高齢者の正しいクスリとの付き合い方
-
病気の治療に普段から使われている劇薬や毒薬はたくさんある
みなさんは「劇薬」や「毒薬」というとどのようなイメージをお持ちでしょうか? おそらく、「体に良くないもの」や「危険なクスリ」といった感じの方が多いのではないかと思います。 高齢になり使用する…
-
多くの種類がある降圧剤はどう選択され、どう使われるのか
ここまで5回にわたり降圧薬について紹介してきました。他にもまだ降圧薬はありますが、主なものはほぼ取り上げましたので、今回は、実際にこうした降圧薬はどのようにして選択されて使われるのかについてお話しし…
-
血圧を下げるα1遮断薬とβ1遮断薬 きちんと副作用を知っておく
みなさんも一度は「アドレナリン」という言葉を聞かれたことがあると思います。「気持ちが高ぶると出てくるもの」とイメージする人が多いでしょうが、それで大きく間違っていません。 アドレナリンはノル…
-
降圧剤「ARB」がACE阻害薬と併用されない理由 副作用が増強
前回は降圧薬のひとつである「アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬」についてお話ししました。今回は、その親戚のような薬剤「アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)」について取り上げます。 A…
-
ACE阻害薬は血圧を下げるだけでなく臓器を保護する作用もある
「アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬」も高血圧の治療に広く用いられています。 われわれの体には血圧を上げるメカニズムがいくつか存在しています。「血圧を上げる」というと悪いイメージがあるか…
-
「利尿薬」を使って尿量を増やすとなぜ血圧が下がるのか
「利尿薬」とは尿の量を増やすクスリで、高血圧の治療にも用いられます。今回は利尿薬を服用するとなぜ血圧が下がるのかについて説明します。 われわれの体の中を流れる血液は白血球や赤血球、血小板などた…
-
降圧剤「カルシウム拮抗薬」はグレープフルーツジュースに注意
高齢になると血圧が高めになり、降圧薬を服用している方もたくさんいらっしゃるでしょう。降圧薬は、その効き方によって多くの種類があります。ご自身が服用しているクスリの話も出てくると思いますので、参考にな…
-
漢方薬を飲むタイミングが「食前」や「食間」なのはどうして?
漢方薬の添付文書には、「通常、成人1日○グラムを2~3回に分割し、食前(食事の30分前)又は食間(食事の2時間後)に経口投与する」と記載されていて、その通りに処方されている方が多いと思います。そこで…
-
「漢方薬は安全」は大間違い 重大な副作用が起こるケースも
当連載の最初の頃に、クスリの副作用についてお話しした際、「漢方薬にも副作用はある」とお伝えしました。漢方ではない他のクスリに比べると、漢方薬のほうが副作用のリスクが少ないことに間違いはありません。し…
-
漢方薬は含まれる生薬の数が少ないほど即効性が期待できる
漢方薬は他のクスリに比べて副作用が少なく、安全性が高いことから、高齢者にもよく用いられています。読者の中にも漢方薬を現在進行形で使っているという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。 漢…
-
ステロイドを中止する時は「リバウンド」を避けるため徐々に減らしていく
さて、これまでお話ししたステロイドのさまざまな副作用を知って、「やっぱり使いたくない!」と考え、自己判断で中止や減量をしようと思った方がいらっしゃったとしたら、それは絶対にやめましょう。ステロイドを…
-
ステロイドにさまざまな数多くの副作用があるのはどうしてなのか
これまでお話ししてきたように、ステロイドにはたくさんの効果があります。それは言い換えると、たくさんの副作用のリスクがあるということにもなります。今回はステロイドが持つ副作用を、効果と関連付けながらで…
-
ステロイドは「免疫」や「炎症」に関連した疾患以外でも使われる
ステロイドの効果は実にたくさんありますが、病気の治療としては「抗炎症作用」と「免疫抑制作用」を期待して用いられる場合がほとんどです。 「膠原病」は体内にあるコラーゲンに炎症が起こる病気です。コ…
-
ステロイドに「怖いクスリ」というイメージがついてしまった理由
みなさんは「ステロイド」と聞くと、どのような印象をお持ちでしょうか? 高齢の方の中には、「ステロイドは副作用が怖いクスリ」というイメージを抱く方もいらっしゃるかもしれません。一方で、病気の治療のため…
-
塗り薬の「軟膏」と「クリーム」にははっきりした違いがある
加齢とともに皮膚の水分量が減少することでかゆみを感じるようになり、塗り薬を使っている方は少なくありません。塗り薬には「軟膏」と「クリーム」がありますが、その違いを考えたことがあるでしょうか。もちろん…
-
お尻からクスリを入れるのにはちゃんとした理由がある
「座薬」というとみなさんはどのようなイメージをお持ちでしょうか? 「まだうまく飲むことができない小さな子供に使うクスリ」といった感じの方もいらっしゃるかと思います。しかし、特に高齢者に対して使うケース…
-
注射はイヤ…でもどうしてもやらなければいけないケースがある
クスリには飲み薬=内服以外にも、湿布、吸入、座薬などの外用薬、そして「注射薬」があります。注射薬は投与の際にどうしても針を刺さなければならないので、どちらかというと「イヤだ」という方が多いと思います…
-
「便をやわらかくする」と「腸を動かす」2つの効果を併せ持つ下剤も登場
医薬品は日進月歩であり、年々新たなクスリが誕生します。下剤も例外ではありません。従来の下剤は「便をやわらかくする」クスリと、「腸を動かす」クスリの2種類でしたが、新たな効き方の下剤が誕生し、特に他の…
-
排便を促す下剤は大きく2種類 便秘の特徴によって使い分ける
みなさんは、毎日スッキリと排便(お通じ)できているでしょうか? 高齢になると体のいろいろな機能が低下しますが、小腸や大腸といった消化管の機能も例外ではありません。その結果、高齢者では便秘を訴…
-
目薬をいくつも使っている人は立て続けに点眼してはいけない
目薬(点眼薬)には多くの種類があり、白内障、緑内障、結膜炎などさまざまな目の病気に使われています。特に高齢になると2~3種類の目の病気を持っているケースもあるため、複数種類の目薬を使っている方も多い…