週末オススメ本ミシュラン
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「昭和と日本人 失敗の本質」半藤一利著/角川新書
半藤一利氏(1930~2021年)は、日本が国策を誤り、無謀な戦争に突入したのは、政府に騙されたというよりも、マスメディアが世論を煽り立て国民が戦争に熱狂したからだという現実を見事に描いている。 …
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「映画を早送りで観る人たち」稲田豊史著/光文社新書
ゼミの学生たちと話をしていて、気になることがあった。それは、話題作を中心に映画をたくさん見ている学生が数多くいることだ。私は深く考えずに、学生だから時間に余裕があるのだろうと考えていた。 し…
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「私が原発を止めた理由」樋口英明著/旬報社
「5年たって、こみ上げるのは怒りだけ。原発のどこが安全でクリーンなエネルギーなのか。ばかじゃないか、この国は。こんな国に生まれてしまったから仕方ねぇけど」 福島で農業を営んでいた東日本大震災の…
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「彼は早稲田で死んだ 大学構内リンチ殺人事件の永遠」樋田毅著/文藝春秋
1972年4月に早稲田大学第一文学部に入学した著者が、当時早稲田で吹き荒れていた革マル派による支配とそこに抵抗するさまを描く。村上春樹「ノルウェイの森」では、入学直後の主人公が授業に出ると後半の時間…
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「長期腐敗体制」白井聡著/角川新書
白井聡氏の情勢分析は切れ味が鋭い。それは同氏が階級闘争史観に基づいて内政、外交、経済を見ているからだ。 民主党が下野し、第2次安倍政権が誕生してから「2012年体制」が成立したと白井氏は考え…
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「竹中平蔵教授の『反日』経済学」三橋貴明著/経営科学出版
ものすごく読みやすい本だ。私は1時間あまりで読んでしまった。さすがネットで圧倒的な人気を誇る著者の文章力だ。 タイトルだけみると、竹中平蔵氏がどのような経済理論を持っているのかの分析のように…
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「小説日本銀行」城山三郎著/角川文庫
山口県阿武町の誤送金だか誤入金が連日メディアをにぎわせたが、もっと問題にすべきは安倍晋三の「日本銀行は政府の子会社」発言だろう。無知な安倍は非常識に居直って、こんなバカ発言をする。 中央銀行…
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「いまさら聞けないキリスト教のおバカ質問」橋爪大三郎著/文春新書
衰えたとはいえ、キリスト教は世界宗教だ。しかも、国際社会における主要な権力である欧米諸国の価値観にはキリスト教(特にプロテスタンティズム)がある。 日本におけるキリスト教の影響は限定的だ。し…
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「佐久間宣行のずるい仕事術」佐久間宣行著/ダイヤモンド社
著者は、オールナイトニッポンのパーソナリティーをしている。パーソナリティーは、普通人気タレントが務める仕事だが、それをなぜ普通の中年サラリーマンがやっているのか、ずっと不思議に思っていた。だが、本書…
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「1945年のクリスマス」ベアテ・シロタ・ゴードン著 平岡磨紀子 構成・文/柏書房
日本国憲法のルーツのひとつはウクライナにある。男女同権を先駆的に明記した憲法の草案作成に尽力したベアテ・シロタ・ゴードンの両親がウクライナ生まれのユダヤ人だったからである。 特に「リストの再…
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「リーゼント刑事 42年間の警察人生全記録」秋山博康著/小学館
「徳島・淡路父子放火殺人事件」の凶悪犯である小池俊一(当時40歳)を追い詰めるため、「おい、小池!」のポスターを作った元徳島県警の刑事・秋山博康氏の著書だ。同氏はテレビの「警察密着」的な番組にも登場し…
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「池上彰の世界の見方 東欧・旧ソ連の国々 ロシアに服属するか、敵となるか」池上彰著/小学館
ロシアのウクライナ侵攻は、世界の構造を変化させる重大な事件だ。現在、マスメディアの報道はウクライナと米国が流すストーリーに沿っている。戦時下で対立する国家はそれぞれ、自らに都合がよい情報(それには情…
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「日本経済の黒い霧」植草一秀著/ビジネス社
本書は、ウクライナ戦争を含む最新の世界情勢を踏まえた経済評論だ。ただし、よくある経済評論とは一線を画している。 例えば、ウクライナ戦争は、米国が仕掛けた罠にロシアがはまった可能性があるとの話…
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「サービサーの朝」前野理智著/伏流社
新聞屋、略してブンヤが気取ってジャーナリストなどと名乗ってから、迫力ある記事が見かけられなくなったように、この国ではカタカナは大抵、何かを隠す時に使われる。サービサーもそうである。借金取り立て、つま…
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「コロナ論5」小林よしのり著/扶桑社
新型コロナ騒動が開始してからついに3年目に入った。訪れる場所すべてで「カンセンタイサクノテッテイヲー」のアナウンスがされ、人々は商業施設入り口での蠅のごとくアルコール消毒でお手々スリスリをし、マスク…
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「帝国の遺産 何が世界秩序をつくるのか」サミール・プリ著 新田享子訳/東京堂出版
英国出身の国際政治学者サミール・プリ氏は、<私たちは、個人としても国としても、帝国主義時代から多様な過去を引きずっている。背負っている過去が違えば、世界の見方がこれほど異なるのだと、この本をきっかけ…
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「シナプス」大木亜希子著/講談社
私は普段小説をあまり読まないのだが、本書はすぐに読んだ。著者のキャリア形成に強い興味を持っていたからだ。 著者は、元SDN48のメンバーで、AKBグループの一員として紅白にも出場した。ただA…
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「原発広告」本間龍著/亜紀書房
プーチンが原発をも攻撃している現在、改めて原発推進の旗を振った人たちを挙げ、その責任を問いたい。 私は2011年6月に「原発文化人50人斬り」(毎日新聞社、のちに光文社知恵の森文庫)を出した…
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「古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで」柿沼陽平著/中公新書
「三国志」や「項羽と劉邦」の時代について、多くの人は小説や漫画、ゲームで知っているだろうが、そこで描かれるものは基本的には「戦争」や「戦略」にまつわるものであり、人々の生活はよく分からない。農民が義兵…
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「インテリジェンス用語辞典」川上高司監修/並木書房
陸上自衛隊の情報部隊勤務経験者(樋口敬祐氏、上田篤盛氏)と研究者(志田淳二郎・公立名桜大学准教授)が執筆した実務と学術の双方に役立つ、優れたインテリジェンス(情報、諜報)用語事典だ。 インテ…