クスリと正しく付き合う
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死に至る「肺炎」が薬の副作用で発症するケースもある
日本における死亡原因の3位は「肺炎」です。細菌やウイルスへの感染が原因になる場合が多く、とりわけ65歳以上になると要注意です。 そんな肺炎が、薬の副作用として起こるケースがあることをご存じで…
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骨粗鬆症の治療薬は顎の骨が溶ける副作用にご用心
薬の副作用には、軽いものから重篤なものまで、さまざまあります。重篤な副作用は軽いものに比べて起こりにくいといえますが、万が一、起こってしまった場合にはQOL(生活の質)が著しく低下し、最悪の場合は命…
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副作用が出なかった人も薬の作用が重なり表れるケースが
副作用とは、予期しない作用や目的としている効果以外の作用を指します。有害事象である場合も少なくないので、患者さんがつらい思いをすることもあります。 自分もつらい思いをした上に、周りに迷惑をか…
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なぜだ? 点眼しただけなのに苦味を感じる目薬がある理由
副作用ではないものの、薬の特性によって、患者さんが驚いてしまうような反応が起こる薬があります。「苦味のある目薬」もそのひとつです。薬が苦いのは当たり前だろうと思うかもしれませんが、飲んで苦いのではな…
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尿が真っ赤になる薬がある
薬が体から排出される経路は大きく2つあります。①「腎臓から尿と一緒に出ていく」②「肝臓で代謝されて便と一緒に出ていく」の2経路です。ということは、腎臓や肝臓が障害を受けて働きが悪くなってしまった場合…
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飲むタイミングによって副作用が出やすくなる薬がある
薬の副作用が表れる原因のひとつに「用量」が挙げられます。たくさん使いすぎ(飲みすぎ)てしまうと副作用が出るということです。逆に少なければ効かないわけですから、「決められた量=用量」を適切に使う必要が…
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使うと酔っぱらってしまうかもしれない薬がある
副作用のない薬はありません。また、一般的に副作用=有害事象と思われがちですが、副作用とは「目的としていない作用全般」を指します。ですから、有害事象もあればそうでないものもあります。また、有害事象の原…
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薬が余ってしまう人は処方量を調整してもらうことができる
医療費の無駄を省くことは、自身の医療費の節約にもなりますし、これまでのように高水準の医療を安く受けるためには必要不可欠です。医療費の無駄とは、「多めに薬を処方してもらう」とか、「必要ではない薬を処方…
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無駄な薬を使わないことが国民皆保険制度の維持につながる
病院に行ったり、薬局で薬をもらったりする際に「高い」と感じることもあるかと思います。しかし、公的保険を使わずに支払う金額はその3~10倍するわけで、そう考えると日本の国民皆保険制度の恩恵は非常に大き…
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災害だけでなく“医療経済”が薬の安定供給を妨げるケースも
災害に見舞われたとき、病院も薬局も近くになく、移動もままならない場合、必要な薬を入手することが難しくなってしまうケースは容易に想像できます。しかし、災害によって直接的に薬が入手できないという状況では…
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薬の適正使用は適切な製造と流通がなければ成り立たない
2017年もあとわずかとなりましたが、今年は医薬品の“安全神話”が崩壊した年といっても過言ではないと思います。 医薬品の製造・流通において、あってはならない事件が次々に起こりました。 …
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インフルエンザワクチンはなぜ大量生産ができないのか
急激に寒さが厳しさを増し、インフルエンザの季節になりました。賛否両論はあるものの、「予防」するためにはワクチン接種が効果的なのは間違いありません。 ワクチンの効果は接種した人だけでなく周囲の…
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美容クリーム代わりに処方薬が使われていることの問題点
「ヒルドイド」(ヘパリン類似物質)という処方薬が最近大きな話題になっています。保湿、角質化の防止などに用いられる外用薬(塗り薬)です。 保湿剤としては尿素配合剤と比較して刺激性が少なく、血流量…
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医療費を圧迫しないためにもHIV「予防薬」開発が望まれる
「後天性免疫不全症候群」(AIDS)の原因となるヒト免疫不全ウイルス(HIV)の治療薬は、「治療上やめられない薬」のひとつです。有効性の高い薬の開発に伴い、患者の生存期間が長くなってきています。 …
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AIDSの発症を抑えるためには抗HIV薬を飲み続けなければならない
「治療上、やめられない薬」のひとつに抗HIV薬があります。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)はヒトに感染するウイルスで、「後天性免疫不全症候群(AIDS)」を引き起こします。 HIVに感染すると、…
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「医療用麻薬」は適正に使えば依存は生じない
「やめられない薬」には、「治療上やめられない薬」と「患者の希望でやめられない薬」があります。継続の必要性が全くないにもかかわらず、患者の継続希望が強い薬の中には、いわゆる「依存性薬物」もあります。依存…
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難病SMAに初の治療薬「スピンラザ」は1本932万円
今年8月、乳児型脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する超高額薬剤「スピンラザ」が保険適用となりました。SMAは日本では難病に指定されていて、患者数は10万人に0.5~1人といわれています。脊髄にある運動の…
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「薬をやめたくない」患者の希望とどう向き合うべきか
薬の中には「やめられない薬」というものもあります。その理由には①「やめたら症状が悪化する(最悪の場合は死に至る)」、②「やめたくない」の2つがあります。 ①の場合、たとえば1型糖尿病はインス…
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必要ない薬を漠然と飲み続けると国民全体に負担がかかる
「薬の適正使用」とは、「薬を必要なときに必要な量を使う」ということです。前回は、必要ではない薬を飲み続けることによる副作用のリスクについて取り上げました。 今回は医療経済上の観点からお話ししま…
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必要のない薬を飲み続けると重病を引き起こす危険も
薬の「適正使用」とは、「薬を必要な時に必要な量を使う(用法・用量を守る)。必要なければ使わない」ということです。つまり、使うべき時(状態)に使って、そうでなくなったら(症状が改善したり、悪化するなど…