喜怒哀楽のサラリーマン時代
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辻村深月さん<2>最初にエキスパートになったのはお茶くみ
私の就職先は地方団体で、山梨県内の町村行政のお手伝いをするところの事務職でした。当時は平成の大合併でどんどん小さな町村が消えて市になっていく、まさに過渡期。そんな中で、それでも残る決断をした全国の町…
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辻村深月さん<1> 山梨に戻り就職するも挫折感を味わう
2004年、「冷たい校舎の時は止まる」で第31回メフィスト賞を受賞し、24歳で作家としてデビュー。10年には「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」が直木賞候補作となり、12年に「鍵のない夢を見る」で直木賞受賞…
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矢野吉彦<5>先輩アナ2人と共に辞表提出し会社中が大騒ぎに
「『なあ、矢野。一緒に会社を辞めないか?』。アナウンス部の先輩、大野勢太郎さんから、こう誘われたのは1987年の春、大阪場所が終わったあとでした。スポーツ担当の先輩、坂信一郎さんも辞めるというのです。…
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矢野吉彦さん<4>地方競馬馬券旅で30万円近くスッて真っ青
全国の地方競馬場巡りは、矢野さんの趣味のひとつ。そのキッカケは前回お伝えした通り、九州場所の出張中に荒尾競馬場を見たことだった。 「初めての荒尾競馬に魅せられ、馬券も当たって出張のついでに各地…
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矢野吉彦さん<3>無口な横綱からコメントを取れと言われ…
プロ野球放送を中心にアナウンサー人生のスタートを切った矢野さんが、相撲に関わるようになったのは入社2年目の秋のことだ。 「『オイ、一度、まわしを締めて部屋で稽古してこい!』。上司から、こう命じ…
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矢野吉彦さん<2>酩酊状態で朝5時のニュースを読んだら…
「入社数日後に、いきなりアナウンス部長から命じられた巨人戦の録音は、春闘のストライキが回避になって、お役御免になりました。ホッとはしましたが、本当の試練はこれから先に待っていたんです。たぶん、あの年だ…
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矢野吉彦さん<1>入社数日でいきなり巨人戦の実況中継
早稲田大学時代、フリーアナウンサーの矢野吉彦さん(56)はアナウンス研究会に所属。大学1年生のときからアルバイトとして文化放送に出入りしていた。 「当時、文化放送には早大アナ研出身の先輩スポー…
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初芝清さん<5>いずれ縁あればロッテの監督をやってみたい
7月に行われた第88回都市対抗野球は、2回戦でJR西日本に6―8で敗戦しました。セガサミーはここ数年、初戦敗退が続いていましたので中には評価する声もあるようですが、私としては決して満足していません。…
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初芝清さん<4>深夜「母、危篤」の連絡に変な予感はあった
虫の知らせというのは本当にあるのかもしれません。 セガサミー野球部の監督を引き受けて3年目に入った2015年2月でした。春季キャンプ中の沖縄に「母、危篤」の知らせが届きました。 その…
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初芝清さん<3>金欠のときに助けてくれた東芝府中の先輩
東芝府中の野球部時代は、午前中は普通のサラリーマンと同じように働いていました。今、縁あってセガサミーの監督を務めさせていただいていますが、こちらの選手は決められた出社日以外は野球だけに専念でき、環境…
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初芝清さん<2>NTT東京の宿舎のご飯は炊きたてで驚いた
二松学舎大学付属高校で甲子園行きはかないませんでしたが、11月のドラフト会議で指名される可能性が出てきました。 緊張しながら名前を呼ばれるのを待っていましたが、残念ながら指名はなし。この瞬間…
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初芝清さん<1>やっとラクに…東芝府中は月給10万円だった
社会人野球の東芝府中を経て、1988年のドラフトでロッテに4位で入団しました。 東芝府中野球部は99年に解散してしまいましたが、東芝は川崎にも野球部を持っていて、僕ら府中の人間はあちらさんを…
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小川泰平さん<5>退職時の給与は1000万円くらいだった
刑事の仕事は予想できません。1989年に結婚するときも、初めての妻の両親へのあいさつが急な張り込みで7時間も遅れてしまった。土曜のお昼に行くという約束が、到着したのは結局午後7時半。 当時は…
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小川泰平さん<4>立てこもりの現場に突入し犯人に体当たり
20代の頃、人質立てこもり事件の現場に突入したことがあります。犯人は両手に包丁を持ち、女性と子供を人質に取っていた。現場の交渉人は、ベテランの班長。家の周囲の塀の上に立ち、話しかけていました。それで…
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小川泰平さん<3> 新人刑事はお茶くみ3年で感性を磨く
「小川、補助官として取調室に入れ」 川崎市で発生した強盗殺人事件の特捜本部に入り、初めて殺人事件の取り調べに補助官として携わりました。取調官は、捜査1課のエースといわれていた40代後半の警部補…
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小川泰平さん<2>初めての職務質問で殺人未遂犯を逮捕
初任地の川崎署に配属後、1年間、交番勤務をしていました。 ある日、パトロール中に、緊急配備事件の無線連絡が入りました。ナイフによる切りつけ(殺人未遂事件)が起こったのです。 現場に急…
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小川泰平さん<1>どこか愛媛に近しい神奈川県警で警官に
2009年12月、30年勤めた神奈川県警を早期退職し、現在は犯罪ジャーナリストとしてTVの情報番組で事件を解説するほか、講演、執筆と多忙な日々を送っている。 刑事の仕事を知ったのは小学生の頃…
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ニッチロー'<4>駅トイレで20分葛藤したドームでの初披露
代々木上原の「ファイヤーキングカフェ」は6年間、社員として働いた。サブマネジャーを4年、その後、マネジャーに昇格している。 「常連サンも多くできました。年上の方が多かったですが、『今村クン(本…
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ニッチロー'<3>実家に戻って新聞配達「2時起床」の生活に
代々木上原の「ファイヤーキングカフェ」は、大人の隠れ家のような落ち着いた店で、ラウンジっぽい雰囲気も店員のユニホームも、すべてが洗練されていた。酒も「どうやって作ってるんだ?」と不思議になるほどおい…
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ニッチロー'<2>契約社員に「昇格」も夢を諦められず退社
表参道のカフェのバイトは「夜番」から始めた。17時からホールに立ち、終電で帰る日々。そのうち11時から24時まで「通し」でも働くようになる。バイトの時間はどんどん長くなっていった。 それだけ…