日本経済一歩先の真相
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「賃上げ脅迫」のファッショ政治がもたらす不幸
安倍政権のファッショ体質がまた露呈している。甘利経財相が、政府の賃上げ要求に応じない企業について、「経済産業省から何らかの対応があると思う」と脅したそうだ。 この政権は、国民の知る権利を制限…
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中小・中堅にまで広がらないベア実施
日産自動車が労組の要求に満額回答する方針を決めたそうだ。4月から月平均3500円のベースアップを実施すると報じられた。トヨタも月4000円のベア要求に満額で応じる見通しとされる。ほかの大手製造業も引…
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4月以降にエンジン役を失う日本経済
4月1日の消費税引き上げまで1カ月となった。1997年は2%だった上げ幅も、今回は3%。それだけ影響も大きくなると予想されている。生活が苦しくなるのは間違いないだろう。 GDP成長率への打撃…
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安倍首相は憲法解釈を変更できない
安倍首相の周りにいるのは、国家を危うくする連中ばかりのようだ。グローバリズムに逆行し、自分たちの主張だけを押し通そうとする。その結果、国際社会で孤立しても構わない。そんな独善的なスタンスである。これ…
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すべての判断が狂っている安倍政権
リーダーに求められる資質のひとつに的確な判断力がある。豊富な知識と現状を理解する力がなければ、正しい選択はできない。多様な情報や考えの中から、最適と思われる決断を下す。簡単なことではないし、選んだ人…
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グローバル感覚が欠如した安倍政権
日本株が下降線をたどっている。6日の日経平均の終値は、昨年の大納会から2000円以上も低い水準。一昨年の大納会から昨年の大納会までの1年間で、株価は6000円近く上昇した。その後の1カ月で、3分の1…
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「貿易赤字の恒常化」前提にしない政策の無意味
安倍首相の歴史認識、時代認識は、やはり狂っているようだ。2013年に過去最大となった貿易赤字について、参院の代表質問で「この状態が恒常化するとの見通しは持っていない」と強調した。「一時的なショック」…
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「安倍ドリル」の犠牲者となる庶民
なんとも勇ましい発言ではないか。「既得権益の岩盤を打ち破るドリルの刃になる」――。ダボス会議の基調講演で、安倍首相はこう訴えたそうだ。 安倍ドリルは、すでに動き出しているらしい。東京五輪が開…
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「幻の東京五輪」が繰り返される危険性
安倍首相へのおべんちゃらなのか、自分が目立つための方便なのか。慶大教授の竹中平蔵氏が、今月発売の月刊誌で「アベノリンピックこそ日本の活路」と書いている。アベノミクスと東京五輪を掛け合わせた造語を使っ…
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高齢者が個人消費の主力という不健全
個人消費の高齢者頼みが鮮明になっているようだ。政府の家計調査によると、年間280兆円規模の個人消費のうち、60歳以上の世帯が占める割合は46.6%。個人消費のほぼ半分は高齢者という姿である。 …
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「旧体制」安倍は新年に倒れる
安倍首相が靖国神社を参拝した。在任中の参拝は、第1次政権を含めて初めてだそうだ。政権発足1年というタイミングを見計らってのことのようだが、いったい、彼は何のため、誰のために参拝したのだろうか。 …
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米「出口戦略」に引っ張られる「異次元緩和」
米国が量的緩和の縮小にカジを切った。米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で、量的緩和第3弾(QE3)の規模縮小を決定。ゼロ金利政策を続ける一方で、出口戦略に乗り出すとしてい…
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制度変更でムチャクチャになる「負担バランス」
個人に厳しく、大企業と飲み屋に優しく――それが安倍政権が考える税負担のバランスらしい。自公両党が決定した税制改正大綱に、すでに決まっていたり導入が見込まれる制度も含めると、ムチャクチャな姿が浮き彫り…
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特定秘密保護法で「日本を取り戻す」の真意
特定秘密保護法案が参院国家安全保障特別委員会でも強行採決された。自公与党が委員会審議を唐突に打ち切り、賛成多数で可決したとされる。だが、強引な議事運営を伝えるニュース映像を見ても、いつ、どうやって採…
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「軽減税率」よりも「付加価値税」を導入すべき
軽減税率をめぐる与党内の議論が活発になっているようだ。公明党は食料品全般(酒類と外食を除く)と新聞や書籍、雑誌といった出版物を対象品目とする案を提示。これに対して自民党は、「国民の納得を得るプロセス…
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政権による社会的抹殺を助長する特定秘密保護法
参院選の争点にもならなかった特定秘密保護法案が、ロクな審議もされないまま成立しそうだ。この間、多くの国民はアベノミクスの打ち上げ花火に目を奪われていた。改憲をめぐり、「知らないうちに変わっていたナチ…
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「良い循環」につながらないGDP4期連続プラス成長
7―9月期のGDPが4四半期連続のプラス成長となった。もっとも伸び率は年率換算で実質1.9%増だから、前期の3.8%増に比べて鈍化している。目立つのは公共投資や住宅投資ぐらい。消費にはブレーキが掛か…
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景気回復を牽引できない製造業
2013年4―9月期の決算発表で目立つのが製造業の業績回復だ。とりわけ好調だと伝えられたのが、自動車メーカーである。スズキ、マツダ、富士重工、三菱自動車の4社が最高益を更新した。首位のトヨタも悪くな…
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「グローバル・バブル」が弾けるとき
世界全体の株式時価総額が63兆ドル(約6200兆円)を超え、最高値の記録を塗り替えたそうだ。米国やドイツ、イタリア、フランス、豪州、インド、韓国では株価指数が過去最高を更新。日本も、日経平均株価は1…
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「国家戦略特区」と「日本を取り戻す」の矛盾
「日本を取り戻す」は、安倍首相が再登板の際に掲げた“基本路線”だ。どんな未来をイメージした言葉なのかは分からない。「美しい国」もそうだった。彼の発言からは目指す国家像が見えないのだ。集団的自衛権をめぐ…