喜怒哀楽のサラリーマン時代
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川又幸彦さん<3>橋本龍太郎、宮沢喜一を殺すまで死ねない
「本日、人身事故のため電車が遅れ……」 駅のプラットホームでよく聞く日常のアナウンスだ。その瞬間、誰かの命が失われているかもしれないのに、もう気にも留めない自分らがいる。 バブル崩壊後…
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川又幸彦さん<2>社長時代の最高年収900万円も銀座とは無縁
バブル最盛期、川又さんの総資産は3000億円に膨れ上がっていた。当時、週刊現代が「日本の金満家63人」という特集を組み、西武の堤義明氏、森ビルの森泰吉郎氏(故人)らのいわゆる“バブル紳士”と並べて川…
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川又幸彦さん<1>総資産3000億円でも軽自動車を自分で運転
「ヨンヨンマルマルワンワンワン」でおなじみのウイークリーマンションのテレビCM。社長の川又さん(71)が自ら出演し、最盛期には総資産3000億円を築き上げた。だが、バブル崩壊……。現在の川又さんは家賃…
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松野弘さん<5>転職3回で得た財産は人脈…役立つ時が来る
電通からパイオニア、そしてシンクタンクの日本総研へ――。いずれも、「いつかは大学教員になる」という目標を最優先した結果の転職だった。 「日本総研に転職したのは1982年。研究調査部に配属になっ…
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松野弘さん<4>「電通は人使いが荒い会社だったけど…」
パイオニア入社は、1976年。当時、同社はハイファイオーディオ業界のトップ。海外進出も積極的だった。 「配属先は国際部アメリカ課でした。ここは花形部署で、現在のパイオニアの会長をしている小谷進…
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松野弘さん<3>異動した国際広告局はヒマな時間がなかった
電通入社2年目、松野さんは国際広告局に異動になる。そこは、約200人もの大組織。同社の精鋭たちが集まるセクションで、最初の部署と打って変わって「ヒマな時間がほとんどない」ハードな部門だった。 …
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松野弘さん<2>「喫茶店で打ち合わせが1日5~6回もあった」
電通での最初の配属先は、「PR局電通報編集部」。社内で“一番忙しくない部署”と聞いて、自ら望んだが……。 「始業時間は午前9時から。出社するや、すぐに先輩から“茶~、飲みに行こう”と声がかかる…
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松野弘さん<1>大学に残るはずが 電通では一番ヒマな部署へ
松野さんは1970年に早稲田大学第一文学部を卒業した。社会学専攻で、当時はだれも関心を寄せていなかったマイノリティー問題を研究。教授から「大学に残れ」と勧められていたこともあり、就職試験の準備はして…
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女流棋士加藤圭さん<5>学童での経験が棋士活動に役立った
障害のある児童や生徒の学童で働きながら、将棋の研修会に通って2年目の18年6月、第4回YAMADA女流チャレンジ杯でベスト4に入り、女流二級に昇格。当時の規定では、二級昇級は2年以内(14棋戦以内)…
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加藤圭さん<4>将棋があったから上司の忠告も聞き流せた
「放課後等デイサービス」で働いていた2年間、大変だったのは、子供たちの世話以上に、同僚たちとの人間関係だった。 「暴れて周りの子供を殴っちゃうような発達障害の子供たちがいましたが、きつく叱ったり…
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加藤圭さん<3>発達障害の子供に噛まれたときは驚きました
女流棋士への夢は捨てずに2016年9月、都内の「放課後等デイサービス」で働き始める。職場は、発達障害を含めた障害のある児童・生徒のための学童保育施設で、12年前に始まった行政サービスのひとつ。大学院…
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加藤圭さん<2>女流棋士を目指しつつ学童の契約社員に応募
2016年3月に川村学園女子大学大学院を修了。その後は、10~11月に行われる臨床心理士試験を受けるつもりだったが、気持ちは将棋に傾いていった。 「実は、大学院1年の3月にアマ女王戦に出るまで…
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加藤圭さん<1>臨床心理士の夢がぐらついた思い出の名人戦
高校生棋士・藤井聡太七段(16)は先月、史上最年少で通算100局に到達。さらに快進撃を続けている。歴史的な才能の持ち主はともかく、棋士は社会経験がないまま、20歳前後でプロ入りする人がほとんどだが、…
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渡辺由美子さん<5>NPOの原動力となる情熱は尽きない
百貨店、出版社を経て、フリーランスとして5~6年活動している間に出産。その後、夫の転勤に伴って2001~02年にかけて、家族で英国に移住しました。 向こうでも、フリーとしてできる仕事は手がけ…
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渡辺由美子さん<4>百貨店を退社し就職情報誌の編集に
西武百貨店での勤務は、PDCAサイクルを現場ですべて体験できる貴重なものでした。そこで7年勤めると、今度は「もう少し違うことをやってみよう」と思うようになりました。 ちょうどその頃、リクルー…
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渡辺由美子さん<3>全員で包装技術を学び信頼回復に努める
私が働いていた頃の西武百貨店は堤清二さんが社長をされていて、「流通業者はマーケットオリエンテッドでなくてはならない」ということをおっしゃっていました。 それまでは「生活提案」という概念のもと…
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渡辺由美子さん<2>“ホワイトデーにハンカチを”で大行列
百貨店のギフトプロモーションの仕事は、クリスマスやバレンタインデーなどが大きなものとなります。 クリスマスなら「天使をモチーフにする」などとテーマ設定をして、それに合わせてアーティストによる…
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渡辺由美子さん<1>今に生きる西武百貨店池袋店の経験
今、日本でも問題となっている「子どもの貧困」。経済格差が学力格差に結びつき、それが貧困の連鎖につながってしまうという現実に立ち向かうのが、都内を中心に広く学習支援活動を行うNPO法人「キッズドア」だ…
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佐伯チズさん<5>肩たたきで帝国ホテルの“ゴッドハンド”に
45歳で化粧品会社のクリスチャン・ディオールに転職。販売員の教育とそれに合わせた店舗のディレクション、新人から経験者まで教育全般、マーケティング、さらに教育マニュアルを3年で作り終え、待っていたのは…
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佐伯チズさん<4>女性の一番良くないところは“つるむ”こと
男性と対等に仕事をしてきた佐伯さんは、男性が嫌いな女性の部分を出さないように心がけてきた。 「グチを言わない、言い訳しないのが男性です。それに対して女性の一番良くないところは“つるむ”こと。つ…