クスリ社会を正しく暮らす
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針を刺さない新たなインフルエンザワクチンの使用がスタート
以前、新型コロナワクチンについてお話ししましたが、「インフルエンザワクチン」についても大きなトピックがあります。 昨年3月に製造販売承認され、今シーズンから本格的に使用される「フルミスト点鼻…
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紅麹サプリ被害で報告されたファンコーニ症候群は早期発見が重要
小林製薬の「紅麹の成分を含むサプリメント」を摂取した人が健康被害を訴えた問題で、厚生労働省は「青カビが混入して作られたとみられる『プベルル酸』が原因物質だとほぼ確定した」とする調査結果を公表しました…
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薬剤師は“お薬を渡しておしまい”ではない…学会に参加して感じた
去る9月22、23の2日間、第57回日本薬剤師会学術大会が「彩」をメインテーマとして、さいたま市の大宮ソニックシティ、さいたまスーパーアリーナ、パレスホテル大宮で開催されました。「彩の国埼玉県で行わ…
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新型コロナワクチンで指摘される“懸念”には科学的証拠が不足している
10月から高齢者などを対象にした新型コロナワクチンの定期接種が始まりました。現在、使用可能なワクチンは、米モデルナの「スパイクバックス筋注」、米ファイザーと独ビオンテックの「コミナティ筋注」、武田薬…
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新型コロナワクチンの定期接種がスタート…自己負担の費用はどうなる?
10月1日から自治体による新型コロナワクチンの定期接種が始まります。定期接種の対象者は、65歳以上の高齢者や重い基礎疾患を持つ60~64歳の人になります。接種費用の一部は国が市町村に助成し、自己負担…
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まぜるな危険…塩素系洗剤と酸性の食品で発生する事故に注意
今月2日、広島市内のクリニックで塩素ガスが発生し、28人が入院する事故が起こりました。大きなニュースとして取り扱われていたので、覚えている方も多いのではないでしょうか。 今回の事故は塩素系の…
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グレープフルーツジュースが効き目を強めてしまう薬はたくさんある
血圧を下げる降圧薬とグレープフルーツジュースの“飲み合わせ”は広く知られています。グレープフルーツに含まれているフラノクマリン類が、腸内の細胞に存在する薬物代謝酵素CYP3A4を不可逆的に阻害するか…
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学校薬剤師は「空気検査」で一酸化炭素や二酸化炭素の測定を行う
学校薬剤師として、インフルエンザなどの感染症がはやる冬場は「空気検査」をよく実施します。 教室でストーブを使用している場合には一酸化炭素の測定を行います。ストーブが不完全燃焼を起こしていると…
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昭和6年に誕生した「学校薬剤師」はどんな仕事をしているのか
先日、「学校薬剤師」として小学校の水道の水質検査を行いました。学校薬剤師というのは、学校医や学校歯科医らとともに、学校保健安全法で学校に設置が義務付けられています。 学校医というと、児童生徒…
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「薬剤管理サマリー」の活用はポリファーマシーの減少につながる
最近、「かかりつけ薬局」や「かかりつけ薬剤師」を持たれる方が増えてきています。かかりつけの薬剤師は、その患者さんが多くの医療機関で出してもらっている薬をすべて把握し、飲み合わせがないか、副作用が出て…
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高齢者施設での服薬を昼1回に集約…医療安全の向上につながる
日本老年薬学会は、高齢者施設でのポリファーマシー対策を実行するために、「服薬回数を減らし、昼1回に服薬を集約する」とした服薬簡素化を提言しました。 介護老人保健施設(老健)などでは、施設職員…
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オンライン服薬指導の注意点…対面でなければわからないことがある
先週まではオンライン診療・服薬指導のメリットばかりお話ししましたが、もちろん注意点もあります。 最も気を付けるべき点は、「医療従事者が実際に患者さんに触れることができない」ことではないでしょ…
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Amazonファーマシーは国民の薬に対するリテラシーをアップさせる
去る7月23日に行われた「Amazonファーマシー」の記者会見に同席させていただきました。Amazonファーマシーとは、Amazonショッピングアプリ上の自身のアカウントから、登録されている対象薬局…
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広がる「オンライン服薬指導」はどんどん進化している
病院に足を運んで診察してもらう方法を「対面診療」と呼び、ビデオ通話のようにパソコンやスマホなどを通して診察する方法を「オンライン診療」と呼びます。同様に情報通信機器を通して行う服薬指導を「オンライン…
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「ポリファーマシー」を勘違いして必要な薬まで減らされている患者もいる
「ポリファーマシー」という言葉を聞いたことがあるという方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。ポリファーマシーとは、「医薬品を多剤服用しており、かつ害が生じている状態」と定義されます。高齢者の3分の…
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妊婦には使えなかった降圧剤が最近になってOKになった理由
「妊娠しているのですが、この薬は飲んでも大丈夫ですか?」 薬剤師として病院に勤務していると、医師や患者さんからとてもよく聞かれる質問です。一番心配なのは、医薬品による催奇形性や先天異常など胎児…
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「アナフィラキシー」に備える注射薬を携帯する児童が増えている
先日、小学校の教員を対象に「エピペン」の講義を行いました。近年、小学校では食物アレルギーの児童がエピペンを携帯しているケースが増えているのです。 エピペンは、過去にアナフィラキシーを起こした…
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【毒蛇咬傷】噛まれてもほとんど症状が出ない人がいる
暑い季節になるとアウトドアでの活動が増えます。同時に蛇に噛まれて病院に運ばれる人も増えてきます。日本には60種類程度の蛇が存在しているといわれていて、中でも毒蛇に噛まれると命に関わるケースもあります…
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適切な治療や薬を知っておくためガイドラインを活用したい
今年4月に「成人肺炎診療ガイドライン2024」が発刊されました。診療ガイドラインには、その疾患の診断方法や標準的な治療方針などについて最新の情報が記載されています。多くの医療従事者にとって、さまざま…
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目薬の正しいさし方…点眼後にまばたきはしない
先日、ヘルパーさんから「点眼薬(目薬)」をさす順序について質問がありました。複数の点眼薬を使う場合、点眼の間隔を5分以上空けていれば配合変化などの影響は少ないとされていますが、それでも後から点眼され…