ガイドライン変遷と「がん治療」
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胃がん<5>術後補助化学療法は第2版で「エビデンスに乏しい」
ステージⅡとⅢの胃がんでは、再発を予防する目的で、手術後に補助化学療法を行います。しかし「胃癌治療ガイドライン」の初版が出た2001年の時点では、予防効果が確かめられた抗がん剤はありませんでした。 …
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胃がん<4>なぜ放射線治療の記述が見当たらないのか?
がん手術が終わると、抗がん剤や放射線が待っています。手術では肉眼や術中の病理診断で確認できる限りの腫瘍を切り取りますが、それでも再発や転移が起こることがよくあります。そこで予防的に術後の抗がん剤や放…
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胃がん<3>膵がん手術は経験値の高い病院を推薦しているが…
がんと宣告されたら、とりわけ手術と言われたら、できるだけ大きい病院で受けたいと思うのが我々のごく自然な感覚です。 大病院には医者が大勢いるし、最新の設備が整っているので安心感があります。それ…
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胃がん<2>腹腔鏡の胃全摘 ステージIで"容認”されているが…
胃がんの手術には内視鏡的切除、縮小手術、定型手術、拡大手術、非治癒的手術などがありますが、どの手術を選択するかが肝心。ガイドラインには進行度に応じたお勧めが書かれています。進行度は「TNM」と呼ばれ…
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胃がん<1>手術は大きな違いはないが薬物治療は進歩している
近頃よく、がんの「標準治療」とか「診療ガイドライン」といった言葉を耳にするようになりました。 標準治療とは「ランダム化比較試験」などの臨床試験を通して、現時点で「最良」と判断された治療のこと…