「時代とFUCKした男」加納典明(12)畑さんが「ほうほう、ほうほう」って呼ぶと、林の中から馬が現れるんだ
小説、ノンフィクションの両ジャンルで活躍する作家・増田俊也氏による新連載がスタートしました。各界レジェンドの一代記をディープなロングインタビューによって届ける口述クロニクル。第1弾は写真家の加納典明氏です。
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加納「だから取材の人たちが流れの中で『写真撮ってくれませんか』って言われたら撮ったりもしたんだろうけど、あんまりそういうことも言われなかったし。横目で見てたって感じだね。畑さんの作家活動とかは」
増田「先ほどの馬の話に戻ると、4頭の馬を所有してたとおっしゃってましたが世話は加納さんが?」
加納「いや。世話は若い人たちがしてくれるんだよ。餌とか散歩とか。俺は可愛がって乗って、というのが馬との関わりだった。ものすごく懐いてて。俺はメカ好きで、バイクや車が好きだったけども、やっぱり生き物の不思議というか、神秘というか。個性があったり、能力の違いとか、いろいろあったりして、やっぱり面白いわけだよ」