岡田阪神は「昨季の成功体験」が貧打の元凶…評論家が指摘するライバル球団の“虎対策”
前半戦を首位の巨人に3.5ゲーム差の4位で折り返した阪神。改めて注目されているのが、岡田彰布監督(66)の不満を増幅させる貧打の原因だ。
チーム打率.225はセのワースト。開幕から打線がつながらず、主軸の佐藤輝明、大山悠輔、森下翔太らを二軍落ちさせる荒療治もさほどの効果がなく、試合後の指揮官のコメントはトゲを増すばかりだった。
「とはいえ、です。18年ぶりに優勝した昨季も打線はそれほど活発ではなかった。長打力不足は積年の課題で、昨年のチーム本塁打数84はリーグ5位。それでいながら、164本塁打の巨人を総得点で32点も上回り、リーグトップだったのは、岡田監督の“待球作戦”が功を奏したからでした」
とは、評論家の橋本清氏。昨年の阪神打線は12球団トップの494四球を選び、これが打線のつながりを生み、得点力を飛躍的に上げた。岡田監督が「四球と安打は同じ価値がある」とし、球団フロントに掛け合って四球の査定ポイントを従来の1ポイントから1.2ポイントに引き上げさせ、七回以降の四球については安打と同等とした。必然、選手はしっかりとボールを見極めるようになり、4番の大山がリーグトップの99四球を選ぶなど、チーム方針として徹底された。