小泉進次郎“コメ担当大臣”はパフォーマンスありき…鬼門の「国会追及」控え自民党内ビクビク
本質的な議論は後回しに
つまり、農政が抱える本質的な問題は脇に置き、とりあえず「コメ担当大臣」として目先の「値下げ」に躍起になっているわけだ。28日の農水委ではその点を追及されるのは間違いない。答弁に詰まり、意味不明な「進次郎構文」が飛び出せば一大事。一気に世論の批判を招いてもおかしくない。
そんな展開を恐れてか、自民党内の一部からは不安の声が上がる。農水族議員の秘書はこうこぼす。
「随意契約への切り替えやスーパーなどへの直接売り渡しなど、進次郎さんのやり方はこれまでの農政とは真逆です。彼の方針が現場に受け入れられるかは微妙でしょう。特に、小売りなどへの直接売り渡しは、集荷業務を担っているJA全農を敵に回しかねません。JA系の政治団体は古くからの自民党の集票組織ですから、下手すれば参院選で票を減らすことになるのではないでしょうか」
農水族の“ドン”の森山裕幹事長も「安ければいいというものではない」と進次郎氏にクギを刺していた。
「備蓄米の総量約90万トンに対し、国内の消費量は月約60万トン。ハナから数が足りていないから、結局、安いコメを手に入れられるのは一部の大手流通・小売りに限られ、不公平感が広がる恐れがある。それどころか『安いコメはどこだ!』と混乱を招くことになるのではないか。進次郎さんは『業界の敵』『農家の敵』とレッテルを貼られる展開もある」(ある野党幹部)
安いコメを入手できない国民にソッポを向かれれば、「客寄せパンダ」にもなれない。
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すっかり“令和のコメ将軍”気取りの小泉進次郎氏。価格が下がらなければ形無しだが…●関連記事【もっと読む】『暴走する進次郎コメ担当大臣ブチ上げ 備蓄米放出「随意契約」は「大混乱生む」と専門家が危惧』で詳報している。