発掘おもしろ図鑑
-
「東京もっこり散歩」いからしひろき・文 芳澤ルミ子・写真
本書のテーマである「もっこり」とは、丘と呼ぶには小さいが、盛り土と呼ぶには大きい土地のこと。地価が高い上に、慢性的なスペース不足の東京では、土地という土地が隙あらば「平ら」にならされてきた。 …
-
「地図でスッと頭に入るアメリカ50州」デイビッド・セイン監修
トランプの再選か、バイデンの政権奪還か。 世界が注視する中、アメリカ大統領選挙の結果がようやく出た。 この4年、世界を振り回してきたトランプだが、スキャンダルが次々と発覚しても、なぜ…
-
「浮世絵の解剖図鑑」牧野健太郎著
印象派の巨匠たちにも多大な影響を与えた浮世絵だが、美術品として鑑賞するだけではもったいない。浮世絵には、さまざまな謎や江戸の洒落、庶民の知恵が詰まっているのだ。江戸っ子たちは、浮世絵に忍ばせるように…
-
「うおづら」森岡篤著
世の魚図鑑は、体形や体色、模様がよく分かるように、魚の姿を横向きで伝えている。対する本書は、真正面から魚の顔を写した異色の図鑑。魚の顔、だから魚面=「うおづら」だ。 ページを開けば、感情表現…
-
「ペンギンのABC」ペンギン基金著
著者として名前が記された「ペンギン基金」とは、南極観測隊員などを歴任した故青柳昌宏氏によって、国内外のペンギンを保護する団体への寄付と、ペンギン研究者への援助を目的として設立されたNGO団体。本書は…
-
「奇想の国の麗人たち」中村圭子編著
平安時代の「源氏物語」や江戸時代の「雨月物語」など、日本人に長く語り継がれてきた古典・伝承文学には、民族に共通する心、心理学が説く「集団無意識」が潜んでいる。そこから日本人の特性を読み解くこともでき…
-
「ロヒンギャ 差別の深層」宇田有三著
3年前の夏、70万人を超えるロヒンギャの人々が、ミャンマーから隣国バングラデシュへ逃れたニュースが世界中に流れた。 軍事独裁国家から民政移管され、民主化活動家のアウン・サン・スー・チー氏が国…
-
「この世界を知るための大事な質問」野澤亘伸著
ページを開くと、乾燥してひび割れた大地に立つ少年たちの写真が目に飛び込んでくる。そして、写真には「ここは彼らが生まれる前は、全く違う景色でした。何があったのでしょう?」と質問が添えられる。ヒントは少…
-
「まんが訳 酒呑童子絵巻」大塚英志監修 山本忠宏編集
中国で生まれた絵巻は、日本でも平安時代末期に盛んに制作されるようになり、人気を博した。 もともとは仏教の教えを広めるために作られたものだが、江戸時代には歌舞伎や能で知られるようになった物語の…
-
「名城の石垣図鑑」小和田哲男監修
戦国武将たちが築いた城郭は、時代の空気が感じられる遺物として多くの日本人を魅了してやまない。しかし、その天守の多くは復元されたもので、創建時のままの姿で残っているものはわずか12天守しかない。 …
-
「村上T 僕の愛したTシャツたち」村上春樹著
ノーベル賞の下馬評に挙がるような世界的巨匠ながら、著者ほどTシャツが似合う作家もいない。氏はコレクターではないが、目についてつい買ってしまったモノをはじめ、マラソンレースに参加した際の完走Tシャツ、…
-
「国立公園を旅する」日本国際放送/企画 NHK出版/編集 環境省/協力
日本の自然の最大の特色はその多様性にある。4つのプレートの合わせ目に位置することによって、さまざまな地質・地形や山容と、植生も動物相も異なる多様性に満ちた自然が生まれた。そんな列島の美しい自然の中で…
-
「移民の世界史」ロビン・コーエン著 小巻靖子訳
コロナ禍で世界は一変。多くの国で国境が閉じられ、都府県の境を越えることさえ躊躇してしまうことになろうとは。まるで江戸時代に逆戻りをしてしまったかのようだ。 そもそも人類の歴史は移動とともにあ…
-
「イラスト図解 感染症と世界史」神野正史監修
300年太平を守り続けた徳川幕府が、黒船がきっかけで幕末維新の乱世に突入したように、歴史には「流れ」がある。動かないときには誰がどんなに望もうとテコでも動かないのに、ひとたび動き始めれば、今度は誰が…
-
「THE FISH 魚と出会う図鑑」長嶋祐成著
魚の絵描き「魚譜画家」の著者は、小学校低学年のときに、漫画でその存在を知ったピラニアの幼魚を飼ったことがあるという。見た目は愛らしい小魚が、漫画の描写通りに小さな怪物であることはすぐに分かった。一方…
-
「日本の路線図」宮田珠己 井上マサキ 西村まさゆき著
乗り換えや他社との乗り入れなどの複雑な情報を簡潔に表現した鉄道の路線図。スマホの乗り換え案内やナビ機能が登場するまで、毎日のようにお世話になったものだ。 各地のその路線図ばかりを集めた異色の…
-
「ダム大百科」萩原雅紀監修
大雨や渇水など、この季節になると何かと話題になるダムだが、国内にどのくらいあるのかご存じだろうか。なんと大小合わせておよそ3000基もあるそうだ。 近年では、観光目的の放流イベントや季節ごと…
-
「こけし図譜」佐々木一澄著
昭和初期の第1次、そして昭和30年代の第2次に続き、現在は第3次の「こけしブーム」だという。ご存じのように、こけしは東北6県で作られる轆轤でひかれた木の人形。 頭と胴だけのシンプルな構成で「…
-
「歌舞伎の101演目解剖図鑑」辻和子著
400年以上の歴史を持つ歌舞伎は、「美しく巨大な迷宮」のようであり、長年観劇を続けていても次々に未知の扉が現れてくるという。そんな迷宮を迷わずに歩く最初の重要なカギとなるのが「基本設定の理解」だ。 …
-
「[図説]毒と毒殺の歴史」ベン・ハバード著 上原ゆうこ訳
2年前、英国で起きた毒殺未遂事件に世界中が震撼した。後に被害者の元スパイの自宅玄関のドアノブに吹き付けられていたのが旧ソ連の研究所で開発された猛毒「ノビチョク」と判明したのだ。 目障りな人物…