沢田研二の音楽1980-1985
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沢田研二の内面にあるヨーロピアンな本質が発露したメロディーの魅力
「沢田研二ってヨーロッパな人だなぁ」とつくづく感じることがある。 70年代に、ヨーロッパ各国でシングル、アルバムをリリースしたことの印象も強いのだが、それ以上に、本人の持つムードが、ヨーロピア…
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「全音下げ」編曲オーダーを伊藤銀次が失念…でもキーを下げないでくれて本当に良かった!
シングル「渚のラブレター」についても、レコーディングの詳細は、編曲を担当した伊藤銀次著「伊藤銀次自伝MY LIFE,POP LIFE」(シンコーミュージック・エンタテイメント)に詳しい。内容をかいつ…
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この曲のおかげで私はギターが弾けるようになった
たまには、あの頃の自分の話でも──。1981年は中学3年生。「渚のラブレター」が発売された5月は、校内暴力に息を潜めながら「そろそろ受験勉強せんといかんなぁ」などと思っていた頃だ。 でも、勉…
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「渚のラブレター」はとにかくブルー基調のジャケットが美しい
主演として天草四郎時貞を演じた映画「魔界転生」の撮影などもあり、少しブランクがあいた。 前作「おまえがパラダイス」からほぼ4カ月が経った5月1日の発売。オリコン最高8位、売上枚数23.9万枚…
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1981年は「音楽家・沢田研二」として創作の質を深めていった1年でもある
この年のシングルは、5月の「渚のラブレター」と9月の「ス・ト・リ・ッ・パ・ー」の2枚。オリジナルアルバムは6月の「S/T/R/I/P/P/E/R」の1枚だけとなる。 シングル4枚、アルバム3…
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1981年とは、70年代に息を潜めていた同世代が時代を席巻し始めた年なのだ
1981年がやって来た。今から43年前は、どんな年だったのか。 この年、もっとも売れたシングルは寺尾聰「ルビーの指環」。もっとも売れたアルバムも寺尾聰「Reflections」。日本レコード…
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「沢田研二×(伊藤銀次+佐野元春)」という過激で無茶な掛け算が“最強値”の解答を叩き出した
このアルバムを痛快なものにしているのは、コンセプトがはっきりしているからだと思う。 まずはタイトルからして「G.S. I LOVE YOU」とはっきり。しつこいながらも補足しておけば、「GS…
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「彼女はデリケート」レコーディング…佐野元春の若き才能が沢田研二に火を点けた
A面の3曲目に収められた佐野元春の作詞・作曲「彼女はデリケート」のレコーディング時のエピソードは格別だ。伊藤銀次は自著「伊藤銀次自伝MY LIFE, POP LIFE」(シンコーミュージック・エンタ…
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新しい才能を世に送り出した先駆かつ最大の成功例
このアルバムで作詞を多く任されたのは、三浦徳子だ。シングルカットされた「おまえがパラダイス」を含め、12曲中7曲と半分以上が彼女の作品によるもの。 1980年の三浦徳子といえば、松田聖子「青…
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ジャケットには英語で重要な文言 60年代のモチーフを使い新たな創造に成功している
いよいよ、アルバム「G.S.I LOVE YOU」に入る。 「いよいよ」と盛り上がっているのは、私が個人的にかなり好きな作品だから。もしかしたら、今回の「1980-85」という期間設定の中で、…
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大衆性から離れずスリリングでパンクな戦いを繰り広げた80年代前半こそ「黄金時代」と考える
ここでまた立ち止まり、なぜ「1980-1985」という期間設定なのかについて、説明しておきたい。 当連載で扱うのは、80年代前半の沢田研二。シングルでは1980年の「TOKIO」から85年の…
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「髪グチャグチャかきむしり」はハートビートに乗った自然なパフォーマンスだった
この曲の当時のパフォーマンスを確かめるべく、動画サイトを確認した。注目点は「髪のかきむしり方」である。これ、何か? 実は、前回説明した「ロッカバラード」のリズムに乗りながら、バックバンド=オ…
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「洋楽やりたいねん!」の原点とスピリット
楽曲「おまえがパラダイス」について興味深いのは、同日発売の「G.S. I LOVE YOU」という、タイトルからして「GS」に向けられたアルバムに収録されているにもかかわらず、楽曲そのものがまったく…
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この曲の物語は佐野元春から始まる…そしてスタッフの慧眼をつくづく思い知らされる
このシングルの編曲者・伊藤銀次×沢田研二の物語は、佐野元春から始まる。 佐野元春のファーストアルバム「BACK TO THE STREET」は1980年の4月21日発売。収録10曲のうち、比…
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当時の最新録音技術で60年代風ローファイ・サウンド…凝ってるし、倒錯してるわぁ
早いもので、TOKIOが空を飛び、聖子ちゃんとトシちゃんがデビュー、B&Bやツービートが早口でまくし立てた1980年も、もう年末だ。 そして、沢田研二が紅白歌合戦で「TOKIO」を歌う8日前…
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「酒場」の上で回るのはミラーボールではなく、赤ちょうちんのような気が…
作詞は阿久悠さまの復活だ。沢田研二のシングルを書くのは、前年1979年5月発売の「OH!ギャル」以来。そう、糸井重里から、その啓蒙性を批判されたあの曲である。 実は阿久悠、79年から80年に…
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躍動するディスコ・ビートがなかなかに聴かせる
当時の記憶を掘り起こしてみると、「TOKIO」や「恋のバッド・チューニング」に比べて、インパクトはさすがに薄かったように思う。しかし「ダバダ ディディ ダバダ ディダ」というリフレインは、ちょっと盛…
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沢田研二の“胃潰瘍の功名”でアルバムのロック感・ニューウェーブ感を高まった
収録曲は全10曲。目を引くのが「恋のバッド・チューニング」「みんないい娘」「お月さん万才!」の3曲以外、計7曲を演奏しているバンドである。 バンド名のクレジットは「ALWAYS」(オールウェ…
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アルバムジャケットに細かい工夫を施すセンスはキレッキレ
このあたりのアルバムはすべて、私はLPで持っている。 アルバム「TOKIO」のときと同じような話になって恐縮だが、ジャケットにほれぼれしてしまう。LPサイズで見ているから、なおのことだ。ぜひ…
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歌詞のキワモノ・悪趣味・下世話な魅力はもっと再評価されていい
この曲の魅力について、先に「キワモノ」「悪趣味」という言葉を使ってきた。もちろん、褒め言葉として。もうひとつ加えるなら「下世話」という言葉も似つかわしい。特に糸井重里の歌詞について。 「TOK…