著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

広がる「オンライン服薬指導」はどんどん進化している

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 病院に足を運んで診察してもらう方法を「対面診療」と呼び、ビデオ通話のようにパソコンやスマホなどを通して診察する方法を「オンライン診療」と呼びます。同様に情報通信機器を通して行う服薬指導を「オンライン服薬指導」と呼んでいます。

 オンライン服薬指導は令和元年の改正薬機法において施行されたのですが、当時は初回からは行えず、対面で服薬指導を行った薬剤師と同じ薬剤師が原則行うなど、なかなか導入が進まない状況が続いていました。その後、新型コロナ感染症が流行し、感染予防の観点からも広くオンライン診療・オンライン服薬指導が行われました。令和4年3月改正薬機法施行規則では、初回からのオンライン服薬指導が認められ、さらに対面診療で交付された処方箋においてもオンライン服薬指導の実施が可能となりました。

 オンライン服薬指導は基本的に予約した時間に受けられるため、患者さんの待ち時間は不要です。また、感染症流行時でも、非接触で服薬指導を受けられるので、2次感染の不安を軽減することができます。

 今後、電子処方箋や電子版お薬手帳をはじめ、医療情報の電子化はどんどん進展していくでしょう。ただ、患者さんがご自身で使ってみないと、そのメリットや便利さにはなかなか気づけません。スマホにダウンロードしたマイナポータルからも、自身の処方情報が閲覧できるようになっているのですが、ほとんどの方は見たことがないのではないかと思われます。メリットを実感するためにも、もし機会があれば、このような新たなツールを経験されてみてはいかがでしょうか。

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