1979年当時、世田谷区でのアサヒビールのシェアは6%程度。約100店舗あった酒販店のうち、アサヒを1本も置いていない店が10店舗もあった。 「酒屋の冠婚葬祭には必ず顔を出せ」。先輩社員から助…
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アサヒビール平野伸一社長<2> 潰れそうな会社と言われて
「アサヒビールなんて潰れそうな会社は、断りなさい。当社の役員面接を受けてほしい」「その日は日本拳法の試合があり、行けません」「試合と人生を左右する就職と、君はどっちが大切なの」「私は早大日本拳法部の主…
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アサヒビール平野伸一社長<1> 「スーパーヒーローはいらない」
今年3月にアサヒビールの社長に就いた平野伸一は、1956年1月、戦前、海軍兵学校があった広島県江田島市で生まれている。父親は晋、母親は好江で、3人兄妹の長男だった。晋は建設会社に勤務するサラリーマン…
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コンカー三村真宗社長<4> 日本はブルーオーシャンだった
2006年、三村真宗が13年間勤務したSAPジャパンを辞めて、再就職したのはコンサル会社の名門マッキンゼー・アンド・カンパニーだった。37歳の時だ。 SAPジャパンでは、新卒プロパーとしては…
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コンカー三村真宗社長<3> 早すぎる出世で孤立、ドイツへ
「こうした方がよろしいでしょう」 手厳しい指摘が、年上の部下たちから相次いだ。1993年、慶大を卒業後、設立されたばかりのSAPジャパンに新卒入社した三村真宗。SAPジャパンは、ドイツに本社が…
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コンカー三村真宗社長<2> 「終身雇用は崩壊する」と外資に
米国に本社がある「コンカー」は、出張や経費管理を支援するクラウドサービスの大手。三村真宗は2011年から日本法人を率いている。 「バブルが崩壊し、経済が停滞しているのは一過性ではない。構造的な…
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コンカー三村真宗社長<1> 学校は荒れていて金八先生の世界
米国シアトルで1993年に創業した「Concur」(コンカー)は、出張や経費管理を支援するクラウドサービスの大手。日本法人の「コンカー」(本社・東京都千代田区)を率いるのが、1969年生まれの三村真…
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ファンデリー阿部公祐社長<4> ヘルスケア総合企業を目指し
2011年、阿部社長は社内の反対を押し切って、弁当の中身を変えないまま単価を一気に3~4割下げた。 「お客さまをもっと広く獲得するためには必要だと思い、赤字覚悟でやりました」 阿部社長…
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ファンデリー阿部公祐社長<3> 新しいビジネスモデルで飛躍
ある日、食材以外にも糖尿病用レトルト食品を注文していた客が言った。 「レトルトではない、ちゃんとした食事が食べたいわ。食材の宅配ではなくて、料理を届けてくれたらいいのに」 そのひと言が…
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ファンデリー阿部公祐社長<2> 資本金1000万円が半年で…
大学卒業後、損保会社に入社。代理店設置の提案をする仕事を担当した。会社を回り、「社内に代理店をつくれば、保険が団体扱いで安くなるので、社員の福利厚生にもなりますよ」と売り込んだ。 サラリーマ…
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ファンデリー阿部公祐社長<1> “カウンセリング付き”の弁当
健康志向の高まりや高齢化社会を背景に、健康食宅配弁当市場が拡大しつつあるが、その中でも、ファンデリーは急成長株として注目されている。 「1日1~2食、当社のお弁当を食べていただくだけで、それほ…
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大黒屋・小川浩平社長<4> 私は「金融」を華僑に教わった
「大黒屋」を質屋業では売り上げ1位、中古品の買い取り・販売では2位という優良企業に育て上げた社長の小川浩平。もともと、国際金融マンとして世界を舞台にビジネスをしてきた小川は、大黒屋を世界展開させる方針…
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大黒屋・小川浩平社長<3> 「商品鑑定能力の高さが強み」
中古ブランドの買い取り・販売と質屋を営む「大黒屋」。日本全国に21店舗を展開し、売り上げは201億円。質屋業では売り上げ1位、中古品の買い取り・販売ではコメ兵に次ぐ2位である。 もともと腕利…
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大黒屋・小川浩平社長<2> 華僑の会社から白羽の矢が立った
中古ブランドのリサイクルと質屋を営む「大黒屋」。日本全国に21店舗を展開し、売り上げは201億円。質屋業では売り上げ1位、中古品の買い取り・販売ではコメ兵に次ぐ2位である。業界トップ企業へと育て上げ…