著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

新型コロナでは開発中止も…「アビガン」が世界初のマダニ感染症治療薬として復活

公開日: 更新日:

 帰ってきた!──と言っても何も「ウルトラマン」のことではない。「アビガン」だ。

 新型コロナ感染症の流行初期に、治療薬候補として安倍晋三元首相がしきりと肩入れしたことから「アベガン」などとも皮肉られた医薬品だ。一時は巨額の国家備蓄予算も付けられたが、2022年秋「十分な効果が得られず」として対コロナ薬としての開発中止が決定。

 新型コロナの感染症法上の5類への移行とともに、その存在は人々の脳裏から遠ざかりつつあった。それが先週、全く別のウイルス性感染症の治療薬として蘇ったのだ。

「重症熱性血小板減少症候群」(SFTS)。マダニが媒介する感染症で、薬事審議会(厚生労働相の諮問機関)の専門部会で治療薬として承認することが了承された。正式に承認されればSFTSの治療薬としては世界初となる。

■死に至るケースも

 SFTSはマダニにかまれることで発症する。潜伏期間は6~14日程度とされ、まず38度以上の発熱。さらに嘔吐や下痢といった消化器症状を引き起こす。70歳以上の高齢者は重症化しやすく、死に至るケースも少なくない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情