三枝成彰の中高年革命
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安倍前首相に小池都知事…日本人はウソに鈍感になったのか
小池都知事のCMが不愉快だ。テレビを見ていると、都知事が出演する動画が盛んに流れる。「都民の皆様へのお願い」として、20時以降の不要不急の外出を自粛しろ、3密を避けて外出は短時間で済ませろ、不要不急…
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テレワークは日本を滅ぼす 刺激や緊張感なく創造できるか
政府の緊急事態宣言には、テレワークで出勤者を7割減らすという目標が盛り込まれている。コロナ担当の西村大臣は、経済3団体に協力を要請、3団体はいずれも応じる方針だ。 【写真】この記事の関連写真を…
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どんな罪も忘れて水に流す日本人の「優しさ」の謎
菅総理に言いたい。コロナ禍で国民に強制力を持った措置を取るなら、首相や閣僚、国会議員の給料を3割から5割カットして、自粛で苦しむ自営業や自由業の人たちへの補償に回してほしい。中央官庁の公務員も同様に…
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私の今年の漢字は…政治家が示した「青年よ、大嘘をつけ」
毎年発表される今年の世相をあらわす漢字は「密」だそうだが、私が今年を締めくくるとすれば、「青年よ、大嘘をつけ」だ。 日本はすっかり変わった。幼い子どもに両親が「本当のことを言うと偉くなれない…
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不妊治療の保険適用だけでは少子化は止められないだろう
フランスの歴史人口学者、エマニュエル・トッド氏が来日した折、東京のど真ん中に廃校になる小学校があることに驚いたという。昼間、若い母親たちが仕事に行かず、子連れで公園にいることにも驚愕し、もったいない…
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ベートーベンの「第九」は歓喜ではなく反権力の自由の歌だ
ベートーベンの「第九」は、オチンチンとオッパイの両方を持つ両性具有の交響曲である。 西洋音楽の常識では、楽器のみで演奏する交響曲・ソナタ・室内楽と声楽曲(歌曲・オペラ)は全く別のもので、融合…
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オペラ芸術監督・大野和士の勇気と大英断に驚かされた
新国立劇場で世界初演されたオペラ「アルマゲドンの夢」を見に行った。 作曲は藤倉大さん。イギリスに拠点を置いて世界を舞台に活躍している作曲家で、SF作家H・G・ウェルズの短編小説が原作。台本作…
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新型コロナより恐ろしい孤立 人との接触を減らした副作用
アメリカの新型コロナウイルスによる死者数が累計で25万人を超えた。第1次世界大戦での同国の死者数12万人はすでに上回っており、第2次大戦中のヨーロッパ戦線におけるナチスとの戦い、そして太平洋戦争での…
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“密”からすべての文化や文明が生まれた…リモートには弊害
新型コロナウイルスの感染が再拡大しているという。テレビや新聞は第3波に突入したと報じ、新たな対策の必要性を論じ始めている。 もっとも感染症の専門家が予防法として挙げるのは、ウイルスの発現当初…
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自由の国アメリカ劣化示す 米3大TVのトランプ中継打ち切り
世界が注目した今回の米大統領選挙で最も気になったのは、バイデン前副大統領の勝利でもトランプ大統領の敗北でもなかった。米テレビ局が大統領の言論を封殺したことだ。 今月5日、トランプ大統領はホワ…
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インパール作戦を描いたNHK朝ドラ「エール」への不満
NHKの連続テレビ小説「エール」がインパール作戦が展開されていたビルマでの戦闘シーンを描き、話題になった。この枠は女性を主人公にすることが多いため、戦場を描くことはまれだ。それが今回は朝食の時間帯で…
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パンツを外に干すのが恥ずかしい日本と平気な中国の違い
先週の当欄で、「日本人はもともと裸には興味がなかった」と書いた。いまの感覚からすれば驚く人もいるかもしれないが、歴史を遡ればそうなのである。 ■元来、裸は日常だった 江戸時代の浮世絵や…
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衝撃的だった風俗情報誌 緩くなっている「性」への抵抗感
先日、仕事で訪れた名古屋市のコンビニで、「MAN-ZOKU」という風俗情報誌を見つけて驚いた。ページをめくるたびにきれいな女の子たちが次々と登場し、下着姿などで挑発しているのだ。顔を隠すこともなく、…
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部落問題もズバッと切り込むNHK「バリバラ」の知恵と覚悟
みなさんはNHKのEテレで放送されている「バリバラ」をご覧になったことがあるだろうか。2012年から放送されている障害者を主役にしたバラエティー番組だ。 現在は、「生きづらさを抱えるすべての…
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日本人が親しみ深いジョン、ポールはキリスト教由来の名前
ジョン、といえば、私たちにはもっとも親しみ深い西洋人の名前だろう。音楽界ならジョン・レノンやジョン・ケージあたりがすぐに思い浮かぶ。 英語のジョン、仏語のジャン、スペイン語のフアンなどが由来…
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「ウエスト・サイド・ストーリー」も…女性が好むゲイ文化
シルバーウイークの観光地はかなりの賑わいだったようだ。「Go To トラベル」の効果もあるのだろう。首都圏の高速道路では渋滞も発生し、コロナ前に戻りつつある。過度な警戒は不要と気づいた人も多いのでは…
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アスリートやアーティストは「他人と違う」から素晴らしい
テニスの4大大会のひとつ、全米オープンの女子シングルス決勝で、大坂なおみさんが2年ぶり2回目の優勝を果たした。その結果は称賛に値するし、さらに素晴らしいのは自らの考えを堂々と主張したことだ。大会期間…
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1人当たりGDPが示す 25位の日本が26位の韓国に抜かれる日
どんなに嫌な思いをしても水に流して忘れるのは日本人の美徳かもしれない。 安倍政権が退陣を決めた途端、急落していた支持率がボンと上がったのも、そんな国民心理の表れだろう。しかし、どんな過去も不…
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戦後から安倍政権まで続く“記録破棄” 日本の無責任体質
第2次世界大戦のアジアの激戦地を、わが男声合唱団の有志と訪ねる慰霊献歌ツアーを行っている。 無人の海や山林に向かって歌うと、いまでも遺骨が置き去りになったままの亡くなった方々の無念をまざまざ…
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戦後75年たっても未だ戦地に取り残されている日本兵の遺骨
私が団長を務める六本木男声合唱団ZIG―ZAGでは2011年から、団員の有志を募り、かつてのアジアの激戦地を巡る慰霊献歌の旅を行っている。 第2次世界大戦中にアジア各地で命を落とした人は、3…