語り部の経営者たち
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サッポロビール髙島英也社長<3>仕事の達成感が自信となり
サッポロビール社長の髙島英也は東北大農学部を出た理系出身だが、意外にも福島高校在学中は、数学の成績は悪かったという。 「職員室で定期面談か何かの時、担任の先生が机をたたいて怒りましてね。『いい…
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サッポロビール髙島英也社長<2>CM“大人エレベーター”開始
サッポロビール社長の髙島英也は、技術系で製造部門が長かったこともあり、看板商品の「黒ラベル」には人一倍、思い入れがある。 去る6月14日、同社最大の生産拠点である千葉工場の30周年記念式典が…
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サッポロビール・髙島英也社長<1>ビールには最適な温度が
ビールが最もおいしいこの季節、キンキンに冷えたビールを飲み干せば、仕事の疲れもいっぺんに吹っ飛ぶというサラリーマンも多いだろう。 ビール市場が縮小しているなか、主力ブランド「黒ラベル」が3年…
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塩水港製糖・久野修慈会長<7>長嶋茂雄さんを口説きました
「大洋漁業で白洲次郎さんと中部謙吉さんの2人に仕えた経験は、私にとってかけがえのない財産になっている」と振り返る久野氏。中部氏は77年1月、白洲氏も85年11月に鬼籍に入り、ひとつの時代が終わった。久…
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塩水港製糖・久野修慈会長<6>白洲次郎氏の“お守り役”に
経営改革のために大洋漁業に招聘された白洲次郎氏の秘書候補としてリストアップされたのは5人。その中に団交で社長退任を迫った久野氏の名前があったのは、中部謙吉社長自身が指示したからだ。イエスマンに囲まれ…
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塩水港製糖・久野修慈会長<5>大洋漁業社長に辞任を迫った
1960年代半ばの大洋漁業ではさまざまな問題が噴出していた。赤字を垂れ流し続ける子会社やお荷物球団・大洋ホエールズ。さらには創業一族の内紛。創業者・中部幾次郎の次男・謙吉社長一派と三男・利三郎副社長…
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塩水港製糖・久野修慈会長<4>「植木鉢」にまつわる知恵
スカウトされる形で大都魚類から親会社の大洋漁業に移った久野氏。最初に配属されたのは、子会社の財務状況を調べ、立て直す部署だった。 「当時の大洋漁業は隆盛の真っただ中で、全国各地に子会社を約17…
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塩水港製糖・久野修慈会長<3>築地トップの荷受会社に就職
書生生活をやめ、政治家を目指そうとした久野氏。自民党学生部にも入っていた。だが、猛反対する者が現れる。母親である。 「商人の家に生まれ育ったおふくろは大の政治家嫌い。あんな連中はろくでなしだと…
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塩水港製糖・久野修慈会長<2>精神が養われた中央大法学部
久野氏が生まれた福井県は自民王国とも呼ばれ、保守性が強い土地柄。父親も保守的な考えの持ち主だった。 本当は早稲田大の法学部に入りたかった久野氏だが、1950年代半ばの同大は左翼の動きが活発…
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塩水港製糖・久野修慈会長<1>大空襲と大地震を生き延びた
パールエース印の砂糖や「オリゴのおかげ」ブランドで知られる製糖会社大手「塩水港精糖」。会長を務める久野修慈氏という人物、実はタダ者ではない。 久野氏は同社に来る前、大洋漁業(現マルハニチロ)…
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セゾン投信・中野晴啓社長<4>顧客からのメールに励まされ
日本の公募投資信託は6000本余り。その99%超が銀行や証券会社経由で販売されるなか、運用会社が直接販売している投信はごくわずかだ。 中野晴啓が率いる独立系投資信託会社「セゾン投信」が200…
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セゾン投信・中野晴啓社長<3>思いだけでは認めてくれない
業界で異彩を放っている「セゾン投信」。他社との大きな違いは、投資信託を直販していることと、長期運用にこだわっていることだ。 社長の中野晴啓が、「直販」というビジネスモデルに活路を見いだしたの…
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セゾン投信・中野晴啓社長<2>組成した投信が解約ラッシュ
「セゾン投信」は長期資産育成型ファンドを提供する投資信託会社だ。社長の中野晴啓が長期投資の運用に目覚めたのは、セゾングループのファイナンスカンパニーで、バブル末期から手掛けた債券運用においてだった。 …
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セゾン投信・中野晴啓社長<1>個人で買った株が暴落し大損
2007年に営業開始した「セゾン投信」は、銀行や証券会社を通さずに投信を直接販売する投資信託会社だ。直販の投資信託会社は、日本では数少ない。一般生活者の資産形成を手伝うことを使命に掲げ、毎月コツコツ…
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スペースマーケット・重松大輔社長<4>不動産流動化は進む
ホームパーティーや会議、撮影などに使えるさまざまな空間のレンタルをネットで仲介しているスペースマーケット。社長の重松大輔氏はベンチャーの事業責任者として新規事業立ち上げを成功させ、いよいよ自らの起業…
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スペースマーケット重松大輔社長<3>ベンチャーに移り奮闘
古民家、お城、野球場、無人島など、あらゆる空間のレンタルを仲介するネットサービスで急成長中のスペースマーケット。社長の重松大輔氏は大卒でNTT東日本に就職したが、29歳の頃、いよいよ転職を真剣に考え…
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スペースマーケット重松大輔社長<2>夜7時には新宿で飲んだ
スペースマーケットはパーティーや会議、撮影などに使う、さまざまな空間のレンタルを仲介する急成長中のネットサービスだ。社長の重松大輔氏は2014年に同社を起業するが、早稲田大学卒業後は、NTT東日本に…
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スペースマーケット重松大輔社長<1>あらゆる“空間”を仲介
古民家、会議室からお城や無人島まで。日本にある、あらゆる空間のレンタルを仲介するネットサービスが「スペースマーケット」だ。所有するのではなく必要な時に必要なだけ借りる、シェアリングエコノミーの進展と…
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日本理化学工業・大山隆久社長<4>「キットパス」を世界へ
日本理化学工業では、チョーク製造のほかに、いくつかの下請け作業を請け負っていた。 しかし、工賃をカットされるなど親事業者の都合に振り回されやすいことを、過去の経験から身に染みて感じていた。…
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日本理化学工業・大山隆久社長<3>理解力に合わせた環境を
自らもチョークの生産ラインの仕事をしてみると、それは想像以上に大変だった。 「この作業を8時間ずっとやるのは、自分には無理だな……」 知的障害者は、一途に取り組める人が多いという。 …