語り部の経営者たち
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協和発酵キリン 宮本昌志社長<5>新薬作りはチーム力が重要
サンディエゴから2000年7月に帰国したとき、キリンの医薬事業のトップは荒蒔康一郎専務が務めていた。オフィスは原宿にあったキリンビールの医薬事業本部。時間ができると、荒蒔は企画部のフロアにフラッとや…
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協和発酵キリン 宮本昌志社長<4>一本のリポートで日本帰国
突如アメリカ勤務を命じられ、1998年3月、サンディエゴに家族で引っ越した宮本昌志。北米で医薬関連の情報収集や提携先の探索を行うキリンビールの子会社に出向する。38歳になっていて、任期は3年の予定だ…
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協和発酵キリン 宮本昌志社長<3>8年かけた新薬開発を断念
東大薬学部から大学院に進んだ宮本昌志は、1985年4月、キリンビールに入社する。給料は製薬会社ほど高くはなかったが、夏でも2日に1度しか銭湯に行けない貧乏な生活とは決別できた。キリンの知名度は高く、…
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協和発酵キリン 宮本昌志社長<2>豊かになれるとキリン入社
東大理科2類に合格した宮本昌志は、医学部に進む理科3類の学生と同じ講義を受け、その能力の高さに圧倒される。だが、発見はそれだけではなかった。 理系、文系を問わず、東大の学生はどうやら裕福な家…
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協和発酵キリン 宮本昌志社長<1>医学部の学生を見て驚く
長野県北東部の飯山市は、日本でも有数の豪雪地帯だ。現在の人口は2万人強。大きな産業はなく、住民の高齢化と過疎化が確実に進んでいる。それでも、温泉と斑尾高原などのスキー場で知られ、また作家の丸山健二や…
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ウィラーエクスプレス 平山幸司社長<8>減量に成功で1万円
乗務員の安全対策を模索していく中で、平山は徹底した健康経営を推し進めることに決めた。 今年1月、その一環として、本社とバス駐車場がある一角に誕生したのが宿泊棟「新木場ベース」(東京都)だ。 …
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ウィラーエクスプレス 平山幸司社長<7>安全対策探して奔走
もう二度と事故は起こさないと、平山は心に誓った。 「今までも安全対策を決して適当にやっていたわけではありませんが、もっと徹底して考え直す必要があると思いました」 まずは、半年間かけて専…
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ウィラーエクスプレス 平山幸司社長<6>バス事故が社会問題に
2008年、ウィラーに入社する。最初の仕事は、高速ツアーバスの路線づくりだった。全国の路線を一気に増やしてダイヤを考え、1年間でほぼ現在に近い路線網をつくり上げた。 10年ごろ、高速ツアーバ…
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ウィラーエクスプレス 平山幸司社長<5>全国の旅館に提案を
楽天では、営業を担当した。 ターゲットは全国の旅館。当時、旅行サイト「楽天トラベル」を利用していたのは、ほとんど都市部のホテルのみで、旅館業界は未踏の領域だったのだ。 多くの旅館が「…
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ウィラーエクスプレス 平山幸司社長<4>熱意が通じ楽天入社
近畿日本ツーリストから楽天に転職した先輩に、「楽天って、どういう会社ですか?」と聞いてみた。 「閉塞感がまったくなくて、めちゃくちゃエキサイティングな会社だよ」 我が意を得たりとばかり…
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ウィラーエクスプレス 平山幸司社長<3>オンラインの幕開け
近畿日本ツーリストに勤務して5年目の1998年、国内ツアーのパンフレット制作から、大阪発東京ディズニーランドツアーの商品作りへと担当が替わる。 これにより、仕入れ交渉をする相手が旅館からシテ…
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ウィラーエクスプレス 平山幸司社長<2>土台となった5年間
1994年、近畿日本ツーリストに入社、国内旅行の商品企画を担当する部署に配属される。 最初の5年間は、同社がプロデュースする国内ツアー「メイト」のパンフレット制作を担当した。1人の社員がパン…
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ウィラーエクスプレス 平山幸司社長<1>人気1位の高速バス
ピンクの車体がひと際目につく「ウィラーエクスプレス」は、低価格と独自のシートでバス業界に新風を巻き起こしてきた人気ナンバーワンの高速バスだ。 北は青森から南は福岡まで、毎日23路線、301便…
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米国松下電器 岩谷英昭元会長<4>叱られないと弱さ生まれる
米国松下電器(現米国パナソニック)の元会長、岩谷英昭。現在は、大学で教壇に立っている。 「若い人に自分の経験や、松下幸之助さんの考えを伝えたい気持ちがあり、母校の明治学院大と中国・大連の東北財…
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米国松下電器 岩谷英昭元会長<3>CEO自ら顔売ることが大切
かつて世界を席巻した日本企業は、世界から取り残されつつある。なぜ、こんなことになったのか。 「どこかで創業者の理念から脱線したのではないか」 こう語るのは米国松下電器(現米国パナソニック)元会…
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米国松下電器 岩谷英昭元会長<2>20代から一人で決断する
パナソニックの米国事業の中興の祖として知られる米国松下電器(現米国パナソニック)の元会長、岩谷英昭。 1968年、新卒で松下電器に入社した岩谷は、すぐにアメリカに赴任し、2年間の海外勤務を終…
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米国松下電器 岩谷英昭元会長<1>ユダヤ人夫婦に基本を学ぶ
米国松下電器(現米国パナソニック)の会長だった岩谷英昭は、パナソニックの米国事業の中興の祖として知られる人物である。 米国では「ドン・イワタニ」の愛称で知られる。米国人が一目置く存在である。…
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フュービック 黒川将大社長<4>アスリートの新しい人生の場
2010年2月に第1号店を開店した「Dr.ストレッチ」は、6年後には100店舗を達成。スピード出店の秘訣を黒川氏が語る。 「ストレッチってけっこう痛いんです。でも、即効性があるし、続けるほど効…
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フュービック 黒川将大社長<3>ストレッチの絶大なる効果
ブームに先駆け、店頭に人だかりができるほど人気を集めたスノーボードショップ。しかし、出店の翌年あたりから有名スポーツ店が追随し始めると、たちまち売れ行きが落ち込んでしまったという。 「すぐ手を…
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フュービック 黒川将大社長<2>貯めるはずがローン地獄に…
高校2年の時に起業を決意した黒川氏。ただ、何で起業するのかという具体的なアイデアはなかった。そこでまず、資金と営業力を身に付けようと考えたという。 「元来、人見知りで特技もない僕は人気者とは程…