ブルペンで制球がバラつく松坂大輔を見てむしろ安心した
先日、沖縄の中日キャンプで松坂大輔(37)を見てきた。
調整順調との評判は聞いていたが、ブルペンでの投球練習はストレートが高めに抜け、かと思えば、外角低めにひっかける。制球がバラつき、暴れていた。
それを見て、私は安心した。
練習後、声をかけた。照れ笑いを浮かべて、“どうでしたか?”という表情の松坂。だから、こう言った。
「おまえのブルペンなんて見たってしょうがない。投球練習のいいの悪いのなんて興味はないし、意味はない。体の不安を気にせずに、ブルペンで投げられる。それで、十分だろ? おまえはマウンドに上がってナンボのピッチャー。投げられさえすれば、結果は出る。おまえだってそう思ってるだろ?」
松坂は、「はい、その通りです」とうれしそうに笑っていた。
実際、そうだ。球がバラつくのは、むしろ彼の味。あちこちに暴れながら、ここぞという場面では、真っすぐがズドンと決まり、スライダーがピュッと外角低めに滑り、ツーシームがシュッと内角に食い込む。