暴走する進次郎コメ担当大臣ブチ上げ 備蓄米放出「随意契約」は「大混乱生む」と専門家が危惧
「とにかくコメ、コメに尽きる!」──。軽率すぎる「コメ買ったことない」発言で更迭された江藤拓前農相に代わり、“コメ担当大臣”に躍り出た小泉進次郎農相の鼻息が荒い。就任初日から一夜明けた22日、農水省の職員を前に「コメの問題をスピード感を持って結果を出せるかどうか」とハッパをかけ、すっかり“令和のコメ将軍”気取りだ。
政府は今年3月から今まで3回にわたって計31万トンの備蓄米を放出。競争入札に基づき、JA全農が全体の95%に当たる29万6195トンを落札したが、15日時点で卸売業者に出荷した数量は約8万トンに過ぎない。流通がボトルネックとなり、コメ価格の高止まりが解消されていない。
こうした事態を受け、進次郎大臣は21日の就任会見で、来週予定していた4回目の入札中止を発表。販売価格が下がらない要因である競争入札を改め、任意の業者と交わす「随意契約」で備蓄米を売り渡していくとブチ上げた。
■江藤農相時代には財務省から「待った」が/b>
22日の夕方は民放のニュース番組をハシゴ。コメ価格の引き下げについて「可能な限り早く」と意気込みを見せ、今後の契約に関しては「この数日、そう遠くないうちに詳細な制度設計を発表できればと思う」と語った。しかし、すんなりまとまるかは見通せない。
「備蓄米放出の随意契約については、実は江藤農相時代に農水省内で話が持ち上がったことがあります。しかし、国有財産を管理する財務省から『待った』がかかった。そうした前例があるだけに、財務省との調整は困難を極めるのではないか」(自民党関係者)