「知識のない税理士は意外と多い」"相続ソムリエ"が語る…相続で失敗しないポイント

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「相続ソムリエ」がやさしく教えてくれる相続対策

「自分には関係がない」「まだ先の話だ」と思っていると、ある日突然降りかかって来て慌ててしまうのが「相続」だ。話がこじれると血を分けた兄弟でさえ相続を巡って裁判になることもあるから話は厄介。ところが、世の中とはよくしたもので、相続のことなら何でも相談に乗ってくれる「相続ソムリエ」がいる。

 それが「相続はディナーのように」(発売・講談社)で、「相続ソムリエ」の著者は税理士の北井雄大氏だ。2004年に税理士登録した北井氏は大手の資格試験専門学校での講師の経験もあり、現在では税理士法人ティームズを設立して全国で税務相談や顧問契約、会社設立サポートなどを行っている。これまでに数百件の相続を扱ってきたという頼りになる存在だ。

■最適な相続をアレンジする「相続ソムリエ」

 それにしても「相続ソムリエ」とは聞いたことのない言葉だが、はたして何なのか。北井さんに聞いてみた。

「これは私が考えたオリジナルの言葉です。商標権を取っていますので、私以外の人は使えないはずです。相続にはいろいろな特例があって新しい制度ができたり、すぐに改正されたりしますが、それらが全ての相続人に当てはまるかというとそうではなく、個々のケースにあった相続の制度、特例があります。そう考えていくと、相続における税理士の役割は料理に合わせて最適なワインをペアリングするソムリエの仕事に似ています。そこで私は『相続ソムリエ』を名乗り始めたのです」

 冒頭でも述べたように、相続は多くの人の頭を悩ませる問題だ。そのせいもあってか書店に行くと相続関係の本がたくさん並んでいる。しかし、その多くは教科書的・参考書的で素人には分かりにくく、途中で投げ出してしまうことにもなりかねない。その点、この本「相続はディナーのように」はサクサク読めて内容が頭にどんどん入ってくる。

「この本のコンセプトは相続のことを一番最初に考えた時に手に取りやすい本ということですから。難しい制度のことが書いてある本はたくさん世に出ています。でも、そういう本は読み返されないし肝心の相続の流れも理解されませんので、まずは相続人と被相続人の双方にそこをしっかり頭に入れてほしいという思いで書きました」

 たしかに、複雑な相続の知識が楽しく分かる。

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