【糖尿病治療薬】最も多く飲む50代 年間13万円以上も消費
肥満などが原因の2型糖尿病は20代後半から少しずつ表れはじめ、糖尿病全体では60代から70代にかけて患者数がピークに達します。若年患者と高齢患者では、糖尿病治療薬の処方量に差があるのでしょうか。厚生労働省の患者調査とNDBオープンデータを基に計算した結果を<表>にまとめました。
患者調査の精度が低いため、年齢別総患者数にはある程度の誤差が含まれます。それを了解したうえで数字を眺めると、大ざっぱにいって40代から60代の患者には、平均して年間2000錠以上(5~6錠/日)が処方されていることが分かります。とくに50代前半の患者では、年間2500錠(7錠/日)近いクスリが処方されています。30代と70代以上の患者は、年間1500~1700錠(4~5錠/日)とやや少なめになっています。
金額で見ると、20代は年間4万数千円、30代は年間8万円程度で済んでいますが、それ以上の年齢では、10万円を超えています。とくに50代前半の患者は、平均して年間13万円以上もクスリを消費していることになります。もちろん健康保険が利きますから、患者本人の支払いはずっと安くなりますが(69歳以下は3割、70~74歳は2割、75歳以上は1割)。