ここがおかしい 小林節が斬る!
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「幸せの国」ブータンで発見した「不幸せの国」日本との差
若い頃からの勉強仲間であるペマ・ギャルポ拓大教授のご案内で、ヒマラヤの裾野にあるブータン王国を訪ねる機会を得た。 かの国は、経済的にはまるで昭和30(1955)年の日本に戻ったような状況であ…
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報道機関の記者は紛れもなく主権者国民の代表である
東京新聞が「記者は国民を代表して質問に臨んでいる」と記したら、官邸が「国民の代表とは選挙で選ばれた国会議員で、東京新聞は民間企業で、会見に出る記者は社内の人事で決められている」「記者が国民の代表とす…
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住民投票にはわが国の最高法である憲法上の拘束力がある
在日米軍普天間飛行場の辺野古移設の是非を問う沖縄県民投票の結果は、「反対」が実に72%を超えた。 それでも、安倍政権はそれを無視して移設工事を続行する構えを崩していない。その背景に「県民投票…
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護憲or改憲 両派応援ソングから考察する憲法改正の新論点
昨年12月に日弁連が「憲法を詩おうコンテスト」の大賞を披露した。その歌詞は、7歳の尾池ひかり君の作で、大要、「私は戦争を知らない。ひい婆ちゃんは知っている。『機銃掃射』からようやく逃げたひい婆ちゃん…
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立憲民主党幹部が保守層にアピール…伊勢神宮集団参拝の愚
正月4日に立憲民主党の代表、副代表、幹事長が打ち揃って伊勢神宮を参拝して一年の無事を祈願したという報道には心底驚いた。 憲法20条3項は「国及びその機関はいかなる宗教的活動もしてはならない」…
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政界では議論が進まず 自民党の改憲案を皆で笑い飛ばそう
自民党は、今年の運動方針の中で、安倍総裁が意欲を示す憲法改正に「道筋をつける覚悟」を明記するそうである。しかも、7月の参院選挙までは政権は改憲国民投票を発議できる両院それぞれ3分の2以上に支えられて…
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「人心一新」は野党共闘の立派な大義 総選挙の統一方針に
既に何回も言い古された「野党共闘」であるが、いまだに当事者たち(つまり現職の野党議員たち)に理解されていないので、また語らせてもらう。 小選挙区(1人区)を中心とした衆議院選挙制度で、自・公…
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「洗脳」を看過してはならない!嘘を並べた改憲扇動が進行
産経新聞の報道によると、11月19日に山口県下関市で開かれた長州「正論」懇話会でケント・ギルバート氏が「自虐史観と憲法改正」と題して講演した。そこで氏は、憲法9条について「いざという時に国民の生命を…
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大嘗祭と憲法の政教分離原則 天皇制に不可欠な憲法儀式
憲法の20条1項は「いかなる宗教団体も、国から特権を受けてはならない」と規定し、89条は「公金は宗教上の事業に支出してはならない」と明記している。これが「政教分離」の原則である。 これは英国…
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政府の怠慢で放置されている「盗撮罪」の新設が急務だ
「犯罪被害者支援弁護士フォーラム」の活動が報道されるまで私も気付かなかったが、私的空間における盗撮には法的規制がない。つまり、それはやり放題で、それにより作成された映像の拡散も野放しである。 …
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条約を無視して…韓国政府の「三権分立」論には無理がある
1965年に日韓基本関係条約と同時に署名・発効された日韓請求権協定2条は、「両国政府は、両国の国民の間の請求権の問題が完全かつ最終的に解決されたことになることを確認する」と規定している。その際、わが…
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“一代一元号”の原則 事前公表は公益にかない不都合もない
現天皇の退位と新天皇の即位に伴い、元号法に基づき、来年の5月1日から新しい元号に切り替わる。 その際に、さまざまなシステムの変更が必要なことと、カレンダー等の印刷に必要なために、前もって新元…
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首相にも改憲の提案権はある しかしその「内容」が悪い
憲法改正が使命だと自任する安倍首相が改憲を唱道する機会が増えてきた。 それに対して、護憲派の人士から、「首相が改憲を主張することは憲法尊重擁護義務(99条)に違反する」とか、「改憲の発議は国…
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既視感あり…「野党間予備選挙」は政権交代につながらない
来年の参議院半数改選の1人区について、野党の有力者たちが、一見「野党共闘」に前向きな姿勢を示しながら、異口同音に、1人区における野党候補だけによる「予備選挙」を提案し始めた。 しかし、私には…
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「改憲案に野党も代案を」という自民党提案の“落とし穴”
憲法改正論議について、時々、自民党側から、「自民党案に対して野党も代案を出して、おおいに議論を戦わせよう」という提案が行われる。 しかしそれは、「野党は、実際には多数の力で審議されることもな…
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安倍「改憲」の焦点はただ一つ 少数説で争う時ではない
自民党総裁3期目に入った安倍首相の最大の関心事は憲法改正である。だから、党の憲法改正推進本部長に腹心の下村元文科相を充て、党議決定をつかさどる総務会長に同じく腹心の加藤前厚労相を充て、国民投票を指揮…
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柴山文科大臣 「教育勅語」の活用など正気の沙汰ではない
柴山昌彦文科大臣が就任直後の記者会見で教育勅語の活用に論及した。いわく、「現代風に解釈されたりアレンジした形で使える部分は十分にあり、普遍性を持っている部分が見て取れる。同胞を大切にするとか国際的な…
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「新潮45」小川論文は科学と事実を無視するLGBT批判暴論
「新潮45」10月号の小川榮太郎氏(文芸評論家)の論文を読んでみた。 いわく、①性的嗜好など見せるものでも聞かせるものでもない。性行為を見せないのが法律の有無以前の社会常識である。②杉田水脈氏…
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杉田水脈議員“擁護論”の怪 「論として成立」していない
LGBTに関する発言で「袋叩き」に遭った杉田議員を擁護する特集が載ったというので、「新潮45」を買って読み、驚かされた。 藤岡信勝教授とは20年以上前に公開のシンポジウムで同席して、その概念…
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根拠はあるのか 不可解な「共産党抜き」野党共闘の主張
月刊日本9月号の中で、「共産党抜きの野党共闘」について正鵠を得た発言が目についた。 まず、元参院自民党議員会長・村上正邦氏は「野党は……『共産党とは組めない』とか内輪もめばかりしていますが、…