著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

【追悼】いしだあゆみさんは「よろめかせたい女優」だった

公開日: 更新日:

 いしだあゆみが亡くなった。享年76。昨年公開された柳葉敏郎の主演映画「室井慎次 敗れざる者」「室井慎次 生き続ける者」への出演が最後になった。

 そういえば、先月放送された「懐かしのNHK紅白歌合戦~第20回」(リマスター版)で1969年に初出場のいしだあゆみが「ブルー・ライト・ヨコハマ」を歌っていた。その姿は大人びていてとても21歳とは思えない。あの頃の日本人は年相応というか、ちゃんと成熟していたのだなあと感心していたところだった。

 半世紀以上も前の歌が、今も京急電鉄「横浜」駅の発車メロディーに使われるなどご当地ソングとして愛され続けている。歌の魅力、いしだのあの鼻にかかったような独特の歌声あってこそだ。

 俳優としても映画「日本沈没」の令嬢や「青春の門─自立篇」の娼婦カオル、作家・檀一雄をモデルとした「火宅の人」の妻・ヨリ子など意志の強い、凛とした女性がぴったりとハマっていた。マドンナを演じた「男はつらいよ」(29作)の寅さんに迫る寂しげなかがりさんもよかった。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  2. 2

    ニデック永守重信会長の堪忍袋の緒が切れる? 「売上高4兆円」達成に不可欠な牧野フライスの買収が難航中

  3. 3

    巨人・田中将大の早期二軍落ちに現実味…DeNA二軍の「マー君攻略法」にさえなす術なし

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    茨城県知事の異常な県政を朝日も毎日も報じない不思議…職員13人が自殺?重大事件じゃないか!

  1. 6

    立憲民主党の凋落は自民党以上に深刻…参院選改選組が国民民主党に露骨なスリ寄り

  2. 7

    小芝風花&松坂桃李は勝ち組、清野菜名は貧乏クジ…今期ドラマ「トップコート」所属俳優の泣き笑い

  3. 8

    阿部寛「滑舌問題」はクリアできそうだが…新日曜劇場『キャスター』で国民的俳優が試される“唯一の心配事”

  4. 9

    浜田雅功の休養の裏で着々と進む松本人志との"今夏ダウンダウン完全復帰計画"…プラットフォームに本腰

  5. 10

    誰トク?広がる地方私大の公立化…見送られた千葉科学大は「加計学園」が運営撤退も大学存続