経済ニュースの核心
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経団連会長企業の住友化学が巨額赤字に転落…石油化学と住友ファーマの医薬品が大苦戦
双子の赤字──が経団連会長会社で総合化学大手の住友化学を「ちょっとした瀬戸際」(業界筋)に追い詰めている。本業の石油化学事業と上場子会社・住友ファーマを核に展開する医薬品事業が大苦戦。先週末には業績…
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東京メトロが株式上場へ 時価総額は1兆円規模の可能性も…実は成長戦略が見えてこない
エクイティーストーリー(成長戦略)を果たしてどう描くのか──。東京地下鉄(東京メトロ)の2024年度中の上場が固まった。発行株の53.4%を持つ国と残る46.6%を握る東京都がそれぞれ半分ずつ保有株…
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米住宅メーカーを巨額買収した積水ハウスの大勝負 約7125億円は“高値掴み”か
「大きな買い物。さすがに相手方の資産査定や経営陣の『身体検査』には万全が尽くされているんじゃないですか」。株主の一部からはこんな皮肉も漏れる。 東京・五反田の物件を巡る不動産取引で地面師グルー…
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サムスン電子が稼ぎ頭の半導体部門で赤字転落のなぜ…韓国経済の先行きに不安も
韓国産業界の巨人・サムスン電子が身もだえしている。稼ぎ頭の半導体部門が営業赤字に転落。そのうえ得意の半導体メモリー「DRAM」で世界シェア2位・同国SKハイニックスの猛追を食らっているためだ。サムス…
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蜜月から“いがみ合い”の挙げ句…大王海運が北越コーポの株を買い占めの顛末
製紙大手・北越コーポレーションと大王製紙の関係が再びキナ臭さを増している。大王海運(四国中央市)グループが昨年9月以降、北越コーポ株を市場内外で急速かつ大量に買い占め。これに対抗する形で北越が同12…
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軽自動車首位ダイハツの“自爆”で漁夫の利の…スズキは株価も反転上昇へ
相手の失策は自陣の好機──。スポーツ界では当たり前の理屈だが、これは無論、どの世界でも当てはまる。スズキの株価が上昇に転じた。 11月13日に年初来高値となる6577円をつけた後、12月14…
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アルツハイマー新薬レカネマブが販売開始 高価格だけどエーザイが「それでも不満」の背景
アルツハイマー病新薬の国内販売が20日から始まった。「レカネマブ」(製品名レケンビ)だ。エーザイと米バイオジェンが共同開発したもので、脳内に蓄積されたアルツハイマー病の原因物質とされる「アミロイドβ…
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「ベネフィット・ワン」めぐる熾烈TOB合戦の行方…「第一生命」「エムスリー」両社の狙いは
1800円以上──パソナグループ傘下の福利厚生代行サービス最大手、ベネフィット・ワンにTOB(株式公開買い付け)を実施中の医療情報サイト運営のエムスリー。これに対し先週、対抗TOBを突き付けた第一生…
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「イトーヨーカ堂」が都内屈指の好立地店から立ち退きのナゼ…ライバル「イオン」が後継テナントに
50年以上も連れ添った古女房を叩き出し、新しいカミさんを迎え入れる。しかも新旧両妻は、かねて因縁の間柄──とあっては格好の世間話ネタと言えなくもない。 流通大手、イトーヨーカ堂が「都内屈指」…
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ダイワボウHDの繊維事業売却は「英断か」…企業にとって祖業はお荷物なのか?
企業にとって「祖業」とは厄介な存在に違いない。業績不振に陥っても取引先や従業員などステークホルダーを巡るしがらみや因習などが複雑に絡み合い、なかなか抜本的な打開策を講じづらい。歴史を積み重ねていれば…
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ライザップの業績が再び急降下「異常なペース」で出店、チョコザップの先行投資も重くのしかかる
大量出店・大量閉鎖は実店舗ビジネスのいわば“宿命”といったところか。RIZAP(ライザップ)グループの業績が再び急降下している。先週発表した2023年度上期(4~9月)決算は営業損益が57億円の赤字…
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IHIや中部電力などが出資 エネルギー政策の切り札だった米国「小型原発」が計画中止
日本のエネルギー戦略の行く手に暗雲が漂いはじめたと言ったら大袈裟か。IHIや中部電力といった日本企業も参画する米国での小型原子力発電設備開発プロジェクトの打ち切りが先週、決まった。インフレや金利高で…
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パチンコホール運営大手「ガイア」が過去最大級の倒産…再建支援に“策士”が名乗り
取引金融機関や納入元の遊技台メーカーなどの間では「10月中の倒産」はある程度織り込み済みだったようだ。同月初旬の手形決済が不調に終わっていたうえ、16、19、25、31日と月内に新たな手形決済日が立…
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後発薬最大手「サワイHD」で新たな不正発覚…承認書とは異なる手法で品質試験
「サワイよ、おまえもかと言いたくなる」 厚生労働省幹部がタメ息をつく。 品質不正が相次いでいる後発薬業界で、今度は沢井製薬を傘下に持つ最大手、サワイグループホールディングス(GHD)で…
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「第一三共」が米製薬大手との超大型契約 時価総額で国内製薬トップを奪還
その日、株価は急騰した。一時は前日終値比で約18%高にまで上昇。最終的には14%高で引けたものの、時価総額を7兆9731億円と国内製薬業界首位の座にまで押し上げた。 先週末20日の東京株式市…
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米中で破産申請が相次ぐ…新興電気自動車メーカーの危機はなぜだ?
新興EV(電気自動車)メーカーが苦戦を強いられている。一時は「次のテスラ」とももてはやされていた米ローズタウン・モーターズが今年6月に米連邦破産法11条の適用を申請して経営破綻したのに続き、先週には…
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「鉄は国家なり」の凋落…日本製鉄が“異例中の異例”で製鉄所を丸ごと全面稼働停止
「鉄は国家なり」。ドイツ統一を成し遂げたプロイセン首相・ビスマルクの議会演説「国家は血なり、鉄なり」に由来するこの言葉を日本で最初に使ったのは伊藤博文だったといわれている。 1901年、伊藤が…
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SBI新生銀行の非上場化前に大株主として村上世彰氏登場 波乱を呼ぶ“化かし合い合戦”の行方
「キツネとタヌキの化かし合いのようなものでは」。金融関係者らの間ではこんな皮肉も漏れる。 公的資金の完済に向けてSBI新生銀行の非上場化という“奇策”に打って出たネット金融大手、SBIホールデ…
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三菱地所が参入するテーマパークはきれい事では成り立たない…“お公家集団”にできるのか
「『武士の商法』ならぬ『公家の商法』といった結末に終わるのでは」──不動産業界筋からはこんな揶揄も漏れてくる。 三菱地所が大型テーマパーク事業に参入する。2015年に米軍から返還された横浜市の…
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景気動向の指標「工作機械受注額」の前年割れをどう読み解くか
景気は果たしていいのか、悪いのかそれとも「適温」なのか──。何とも悩ましい展開が続く。 「3~6カ月先の設備投資や景気の動向を占う」(経済産業省幹部)とされる工作機械受注額の前年割れが止まらな…