経済ニュースの核心
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東電が仮設トイレ大手を買収するも…再建計画が不透明で“ウン”まかせ?
何とか「ウン」をつかみ取りたい──といった切実な思いの発露なのかも知れない。東京電力ホールディングス(HD)が仮設トイレの販売・レンタル会社の買収を決めた。 企業投資を専門に手掛ける子会社、…
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50cc以下原付の生産終了へ…ホンダは電動二輪実用化に巨額投資
「絶対売れる。月3万台だな」。1958年、創業者・本田宗一郎が開発した試作車を一目見るや、大番頭の藤沢武夫はこう断言したという。 藤沢の予言は一つは的中し、もう一つは外れた。「スーパーカブC1…
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相次ぐ治験失敗…大塚ホールディングス「特許の壁」克服戦略の前途多難
製薬大手の大塚製薬を中核とする大塚ホールディングス(HD)がジレンマにさらされている。主力薬に特許切れによるLOE(独占販売期間満了)の危機が迫る一方、次の屋台骨を担うと期待されていた新薬開発が「想…
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大成建設が平和不動産をグループ化…アセット(資産)を狙ったM&A戦略の裏側
「丸の内(東京)の大家さん」と言えば三菱地所だ。丸ビルや新丸ビルをはじめ幾多の優良物件を大手町を含む同エリアに所有する。これに対し「兜町の大家さん」と呼ばれているのが、業界中堅の平和不動産。東京証券取…
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陸運再編の焦点は「最大手のNXHDとヤマトHDがどう動くか」に移った
「桃太郎」vs「飛脚」の争奪戦──。陸運業界関係者らの間ではこう呼ばれている。いずれもそれぞれ輸配送のサービスブランドなどとして使われているためだ。 冷蔵・冷凍などの低温物流に強みを持つ東証プ…
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新型コロナでは開発中止も…「アビガン」が世界初のマダニ感染症治療薬として復活
帰ってきた!──と言っても何も「ウルトラマン」のことではない。「アビガン」だ。 新型コロナ感染症の流行初期に、治療薬候補として安倍晋三元首相がしきりと肩入れしたことから「アベガン」などとも皮…
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東映本社ビル解体で気になる…子会社「東映アニメ」を巡る親子上場問題
東映直営の最後の映画館が姿を消す。1960年開館の東京・銀座「丸の内TOEI」だ。来年夏以降に営業を終了。60年超の歴史に幕を下ろす。一昨年12月には「渋谷TOEI」も閉館しており、これで直轄劇場は…
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鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃
先週末、域内経済社会を震撼させる「2つの衝撃」が南九州の地を駆け巡った。鹿児島市に本社を置く老舗百貨店「山形屋」の実質経営破綻の表面化と、ゲーム大手のセガサミーホールディングス(HD)による宮崎市の…
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「金」の歴史的高騰はまだまだ続く…中国筆頭に中央銀行が爆買いするワケ
「ゴールデンウイーク(GW)」なる毎年恒例のお祭り騒ぎは終わったが、本物の金(ゴールド)を巡る市場の熱狂はなお収まりそうにない。 金相場の歴史的高騰が続いている。年初以来、国内外で連日のように…
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初出店から40年! ビジネスホテル「東横INN」がついに悲願の全国制覇へ
全国制覇──。47都道府県にあまねく自社のブランドとロゴを行き渡らせる。小売りや外食チェーンの経営者の到達目標の一つとされるが、ホテル業界では異例だ。 ビジネスホテル「東横INN」などを展開…
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「築地」再開発の事業者が決定…三井不動産連合に「読売」も参加する“ごった煮”状態に
「これ以上都心に人集めてどうするの」。地元中央区の住民からはこんな疑問の声も聞かれる。 東京・築地市場跡地の再開発を担う事業者が先週末、三井不動産を中心とした企業連合に決まった。都が昨夏公募し…
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日本製鉄に立ちはだかるUSスチール巨大労組と族議員たち…買収完了への道のりはまだ1合目
日暮れて道遠し──。日本製鉄関係者にとってはそんな思いだろう。日鉄が米国鉄鋼大手、USスチールに対して提案していた買収計画が先週末、同社の臨時株主総会で承認された。 だが買収実現に向けての正…
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KKR傘下の西友が北海道・九州から事業撤退へ…「西武」と同じ運命をたどるのか?
「解体・切り売りによる『出口戦略』の序章では」。流通業界関係者の間ではこんな見方も飛び交う。 米投資ファンド・KKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)傘下の総合スーパー大手、西友が北海道と九…
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小林製薬「紅麹」サプリ健康被害で思い出す…もうひとつの“コバヤシ”との不吉な符合
コバヤシ──。メディアなどを通じてその名前が報じられると「省内の空気が一瞬凍りついた」という。厚生労働省幹部のひとりが打ち明ける。 2020年、当時オリックス傘下だった中堅後発薬メーカー「小…
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ブラザー工業に丸和HD…東京株式市場で「闇討ち」「辻斬り」のような同意なき買収が続発
東京株式市場で「闇討ち」や「辻斬り」が横行している。相手先企業の経営陣の賛同がなくても強引に買収を仕掛ける、いわゆる「同意なき買収」――の続発だ。 今月13日にはミシンを祖業とするブラザー工…
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ビッグモーター、グッドスピードの再生処理案固まるも…「難路はこれから」の厳しい状況
「不正」中古車販売大手2社の処理案が今月上旬、相次いで固まった。 自動車保険金の不正請求を繰り返していたビッグモーターと、不正請求に加えて不適切会計まで発覚した東証グロース上場のグッドスピード…
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株価爆上がりの陰で進むリストラ…オムロン、ソニーIE、資生堂の狙いは?
歴史的な連日の株高に、盛り上がる大幅賃上げムード……。いささか浮かれ過ぎの気がしないでもないが、その裏でこのところ相次いでいるのが有力企業による大規模な人員削減計画の発表だ。 2月26日にフ…
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「津田沼戦争」を勝ち抜いたヨーカドーが閉店へ…空き店舗のまま“棚ざらし”の恐れも
「戦争」の遺構──と化す可能性もゼロとは言い切れない。 無論、戦争と言っても軍隊を動員して戦火を交える本物の戦争ではない。千葉県習志野市から船橋市東部にかけてのベイエリアを舞台に流通大手各社が…
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インキ最大手DICの決算が真っ赤っ赤に…ドイツ企業からの買収は失敗だった?
投資家からは落胆のタメ息が漏れる。印刷用インキとその原料である有機顔料の世界最大手・DIC(旧大日本インキ化学工業)が23年12月期で約23年ぶりとなる最終赤字に転落した。M&Aの失敗が最大の要因だ…
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金融庁がコベナンツ開示を義務付けへ…銀行側が消極的、そのワケは?
財務基盤の維持・安定性や収益力の持続性に、いまひとつ自信が持てない企業や経営者からは悲鳴も上がりそうだ。金融庁が上場企業に対し、銀行から融資を受ける際に結んだ特約事項=財務制限条項(コベナンツ)の開…