著者インタビュー
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「室町耽美抄 花鏡」海道龍一朗氏
戦乱の世に生きた武将たちの壮烈な戦いと生きざまを描いてきた著者だが、本作で主人公に選んだのは芸の道に生きた4人の男たち。申楽を能という芸術に高めた世阿弥と、義父である世阿弥から能の奥義を授けられた金…
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「霧」桜木紫乃氏
直木賞受賞後、初の長編小説となる最新作は、3姉妹の愛憎を軸に据えた桜木版「宋家の三姉妹」ともいうべき、エンターテインメント小説。北海道最東端、ロシアとの“国境の町”根室を舞台に、自分の力で居場所を見…
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「今だから小沢一郎と政治の話をしよう」堀茂樹氏
外国生活が長い仏文学研究者が、本人いわく「遅まきながら」日本の政治の現実に目を向けたとき、「こんな国を次の世代にバトンタッチしていいのか」と疑問を持った。そのきっかけのひとつが、政権交代を目前にした…
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「黒闇」草凪優氏
男を勃たせるだけでなく女をも濡らす、官能小説界の“両刀遣いのカリスマ”が恋愛小説に挑んだ。著者自身、初の単行本化に気合も十分だ。 「官能文庫はオジサンを意識してヤボなほうがいい部分があるけれど…
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「ルポ 過労社会」中澤誠氏
2012年2月、東京新聞横浜支局で担当だった記者クラブ会見が、過労死を扱うきっかけになったという。 「ワタミの過労自殺の労災認定があり、横浜の裁判所記者クラブに行きました。そのとき、弁護士の説…
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「仁義なき宅配」横田増生氏
本の帯には「企業にもっとも嫌われるジャーナリストが書く、衝撃の潜入労働ルポ!」とある。著者は元物流の業界紙記者。2005年、アマゾンの物流センターに6カ月間も潜入、「アマゾン・ドット・コムの光と影」…
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「イルカ漁は残酷か」伴野準一氏
現在、日本のイルカの追い込み漁が「残酷だ」と非難され、国際的な問題になっている。おかげで、世界動物園水族館協会も、追い込み漁で捕獲されたイルカを入手している日本動物園水族館協会の会員資格を停止すると…
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「恐竜は滅んでいない」小林快次氏
恐竜が誕生したのは、今から約2億3000万年前。以降、約1億6400万年にわたり全大陸を支配し続けたが、約6600万年前に突如として、恐竜は地球上から姿を消した。 恐竜図鑑や教科書から、この…
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「自由に老いる」海老坂武氏
ベストセラー「シングル・ライフ」から30年。副題は「おひとりさまのあした」。独身者という言葉に代わって「シングル」は名実共にすっかり市民権を得た。だが、老いるにつれて不安や心配はないだろうか。 …
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「彼が離れられなくなる!たった5分の魔法体操」金城真実著
女性経験数が自慢のご仁は多々いるが、実は現代の男たちは、セックスの本当の気持ちよさを知らないかも知れない――。 「セックスのときに“女性のあそこが締まって気持ちいい”などと言いますが、実は現代…
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「ドローンの衝撃」河鐘基氏
無人飛行機「ドローン」といえば、首相官邸への墜落事件などの影響で“迷惑なもの”と認知している人も多い。しかし世界に目を向けると、ドローン活用の場は多岐にわたり、20年後の世界市場は約11兆円に達する…
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「ちょい投資」荻原博子氏
「借金減らして現金増やせ」をモットーに、家計や資産の運営には堅実な策を提案。別名・キャッシー荻原と呼ばれるほど「現金主義」の著者が、なんと投資の本を執筆したというから驚きだ。 「私自身は投資が好…
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「童謡はどこへ消えた」服部公一氏
「一昔前は、『夕焼け小焼け』や『シャボン玉』『めだかの学校』などの童謡をテレビや街中でよく耳にしたものですが、最近ではほとんど聞かれなくなってしまいました。幼稚園でも、あまり童謡が教えられなくなりまし…
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「格差大国アメリカを追う 日本のゆくえ」中原圭介氏
「アベノミクスはアメリカの政策の後追いでしかなく、このままいけば日本の格差は拡大の一途をたどり、雇用を死守してきた企業の健全な経営も破壊されかねません」 こう警鐘を鳴らす著者は、インフレと金融…
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「高学歴なのになぜ人とうまくいかないのか」加藤俊徳氏
学歴が高くて賢いはずなのに、人をムッとさせる言い方をし、見下すような態度を取る人は少なくない。周囲は「性格だから」と諦めてきたが、これまで1万人の脳画像診断をしてきた著者は言う。 「性格ではな…
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「読んだら忘れない読書術」樺沢紫苑氏
ある本を読んで「面白かった」という印象は持っても、どんな言葉が心に残り、どのあたりが役に立ったかと聞かれると、明確には答えられない人が多い。おそらく何時間もかけて読んだであろう本の内容を“何となく”…
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「複数の愛を生きる」深海菊絵氏
「ポリアモリーとは、最もシンプルに言えば、『複数のパートナーと誠実に愛の関係を築くスタイル』です。ただし定義は人それぞれ。『合意の上で複数の人と性愛関係を築く』という人や、『結婚制度にとらわれず自分が…
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「世界史で読み解く現代ニュース〈宗教編〉」池上彰、増田ユリヤ著
政治、経済、歴史などさまざまな視点から今のニュースを読み解いている池上彰氏。今回のテーマは「宗教」である。「ワイドスクランブル」(テレビ朝日系)のニュース解説コーナーでコンビを組む増田ユリヤ氏との共…
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「家族という病」下重暁子氏
穏やかならぬタイトルである。 「多くの人が、家族は絆で結ばれていると信じているけれど、それは幻想でしかありません。親子でも夫婦でも、相手がどんな価値観を持っているか本当に分かっている人は少ない…
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「骨が語る日本人の歴史」片山一道氏
縄文人は阿部寛のように体毛が多く、大きな目の濃い顔立ち、対照的に、弥生人はひげが少なく目は切れ長ののっぺりした樋口可南子のような顔。 酒の席などで、自分の顔は縄文系か弥生系かと盛り上がった経…